月刊ブリージングストレッチ令和5年7月号・・・・夏場の生活ストレッチ | 「チンパンのブログ」

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(般若身経)

 般若心経は、般若身経でもあります。

 

 般若心経のテーマは、

 

 『観世音菩薩が、深く何かを行じたら(修行・瞑想したら)、すべての本質が見抜けるようになった。

 その結果、すべての苦厄を度する(超える)ことが出来るようになった』

 

 です。

 

 願いをかなえたいと思っている此岸(しがん)から、願いがかなった彼岸に到達することが、度するとも言えます。

 

 ブリージングストレッチは、身体で実践する般若身行です。度するために必要な条件を、身体に備えることを目指します。

 現代人は骨盤周りの筋肉が緩んでいるため、「定(てい)」=やると定めたことを、ずっとやり続ける ことが出来なくなっています。

 言い換えれば、肚がありません。

 

 

 ブリージングストレッチは、上半身の筋肉の緊張を緩め、骨盤周りの筋肉を引き締めます。

 そして食事法で腸=肚を整えます。

 

 体操と内観=行じる ことを繰り返して心身を変えていきます。

 

 体操の前後の内観の際に、下腹部に息を吐いていくと、肚が充実して熱くなり、鳩尾が虚になります。これが整体です。熱の観点から言えば、上虚下実。

 

 肚が抜けて鳩尾が固くなっているのが歪体(わいたい)。あらゆる能力が低下して、病氣が近づきます。上虚下実の反対の状態です。

 

 

 定が継続すると知恵ではなく、智慧が生まれます。すべての本質を直観的に見抜く大いなる智慧です。

 体操は自分の本質と向き合うことを通して、宇宙と向き合うことが出来るぜいたくな時間です。

 

 般若心経のキモは「ギャーティ ギャーテイ ハーラーギャーテイ ハラソウギャーテイ ボウジソウカ」のマントラの部分です。体操しながら唱えてもいいです。神道が好きな人は祝詞でもOK。

 

 しあわせや健康は音と共に訪れます。音が連れて来るんです=音連れ。

 不幸や病氣も同様。他人の悪口を言いながら体操しても、身体が柔らかくなりません。

 

 良からぬことを口に出してはいけません。医者でもないのに、病氣や病名にやたら詳しい人もまずい。

 一昔前は『本当は怖い家庭の医学』症候群とも言うべき人が時々居ました。

 

 何か不調があると『家庭の医学』を読んで、『もしや私は~病なのでは?』と不安になる人たちです。 

 他人に対しても、『あなた、~病かもよ』と言うに至っては、もはや犯罪です。心配してあげているつもりで脅しているんです。無責任の極致です。こういうのを本当の大きなお世話と言います。

 

 現在はネットで手軽に情報をつまみ食いできるため、ますますこういう人たちが増えてきました。

 

 

 名前や言葉には力があります。現代日本人はこの原理をろくでもない方向にばかり使う傾向があります。

 だから大人になるほど勉強が必要です。正しく勉強をするほど、しあわせになります。本当の勉強は楽しいモノです。

 

 勉強するほど不幸になるのは、ただガラクタを集めているからです。

 

 表面の色だけに捉われると、お金と時間をかけて、ガラクタをコレクションするだけの人生になります。

 色の背後にある空を観ましょう。

 

 

(お尻は呼吸器)

 夏は呼吸器の季節なので、ブリージングでは特に胸=肺の体操をたくさんやります。

 しかし、肺とお尻は兄弟です。お尻が貧弱な人は呼吸も弱々しくなります。

 

 まずはテニスボールをお尻に当てて、自分の体重でコリを潰していきましょう。

 股関節はヒップジョイントと呼ばれるように、お尻のエクボ周辺にあります。中高年以降の人は、お尻のエクボ周辺が固くなっています。

 

 股関節周辺のコリをほぐすことで、股関節の滑りが回復し、骨盤が弾力を取り戻します。

 呼吸も自然に深くなります。

 

 食っちゃ寝は運動の真逆だと思い込んでいる人が居ますが、食事と睡眠は運動そのものです。

 食事と睡眠を支えるのが呼吸。呼吸が深く成れば、何を食べても消化・排泄出来るし、睡眠も深くなります。

 

 その呼吸自体が運動です。生きることは運動そのものです。特に5分間呼吸出来なかったら人は死にます。

 息は自分の心と書くように、呼吸は精神状態にも影響します。

 

 

 四つんばいで左の腸骨を丸めると、膝が胸に近づきます。

 ここから左足をお尻の高さで真横に伸ばします。左足の踵を出来るだけ突き出しましょう。

 胴体に注目すると、骨盤を反らせながら、左体側を縮め、右体側を伸ばす動きです=「反る動き」と「伸ばす・縮める」の動きの複合動作。

 

 この時、左お尻と左足の付け根を触ってみると、マックスに引き締まっています。骨盤も引き締まって「定」が出来る状態に近づいています。

 

 骨盤を丸めながら左膝を胸前に引き戻し、

 骨盤を反らせながら左足を着地させて四つん這いに戻ります。

 武道だと横蹴りの動きそのものです。

 

 足をお尻の高さで横に突き出すときつい人は、床の上でやっても良いです。ただし、踵はしっかり突き出しましょう。

 

(腸活よりも整腸を)

 一時期、「腸活」=腸を活性化してスーパー健康になろう! がブームになりましが、「腸活」はビジネスです。

 

 腸活よりも、「整腸」=腸を整えることです。整腸に最適な食べ物が梅干しです。

 梅は「木になるもので、毎日食べると薬になる」と書きます。水毒、血毒を消してくれます。夏場の食中毒も梅干しで予防・軽減しましょう。

 

 「口に入れると血になる土」と書いて、「塩」と読みます。天然の塩は血を汚しません。

 そしてお味噌。夏は味噌の使用量が増えるくらいでちょうどいいです。生キャベツに生味噌をタップリつけて食べましょう。

 キャベツは胃の薬です。夏場は冷たいモノを飲みすぎるので、胃が弱ってしまいます。

 

 塩をかけたスイカも良いです。スイカは果物と言うより野菜です。白い部分まで食べるといいです。

 種も炒めると腎の薬になります。

 

 白米にオミオツケ、季節のお野菜、適度に肉や魚を食べる。これが多くの日本人に合った食事法です。

 肉や魚を敵視する人もいますが、動物性たんぱく質も必要です。

 

 

 玄米食は多くの日本人の体質に合いません。確かに排泄力を高めてくれるメリットもありますが、必要な栄養素も一緒に捨てられてしまうリスクもあります。

 

 そもそも植物は動けないので、食べられないためには毒を持つしかありません。

 だから玄米のまま食べると、フィチン酸やレクチンなどの毒を一緒に摂取することになります。玄米食が体質に合っている人以外にはおススメできません。

 

 白米は玄米から胚芽を取り除いているので無毒です。タンパク質も植物繊維も残っています。

 神道的には「古事記」の冒頭に出て来る「造化三神」が入っていると言われています。

 

 昔の日本人は、お米をたくさん食べていたので、粘り強かった。つまり「定」が出来る人だらけでした。

 パンは血にならないので、パンばかり食べていると精神力が弱くなります。嗜好品として週1回食べるくらいで十分です。

 

 他にも、白砂糖、乳製品などは、ほどほどに楽しむ程度にしておきましょう。

 

 

 食べ物の偏りは腸癖=腸の癖なので、頭で何とかしようとしても無理です。

 断食が有効ですが、万能ではありません。そもそもどんな食事法でも2割の人には効きません。

 

 常識的に考えて、よろしくない食事でも、その人に合っていればOKです。

 チキンラーメンやカップヌードルの開発者として知られる安藤 百福(あんどう ももふく)さんは、ほぼ毎日自分で食べていたそうです。

 医学的・栄養学的には、身体に悪い筈ですが、96歳の長寿を全うしました。分析よりも信念の方が強いということです。

 

 食に無頓着すぎるのはまずいですが、こだわり過ぎはそれ自体が病氣です。

 型を踏まえた上で、自分に合った食事法=適食(てきしょく)を見つけましょう。

 

 

(筋肉より骨)

 昔は身体=體と書きました。「骨が豊か」と言う意味です。

 「アイツは信念がある。強い」と誉めるときは「骨があるヤツ」と言いました。

 

 つまり、肉より骨だったんです。現代人は骨がスカスカで、鍛えるとは筋トレのことだと錯覚しています。

 

 ストレッチをしても、骨が脆いと筋肉が柔らかくなりません。骨も筋肉も脆いと身体が支えられないから、脳が筋肉を固めるためです。

 

 骨が丈夫になると、筋肉は自然に柔らかくなります。負荷をかけられるほど喜ぶのは骨。

 筋肉は負荷をかけられるとストレスと感じます。脳は筋肉の緊張を敏感に感じるため、いつも疲れている、イライラしている状態になります。

 

 モノゴトの本質をつかむことを、「コツをつかむ」と言います。やはり骨です。

 コツをつかむ前の段階が「スジがいい」です。

 

 スジとはインナーマッスルのことで、肉とはアウターマッスルのことです。

 しかし、所詮は筋肉なので骨を意識することが大切です。

 

 

 五指を床に着けて、肘だけを回旋させます=肘の外側と内側を交互に前に向ける。これが骨だけを使う意識です。

 しかし、無意識に指の腹で床を押して補助しているので、小指から順番に一本ずつ浮かせていきます。

指が減るほど難しくなります。

 最終的には床から手を浮かせた状態で肘だけを動かします。とても難しいです。

 古武術では、こうした鍛錬を何年もやらせたそうです。

 

 

 両手を背中に回して、両肘をつかんで、肩甲骨を前後に回転させます。

 これも骨を使う意識・体操です。

 

 ここまでやってきたことを、喉までつなげていくのがアイ~ン!です。

 基礎クラスでは、筋肉のほぐしとして誘導していますが、中級者以上は骨を動かすことを意識しましょう。

 

 

 しかし、本当に人の身体を支えているのは、肉でも骨でもなくて「氣」です。

 どんなに筋骨隆々な人でも、氣絶したら立っていられません。だからブリージングストレッチは、最終的には氣を整え、高めること=氣功になります。

 

 

(夏こそ汗をかこう)

 日本の夏はどこへ行ってもエアコンだらけで、「異常な冬」になっています。

 

 屋外で首筋にかいた汗も、冷風で引っ込んでしまいます。そのため、首と腕が縮みます。首筋の汗だけは小まめに拭きましょう。首が縮むと寿命も縮みます。

 

 首は鳩尾から生えています。鳩尾に指を当てて、息を吐きながら、上から頸椎を一本ずつ倒していきます。

 顎が胸(胸骨)に着くのが正常です。

 頸椎を下から一本ずつ起こしていきます。

 最初の姿勢に戻ったら、同じ動きを何回も繰り返しましょう。常に鳩尾から首を動かすことを意識します。

 

 

 頸椎を息を吐きながら、上から一本ずつ左に倒していきます。

 倒しきったら、息を吸いながら、頸椎を下から一本ずつ真ん中に戻していきます。

 真ん中に戻ったら、息を吐きながら頸椎を上から一本ずつ右に倒していきます。

 左右の動きを繰り返します。

 

 

 頸椎を息を吐きながら上から一本ずつ左に捻じっていきます。

 これ以上捻じれないところで、息を吸いながら、頸椎を下から一本ずつ真ん中に戻します。

 頸椎を息を吐きながら上から一本ずつ右に捻じります。

 この左右の捻じりを繰り返します。

 

 

 頸椎の前後、左右、捻じり運動は、すべて鳩尾から動かす意識で行うことで、首が伸びていきます。

 やってみると、意外に固くて首が動かないことが分かるでしょう。

 

 

 冬の汗は、体内の陽氣を逃がしてしまいます。冬に大汗をかく運動や入浴法は、短命法になります。

 

 しかし、夏は汗を大いにかきましょう。特に背骨(胴体)を動かしてかく汗は、体毒を排泄してくれます。

 

 汗も全身均等にかくわけではなく、まばらにかく人が少なからず居ます。それも歪みです。

 身体が整うほどに、均等に汗をかける身体になります。

 

 

 太腿裏側は発汗ラインです。

 夏場は前後開脚を無理のない範囲で行い、発汗力を高めましょう。

 ただし、股関節を開きっぱなしだと生命力の消耗になるため、あとで正座や割座での仰向け寝万歳などをやって、股関節を閉じましょう。

 

 

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(虎徹のワン!ポイントコメント)

 ブリージングスタッフ・ふぐじろう先生のペットの虎徹です~。

 

 

 写真は、ジャーキーを食べようとしているボクです。

 

 食事は「食べ物との結婚」です。食べた物がきちんと自分の身体に変わるのは、食べ物と結ばれた証拠です。

 結びに失敗すると、アレルギーなどが起きます。

 

 

 「人は食べ物のお化け」なので、健康のために食事法を重視する人は多いです。

 西洋の栄養学は、入れることを重視します。しかし、食べた物を消化するには、まず自分のエネルギーを消費しなければなりません。食べると眠くなるのはこのためです。

 

 どんなに栄養のあるモノを食べても、20%しか消化できなかったら、残りの8割は老廃物になって身体に残存し、病氣のもとになります。

 だから飽食している人ほど、血が汚くなります。

 

 

 入れるより先に排泄することが優先されます。消化管が詰まっている状態では、新たに入って来た食べ物を十分に消化できないからです。

 玄米食主義の人は、この点では正しいのですが、出すことばかり優先すると、必要なモノまで捨てて病氣・早死にの元になります。

 

 一昔前にブームになった断捨離も、やたらにモノを捨てるとかえって運が落ちます。

 

 

 出すこと、入れることのバランスを常に考えましょう。そのバランスは人によっても違います。

 Balance is a lifeline.        バランスこそが命綱なのです~。

 

 

                                          つづく

 

                                          次回更新は7月16日予定です。