日イの国益 JKT48 | 南国の日の丸レストラン

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国益にかなうものは成功する!
社会に役に立つものは成功する !

これは、私の信奉するマーケティング「弱者の戦略」語録の
ひとつです。

もうこう考えると私が、JKT48を応援したくなるのは当然です。

最近、私がアドバイザーとして所属するKAJI会(日イ友好協会)
でも、「日本で売られているインドネシア製品はなんだ?」という
ようなことが話題になったりしています。
アパレル商品、ホームデコレーション製品、その他の雑貨類
も、最近、中国離れの反動で、インドネシア生産への回帰が
見られることは、いまだに繊維ビジネスに携わっている当の私
が、直接、肌身に感じています。

然し、インドネシア製品だから買いたいというものは、バティック
や籐製品その他のアジアンテーストのモノに限られます。
その他の生活物資にまで、広く、インドネシア製品が売れていく
には、インドネシア製品を売る前にイメージ戦略が必要になっ
てきます。モノを売るには、イメージを売れ、というのは、強者
とか弱者とか関係なく、マーケティングの基本の基本です。
資金の余裕があれば、どかんと「強者の戦略」でやればいい
のです。

たとえば、インドネシアの庶民の味テンペイが、健康食品と
して、以前、日本でもひそかなブームになったようです。
ジャワティーも、そういう時期があったようです。なぜ、ブーム
は一過性のもので終わったのか?いうまでもなく、そこには
ストーリー性とかイメージ戦略というものがなかったからです。
モノとして売ろうとしたからです。

逆に言えば、JKT48を起用して、まったく同じ商品を、ちょっと
洗練されたパッケージで、ちょっと変わった売り方で、日本
市場にアッピールし直せば、また、変わった結果になるでし
ょう。

実際、バンドン出身の錫細工アクセサリーのデザイナーで、
日本の高級百貨店や一流のブティクで、日本の富裕な奥様
方の心を捉えて、成功されている方を知っています。
その女性は、年齢とは関係なく、目を見ているだけで、すぅと
吸い込まれるようなカリスマ性があります。個性でイメージ
訴求ができる方なんです。自宅のアトリエで作られる作品に
は素晴らしいものがあります。

実を言うと、前回、述べたアーチストの卵だけではなく、自然
化粧品、お茶、アクセサリー、繊維類、農水産加工品なんか
でも、世界市場に打って出る商材は、いくらでも、インドネシア
にあるのです。

JKT48の仕掛け人が、秋元さんであろうが、電通さんであろう
が、また、日本の経済産業省であろうが、インドネシアにとって
は、棚ボタ(棚からボタモチ)と前向きに考えればいいのです。
「弱者の戦略」には「漁夫の利を得る」という語録さえあります。

日本とインドネシアが手を携えて、共同戦線をはれば、これは
両国にとって、すばらしいことになるわけです。
ガルーダ航空が、成田空港で、いち早く、JKT48を起用して、
宣伝をしたのもいいことです。

ポカリスエットのCMを見ても、あの爽やかさは、やはり、洗練
された爽やかを感じます。インドネシア、あるいは、バリ島で売
れているポカリスエットということで、日本へ効果が波及するこ
ともあリ得るわけです。
これを私は「ブーメランマーケティング」と名づけています。
この言葉は、私の「弱者の戦略」の専売特許の語録です。

韓国の携帯電話とか電化製品とかが東南アジアで売れてい
るのは、単に安いからではないのです。韓流は東南アジアに
も来ており、その韓国政府の国家戦略としての「イメージ戦略」
が、製品の販売にまで、波及しているのです。

さあ、今、インドネシアにも、同じことをやる舞台が回ってきた
のです。そういう意味で、JKT48は試金石になると思ってい
ます。

話は、少し変わりますが、韓国と同じことを日本政府もやれば
よかったのですが、「やれ仕分け」だの、「不要不急のものは
あとでいい」だの、できもしないのに、やれ「政治主導」だの、
「「2番ではいけないのですか」などと、目先の人気取りのため、
学芸会のようなことを繰り返しながら、実際は、ライバルの韓国
や中国に、塩を送るようなことをやっていたのです。

そう言えば、世界経済真っ暗闇の中、政策的には、相当、いい
ことをし、世界経済回復の先陣を切っていた麻生政権末期には、
麻生さん推奨の「アニメの殿堂」も、鬼の首をとったように、当時
の野党もマスコミも、叩きまくっていましたね。

今ごろになって、手の平を返したように、NHKが日本のアニメ
「巨人の星」の焼き直しがインドに渡る、というようなニュースを
うれしそうに流していました。

麻生政権後の日本政治の状況は、競争相手にとってはシメシメ
ということだったのでしょう。韓国、中国など、ゆっくりパクリをやる
機会に恵まれたわけです。パクリをやるのは世の常識です。
パクル相手が悪いわけではありません。日本も元を正せば、物
まね国家です。パナソニックの前身である松下電器はマネシタ
電器と言われた時期があったくらいです。

ただ、この間、パクリの機会をわざわざ作ってやった日本政府
がお人よしというか、世間知らずというか、世界観がなかったと
いうだけのことです。

もし、それを、私利私欲のために、故意にやっている日本人や
政治家がいたとしたら、それは売国奴と呼ばれるわけです。

いずれにしても、所詮、パクリはパクリ。最初はものまねでも、
オリジナルを超えた独自の商品を生み出す日本には、他国が
真似ができない魂の入った文化や技術があります。
日本も、アニメ、ポップス、ドラマその他で、東南アジアはじめ、
攻めに転じるべきです。それはできます。
「クールジャパン」は日本国を挙げて、推進すべき国家プロジェ
クトなんです。

そういうわけで、日本の復活、インドネシアの更なる急成長と
JKT48の成功は大いに関連があると私は考えています。

インドネシアにお世話になっている者として、また、日本を愛する
者として、このJKT48にはまっている理由は、そこにあるのです。