母のこと | 天から降った災難ー卵巣癌になって

天から降った災難ー卵巣癌になって

2009年1月、腫れた卵巣を切ったらガンが見つかった。Ⅰaが術中の破綻でⅠc期になり、抗ガン剤治療を余儀なくされました。
2010年4月には、まさかの乳ガン告知。
二年連続で抱えた病気に悲鳴を上げながら、何とか暮らす日々。

ふうちん母、とうとう余命1週間~2ヶ月と言われてしまいました。転院して治療を始めたばかりなのですが、元々大きかった大動脈瘤が体力の低下と共に大きくなってしまいました。予測に幅があるのは、これがいつ破裂するかわからないからだそうです。どんなにがんばっても、ダメなものはダメなんだなぁ、と医師の説明を聞きながらぼんやり思いました。様子は今までと変わらず、呼ぶと「はい。」と答え、少し嬉しそうな顔をしてまた眠ってしまいます。泣けませんでした。今までずっとずっと泣いていたから、もう枯れてしまったのかも、と思いました。四年半前認知症の認定を受け、去年5月に特養に入るまで、泣きながら二人三脚してました。三年前は自身も闘病中で、抗ガン剤の副作用で洗面器抱えながら飛び跳ねる母親を追っかけ回してました。日中はそこら辺に糞尿を振りまかれ、夜中には暴れられたり殴られたりしてました。かつてはしっかり者だった母が全く別の人格になってしまって、とまどいました。あんまりひどくて、その頃は衝動的に首を絞めてしまうかも…と自分が恐ろしかった。特養に入所させて距離を置き、犬を飼うようになって、私はもう一度愛を取り戻しました。7月に入院してからは殆ど毎日通い、帰りは泣きながら歩きました。病院は前より遠くなったけれど、大好きな母が一日でも長く生きられるようせっせと通おうと思います。