えっ、音もインテリア ? | 南国の日の丸レストラン

南国の日の丸レストラン

思いのままに書いています

10年以上前になりますが、会社勤めの頃、空間創造インテリア

の仕事をしたことがあり ます。

それをやる前は、まったくの素人でした。


それでも、5年間のうち、高級ホテル、リゾートホテル、レストラン、

鎌倉 の高級私邸、大学の新校舎、結婚式場などへ、国内外の

家具インテリア の納入を担当しました。


思い出は、私の地元福岡県大川市の塚本製作所で作った

洋風の家具 とアメリカはノースカロライナ州ハイポイントの

リゾート風家具や照明器具その他を、福島県会津磐梯山

に新しく完成したリゾートホテルに100何 室分を納入した

ことです。


現場で、数日間、ヘルメットをかぶり、陣頭指揮をしました。


陣頭指揮と言っても、手馴れた塚本製作所さんにオンブに

抱っこ してもらった、というのが実情でした。


やはり、プロは、要領よく、各部屋にものを運ぶもんだな、と

感心しました。 部屋に傷でもつけたら弁償ものですから、

それは神経を使います。


ところで、この仕事で、東京青山にオフィスを構えるインテリア

空間創造の 会社の女性社長とその右腕の女性デザイナーの

方と、照明器具などの 買い付けで、ハイポイントまで同行した

ことがあります。


その時に、「光もインテリア。音もインテリア。」と、その社長に

教えていた だきました。


光は、間接照明などの言葉から、なんとなく、理解できました

が、音に関しては、いまいち、実感が沸きませんでした。


ところが、鳥元を始めて、このことが、実によく分かるように

なりました。


鳥元では、店の賑わい、お客様の年齢層、天候にまで、気を

配り、BGM の歌を代えたり、ボリュームを上げたり下げたり

します。


海外のレストランにいくと、お決まりのテレサテンとか細川たかし

の歌が、 もういいよ、というくらい、何度も、何度も聞かされます。


だいたい、ワンパターンです。


鳥元は、肩のこらない居酒屋風総合和食レストランですが、


そのコンセプトは、TODAY'S JAPAN を、広く国内外の皆様に

知っていた だくということです。


従い、昼間は、現在のポップス系のミュージックに加え、

30-40歳台の お客様には懐かしく、もっと若い方には、子供

の頃、お父さん、お母さん が唄っていたというようなポップス系

の歌をBGMで流しています。


そして、夜も8時過ぎになると、藤あやこ、川中美幸、香西かおり

などの 定番演歌歌手に加え、新人演歌歌手の現代の演歌が流れ

出し、ムード が一変します。

それに、団塊の世代には懐かしい小川とも子、伊東ゆかりなどが、

時々、 挿入され、ほろ酔い気分のお客様には、若い頃を思い出し

ていただける のです。


意外や意外!  若い、しかも、女性のお客様が、海外にいると、

日本が懐かしいのか、「演歌もいいですね。」 とか、小川とも子の

ロマン歌謡風の歌を聞いて、「こういうのもいいです ね。」 と言わ

れます。


本当によく分かりました。 「音もインテリア。」の意味が。


なんでも経験しておくものだ、なんでも勉強しておくものだと、つく

ずく 思います。


なにげなくぶら下がっている店内の提灯(光もインテリア)



歌(音もインテリア) 


が、


ざっくばらんな鳥元の店の雰囲気を作っているのです。


「音もインテリアよ。」  こう教えていただいた女性社長に感謝

です。


日大工学部の教授を父にもち、フランス留学経験のある この

セレブ系の美人社長さん。居酒屋大好きで、実は、銀座のカラ

オケにいくと、椅子の上に、ひらりと上り、石川さゆりの”天城越え”

を、身振り手振りで、 颯爽と唄われる芸達者なのです。


みかけや経歴とはまったく違うのです。


参った!


人間は、生い立ちや見かけで判断してはダメですね。


名優藤純子が演じる九州は熊本の生まれ゛緋牡丹お竜"の感じ

でしたね。着物姿とスーツ姿の違いだけでした。 


私の人生応援歌 坂本冬実の ゛暴れ太鼓゛ などを、しゃきと

した白のスーツ姿などで、唄っていただいたら、格好いいと思い

ますね。


そう言えば、工事現場で、結構、高い場所にある木の板の上を、

すいすいと渡っておられました。


高所恐怖症の私ですが、ここで怖がったら男がすたると思い、

怖さを隠して、後ろからついていったことがあります。


本当は、足が震えていました。


懐かしいです。 お会いしてみたくなりました。