プライベートブランド | 南国の日の丸レストラン

南国の日の丸レストラン

思いのままに書いています

今、日本では、ストアー関連で、PRIVATE BRAND 商品が人気だとのニュー

スを聞いています。


このPRIVATE BRAND(PB)という言葉は、 全国区のNATIONAL BRAND(NB)

に対して、アメリカで1980年代頃から、よく使われた言葉だと記憶します。


1985-1990年は、ニューヨークで、アパレルの仕事をしていたので、この言葉

には、なじみがあります。

西海岸のノードストロームとか南部のディラーズなどの百貨店が今でも、この

PBに強いのは、アメリカ景気が低迷していたその時代に先行したからだと思っ

ています。


ずいぶん以前のことですが、日本では、伊勢丹が先行しました。


最近、景気後退に連動して、日本の量販店などが、PB商品の海外生産に注力

してきたことは、ここインドネシアにいても、感じられることです。


私は、今まで培った経験と人脈を生かし、今でも、繊維素材開発とその供給の

仕事をお手伝いしていますので、この動きがよく分かります。


さて、奇しくもこの時期、鳥元ジャカルタでは、バリ島生産の鳥元PBの焼酎 

"島育ち"のテスト販売を、開店と同時に始めたところ、日本からの焼酎に比

べ、価格がほぼ3分の1という値頃感と餅米を原料としたすっきりした飲み口

が人気を呼び、一時は、品切れとなる事態にまでなりました。


インドネシアの日本料理店 TORIGEN 鳥元


       "島育ち" の販促ポスター


私の発想は、いつも単純です。


インドネシア生産ということへの抵抗感が、最初は焼酎愛飲家の間にもある

だろうが、ビールに関しては、今、インドネシアに住む日本人で、インドネシア

産のビールBIR BINTANG やANKERはいやだと言って、3倍も高い日本の

ビールしか飲まない人は、ほぼ皆無である事実に目をつけました。


つまり、時間と共に、愛飲家も慣れていけば、価格が安く、飲み口がよく、悪

酔いしない "島育ち" なら、市民権を得られるという考えをもつに至りました。


バリ島にも出向き、日本への輸出実績もあるメーカーの社長と打ち合わせも

しました。

その後、九州の酒処である福岡県大川市の彦寿司オーナーの龍野正明氏

と、拙宅で、4日間、毎晩、これを飲み続け、体験テストもしました。


結論は、悪酔いしない、二日酔いしないので、「飲み口すっきり、目覚めもすっ

きり。」のキャッチフレーズでいこうということになりました。


日本人は保守色が強く、"島育ち" をどんどん飲んでいただくには、それなり

の時間を要すると思って、生産、仕入れを抑えていましたが、それが、うれしい

誤算でした。逆に、今、ちょっと慌てています。


特に、30歳台、40歳台の方々は、生産国には、まったくこだわらない方々

が多いことにも気がつきました。先のプログでも案内しました在インドネシア

の日本人で作るサッカーチーム10数名の若い方々は、ビールを、しこたま

飲まれたあとに、この"島育ち"を 4本も空けられました。


宴会の途中に、SHIMASODACHI ! SIMASODACHI ! のコールが鳴り響いた

くらいです。


いつの時代も、殻を破るのは若い人たちですね。


アメリカの消費者は、価格が安く、いいものと分かれば、生産国など、まったく

関係なく、そちらに切り替えていく経済合理性を身につけているのですが、日本

の消費者も、時代と共に、だんだんそうなってきたのだなー。これもユニクロ

効果かなー?と思った次第です。


まもなく、鳥元バンドンでも、"島育ち" を紹介していきます。