「風の谷のナウシカ」、映画版は、原作漫画版のきめの粗い焼き直しと言われても返す言葉はなかろう。
”酸の海”や”星へ行ったという船”も原作ではより重要な役を担っている。ストーリーもずいぶん縮小している。
そんな中で、映画にしかない、映画ならではのものがある。
それは、冒頭オープニングの背景、ナウシカ世界の歴史絵巻だ。
2時間と言う短い時間であれだけの世界観とストーリーを伝える困難は計り知れない。そのために、この冒頭部分が観者に与えた作用は決して少なくない。
具体的には、人類の繁栄と冒涜、火の七日間の恐怖と終焉、蟲と腐海の誕生、と物語の前史が描かれている。そのタッチは、東南アジアの怪物のようであり、中世西洋の宗教画のようでもあり、エジプトの神々のようでもあり、アラブの幾何学模様でもあり、インカの地上絵かも知れず。。。世界中にモチーフを求めたことで、この歴史を人類共通の記憶に仕立て上げている。
さらに、この年代記の最後は、人々に希求され、仰ぎ見られている青い衣と白い翼の女性だ。そして画面一転、大空をメーヴェで飛ぶナウシカとなる。これは当然のことながら、青き衣のものとナウシカを重ね合わせているわけで、ぼくたちは冒頭から物語の結末を暗示されていたことになる。
つまり、ぼくらはまるで、”大ババサマ”の昔語りを聞くように物語にいざなわれ、そして、そっと、だが力強く、物語の主人公を紹介されたことになろう。
ぼくはこれほど、物語に不可欠な冒頭を他には知らない。
この冒頭なくして、映画版「風の谷のナウシカ」の成功はなかったのではあるまいか。
さて、今日のとりいちです。
とりいちはモツ焼きと煮込みの店ですが、他にも美味しいものがあります。
今日は野菜のご紹介から
小芋の煮付け ひき肉餡
アスパラベーコンバター炒め
ブロッコリー玉子サラダ
マカロニサラダ
夏野菜の天ぷら
(オクラ・にんじん・なす・きゅうり)
など
他にも。。。
マグロ赤身
天然ヒラマサ
シコイワシ
サバのみりん干
豚ロースステーキ
豚バラ炙り焼
手羽先
鶏皮串
などなど。。。
今日の一本は。。。
山形県山形正宗純米吟醸
