(ブログの登場メンバー)
「チンパン」 ブリージングメソッドを分かりやすく伝えるため、日々猿知恵を絞っている。
「杏子(あんこ)」 長年にわたってチンパンの問答相手をつとめる。もはや腐れ縁と諦めているようである。
「虎徹(こてつ)」 ブリージングスタッフ・ふぐじろう先生のペット・柴犬オス。
記事を知的でキュートなコメントで締めてくれる。
「父が倒れたので、平凡なサラリーマンだった私が、突然家業を継ぐことになりました。
古参の従業員たちは『若社長』と私を立ててくれますが、家業については知らないこと・出来ないことだらけなので、不安でいっぱいです。
また、父はコワモテ系で『俺について来い!』と言うタイプでしたが、私はコワモテどころか可愛い系・いじられキャラとして生きて来ました。
こんな私に経営が出来るでしょうか?
二代目の苦悩」
「トップの座に就いたのに、知らないこと・出来ないことだらけだったら、さぞや不安だろうね。
救いは従業員たちが立ててくれているってことだから、相談者さんは人に好かれるタイプなんだろうね。
少なくとも嫌われるタイプではナイ」
「二代目にありがちなのが、強引に自分の『色(いろ)』を出そうとして、古参の部下たちの反発を招くこと。
多くはそうやって自滅していく。
しかし、可愛い系・いじられキャラである相談者さんには、その心配はない。
変な色氣がないという一点だけでも有望。
そもそもブリージング的には『男は愛嬌 女は度胸』」
「逆じゃないの?」
「世間の常識的にはそうであっても、氣的には反対。
『女は度胸』については、今回の主題ではないので触れない。
男で愛嬌がないのは、成功への大きなハンディになる」
「でも、ハッキリ言ってチンパン君も余り愛嬌がないよね(笑)。人生でだいぶ損して来たんだろうね(笑)」
「それは否定しない(笑)」
「ところで相談者さんが家業について、『知らないこと・出来ないことだらけ』については問題ないの?
ないないづくし じゃん」
「『経営の神様』と呼ばれた松下幸之助は、
『自分がここまでやってこれたのは、学歴がなかったこと、親の財産がなかったこと、健康でなかったこと』
だと語っていたそうである。
普通は学歴も財産も健康も無いのはハンディにしかならない筈だが、ここまでやってこれたのは(成功したとは語らない)、そのお陰だと、経営の神様は断言しているのである。
松下幸之助の著作を読み解くと、その秘密が観えて来るかも知れない」
「でもさ~、いきなり松下幸之助に学べじゃ、ハードル高すぎないかい?」
「とっつきやすい例がいいなら、ミュージシャンの大槻ケンヂ。通称オーケンを薦めたい。
オーケンも『この業界で長年やってこれたのは、出来ないことだらけだったから』だと言っている。
その過程を詳しく説いた、著書『サブカルで食う 就職せず 好きなことだけやって 生きていく方法』が参考になる」
「タイトルだけ聞くと、『いかにも』って感じだけどね」
「確かにキャッチーなタイトルだが、内容は抜群にイイ。
オーケンの語るところによれば、
『学生時代は勉強も運動も苦手で、強迫神経症の氣があり、女の子との接点もなく、今でいうスクールカースト外の存在』
教師にもクラスメートにも相手にされず、『出来ないことだらけ』でコンプレックスの塊だった。
だが、そのコンプレックスが、『何かを表現して、自分をアピールしたい』と言う強烈なエネルギーになったとのこと」
「だからバンドを始めたわけか」
「しかし楽器が出来なかったので、ボーカルになるしかなかった。それも後々までコンプレックスになったそうである。
音楽の世界には、桁違いの才能を持った人間がゴロゴロ居たので、とても太刀打ちできないと感じた。
けれども、次第にすごい才能を持ったミュージシャンが、オーケンの周りに集まってくるようになった」
「どうして?」
「オーケンは楽器が苦手でも、面白い歌詞をつくれる。
世間の常識から、ややずれたことを話して、お客さんを集めることも出来た。
だからミュージシャンたちにとって、オーケンは必要だった。
楽器の演奏がいくら上手でも、集客に直結する保証は何もないからである」
「オーケンって言葉の人だもんね。九星氣学的にも『七赤金星(しちせききんせい)』で、古久澤先生と同じ性(占いでは九星を星の支配そのものと捉えますが、ブリージングでは性=その人の性質 と観ます)だし。
ちなみに、松下幸之助も七赤金星。
ブリージングのレッスンではよく話されていることだけど、人間は天の氣、地の氣、人の氣の3つの異なる氣のバイオリズムの中で生きているわけさ。
人の氣は九星=9年周期。生まれた年によって『性』=その人の基本的な運勢・得手不得手・性格が決まっているわけ。
その特徴を頭に入れて生きて行けば、スムーズに行きやすい。
知らなくても自分の性に沿った生き方をしているのが、『運のいい人』。
たとえば七赤金星は『口』=言葉・音を使って、人を喜ばせることに長けた人が多い。
その特性を活かすと成功しやすい。古久澤先生もオーケンも共通しているよね」
「相談者さんの御父上は、コワモテで『俺について来い!』型の典型的な<昭和のオヤジ>のようである。
しかし、令和の御代で同じ手法でやっても、同じように上手く行くとは限らない」
「いまは強引すぎると、パワハラって言われちゃうもんね。
相談者さんはキャラも違うし」
「もちろん、どんな時代であっても、組織の向かうべき『未来』を指し示して、導くのが指導者=リーダーの役割であることは変わりない。
すなわち陽の資質」
「ブリージングでは、ブリージングストレッチの指導員もそうあるべきだ って教えるもんね。
生徒に『健康』で『しあわせ』な未来を指し示して、導くこと。
ただし一方的に引っ張って行くんじゃなくて、『生徒と一緒に歩く』って点も大事なんだけど。
それには生徒の事情や想いを受け取る、陰の力も欠かせないし」
「俺について来い!型の極陽のリーダーシップが成立するには、指導者が抜群に優秀でなければ厳しい。
しかし、能力的にはそんなに飛びぬけていなくても、何となく『あの人をかつごう』とみんなが納得するタイプが居る。
それがいわゆる、人望がある人、<魅力>がある人。
オーケンも高校時代、落ちこぼれ仲間とバンドを立ち上げた時から、ずっとリーダーだった」
「スクールカースト外ではあっても、『こいつなら』って自然に思わせる何かが、オーケンにはあったってことだね。
ある意味では陰性のリーダー。もちろん、求められた決断を下すとか、陽の能力も持っているんだろうけど」
「だから相談者さんが可愛い系・いじられキャラであることは大事。
人望、魅力とは、くだけた言い方をすれば、『可愛げ』に通じる面がある。
可愛いと呼ばれることに抵抗を感じる男性も多いだろうが、可愛いとは=愛し得る、慕い得る という意味だから、とてもいい言葉なのである。
愛せない、慕えないヤツを、自分の上に担ぎたくないのは、人間の自然な感情」
「嫌いなヤツについて行くとすれば、圧倒的な能力にひれ伏すか、損得勘定・力関係しかないもんね」
「だからこそ男は愛嬌。日本男児たる者、すべからく『可愛い』と言われることを目指すべきである」
「いきなり『カッコイイ』を目指すと、多くの人にはハードルが高いもんね(笑)。
自己評価が高すぎのイタイ人、ただの『カッコつけ』になっちゃう。
にじみ出る可愛さを目指すには、まずは身体から。背骨や骨盤を横に動かすことが必要だよね。
椅子に浅く座って骨盤を左右に転がす体操。
可愛さが命のアイドルの振り付けは、横の動きがメイン。普通は男性よりも女性の方がこの動きが得意。
肝心なのはお尻で座らないで、座骨で椅子を捉えること。
お尻で座ると仙骨も骨盤も寝ちゃうから、身体にとっても不自然な負担をかける動きになっちゃう」
「横の動きは他者とのコミュニケーションに通じる。
コミュニケーションにも上下関係と、水平関係があるが、横の動きは水平関係。いわゆる仲良し。
身体の動きが変わるに連れて、『可愛い』と言われることが増えるであろう。
しかし『可哀想(かわいそう)』とは言われない方が良い。『可愛い』と『可哀想』は全然違う。
上手く行かない人は、意識的・無意識的に他人から『可哀想』と言われることを求めているケースが多い」
「愚痴ばっかり言ってたり、不幸自慢する人が典型だよね。男性に限らず女性にも居るけど。
『私はこんなに可哀想なんです』ってアピールするのは、『何かください』って要求しているのと同じ」
「それが許されるのは子供だけ。成人した大人が同じことをやっても、誰も何もくれないのは当たり前。
賢い人は義務教育が終わる年頃にはそれを悟って、自分の人生を着々と築いていくのであろう。
人生の差と言うのは、そうした氣づきからついていくのかも知れない」
「仏頂面してるコワモテ系の男性にも、『現状が氣に入らない』=『俺を可哀想だと想ってくれ』=『何かくれ』 って無意識に訴えてる人って多いのかもね?
でもそれが絵になるのは、余程カッコイイ人だけ。
残酷だけど、『ただしイケメンに限る』ってこと(笑)」
「オーケンの話に戻ると、高校卒業後もバンドは続けていたものの、ニート状態で実家にくすぶっていた。
そこに80年代のバンドブームがやって来て、オーケンのバンド『筋肉少女帯』も注目され出した」
「いきなり運の波がやって来たわけだね」
「オーケンも新進ロックミュージシャンとして世間に認知され始めた。
しかし前述したように、本人の自己評価では『音楽が出来ない』ので、色々なことに手を出すようになった。
『何かができる』人は、得意分野を軸にして生きて行けばいい。
そこが曖昧なオーケンは、バンドだけでなく、TVタレント、ラジオのパーソナリティ、小説家、コラムニストなど、様々なジャンルで活動するようになった。
やがて本業が何かよく分からない『サブカルな人』のイメージが定着した。
人生においては、『何かが出来ない』ことはチャンスにもなり得る とオーケンは語る」
「逆転の発想だね。でもさ~、『出来ないこと』に手を出して、大失敗したことはないのかい?」
「当然、ピンチの連続だったと言う。
ラジオ番組のパーソナリティをやった時は、(当時は)全然喋れなくて往生した。
プレッシャーと恐怖の余り、『ボヨヨ~ン!ボヨヨ~ン!』と叫んで現実逃避したそうである。
このためパーソナリティは半年でクビになったが、『ボヨヨ~ン』と言う叫びは『面白い』と受けた。
ここから『ボヨヨンロック』と言う曲が生まれ、CDもすごく売れ、筋肉少女帯のライブに客が押し寄せるキッカケになった。
断末魔の叫びが運を呼びこんでくれたのである。
窮地に追い込まれたら、とりあえず叫んでみると、意外と打開策になる とオーケンは薦めている」
「本当かよ?」
「叫ぶ時、人は必ず息を吐いている。『ピンチの時は、息さえ吐ければ何とかなる』と言うのがブリージングの教え。
息が詰まると、身体も心も、自分を取り巻く環境もドンドン行き詰って行く。
古久澤先生は、ピンチに追い込まれた時、息を吐くことで状況を引っくり返して来られたそうである」
「たとえば?」
「修行で滝に打たれた時、水の余りの冷たさに呼吸が出来なくなったことがある。
本氣で生命の危機を感じたとのこと。
その時、無意識に般若心経を唱えたら、息を吐けるようになった。
お陰で無事に滝行をやり遂げられたそうである」
「まさしく呼吸は魔術師だね。そして般若心経はやっぱりすごいね」
「般若心経も身体に沁み込むレベルまでやらないと、いざという時に無意識に出ない。
技・メソッドはそこまで仕込むことが肝心。
このように、オーケンのエピソードを読み解いていくと、ブリージングの教えに通じる面がたくさんある。
他にも、人氣が出ると不特定多数の他者からの愛情と妬みを一身に受けることになる=様々なベクトルで自分のアイデンティティが揺さぶられ続ける。
そんな人氣に陰りが見え、仕事も運氣も下降調の時代を迎える時もある。
そういう時にオーケンはどう考え、どう振舞い、どう切り抜けて来たかを具体的に説いてくれている。
他にもさりげなく極意が満載なので、相談者さんに『サブカルで食う』の一読を薦めたい」
「あと、相談者さんがやった方がいい体操は?」
「氣功の亀の型。頭、頸椎、胸椎、腰椎と上から深々と頭を下げていく動作。
他人に担いでもらい、衆知を集めるには、謙虚さを忘れてはならないからである」
「しかも、亀は頭を下げ切った後から、再び下から頭を上げていくもんね。
上がって行くときには、お尻の下部とハムストリングス付け根の筋肉が使われるしね。
その部位に手を当てながら亀の型をやると、より意識しやすい。
この部位の筋肉は精神的な積極性も支えてくれるし。
陰性のリーダーであっても、出るべき時は出られる強さが必要だもんね」
「亀は頭を下げる謙虚さと、そこから立ち上がって行く希望の繰り返し。
だから亀の型をやれば、忍耐=継続する力もつく。
オーケンは『サブカルに限らず、どんな分野でも、長くやっていける必須条件は運・才能・継続』だと言っている。
その3つが揃えば、誰でも『中の下』か『中の中』くらいにはなれる とのこと。
「『中の下』『中の中』でも、それがずっと持続出来れば大したものだよね」
「人はみんな、それぞれの特性を持っている。
自分の特性を知り、それを活かしていく方が、無駄な苦労をせずに、しあわせになりやすい。
『ウサギとカメ』の昔話も、ウサギがどんなに油断しても、駆けっこではまずカメは勝てない。
しかし、泳ぎだったらカメが圧勝する筈。
相談者さんも、自分の特性を生かして行けば、十分に二代目としてやっていける筈」
(リンク)
ブリージング本院の、YouTube動画配信はこちらです。
ブリージング本院のインスタグラムとラインの登録はこちらです。
Instagram → ブリージング本院インスタグラム
LINE → ブリージング本院ライン
(虎徹のワン!ポイントコメント)
ブリージングスタッフ・ふぐじろう先生のペットの虎徹です~。
写真は、数年前の誕生日に、王冠をかぶったボクです。
なぜ王冠なのかと言うと、ボクの九星は五黄土星(ごおうどせい)だからです。
常に中心、帝王の性です。まあ、犬にも九星があるとしたらの話ですが(笑)。
五黄土星は、親分肌で生まれながらのリーダータイプ。それも桁外れに強い極陽型リーダーです。
脳科学者の苫米地英人や、極真空手の創始者・大山倍達、プロレスラーの鈴木みのるも、この性です。
どの性にもそれぞれの長所・短所があります。完璧はないので、自分の性・他者の性の人に学ぶことは多いです。
ちなみに、チンパン君は四緑木星です。
チンパン君の愛読書の中にも、四緑木星の著者が多かったそうです。
同じ性とは知らなかったが、何となく『しっくり来る』と感じて、長年読んでいたそうです。
やはり九星は事実無根ではないでしょう。
九星のことは横に置いても、他者から学ばずに成功した人はいません。
All but me, my master. 我以外みな師なり です~。
つづく
次回更新は、2月4日予定です。