日本には、こんな会社もあります。 | 南国の日の丸レストラン

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思いのままに書いています

日本にも、結構、ユニークな会社があります。


大阪市中央区備後町に、ケイビーというインド系商社があります。


ここの社長、クマールチャン氏は、若くして、インドを離れ、50年

以上前から、大阪で、繊維関連のビジネスを続け、日本の大手

商社を向こうに回し、大成功を収めた後、今は、本拠をシンガポ

ールに移し、繊維事業の他に、食品関係の事業まで、最近、始

めています。


もちろん、大阪の備後町の自社ビルも、繊維の事業縮小とはい

え、原料中心に商権をキープしているのはさすがです。


実は、私も、縁があって、この会社に、3年強、お世話になった時期

があります。その頃は、日本、インドネシア、インドの間をジプシーの

ように、動き回っていましたが、異文化の中で、とてもいい勉強にな

りました。


この会社のオーナーと長男が、どのくらいの金持ちかを、簡単に言

います。


神戸育ちの長男ビクラムさん(今、50歳手前?)は、昔から、切手

のコレクターですが、シンガポールタイムズ紙の記事によると、その

資産価値が、円価換算で、数億円です。


本人に、5億円ですか?と聞いたら、笑って、そんなところかな、と、

あっけらかんと答えていました。


チャン氏の愛用車フェラリーは、今でも、神戸に置いてあります

が、なぜか、その赤い車の写真がロンドンで撮られ、スイスで撮

られているのです。そして、チャンさんが奥さんのミーラさんと、

その写真の中に、しかと写っているのです。


不思議に思って、理由を聞いたら、車を、日本から、船で、ロンドン

に運び、フランス経由で、スイスにいくレースに参加した時の記念

写真だというのです。


まったく、どうなっているのでしょうかね。雲の上の人たちのお話

ですね。


また、インド人とイギリス人の間に生まれたというチャンさんの奥

さんミーラさんは、超エリートのもの書きであり、神戸在住時代の

体験を生かし、日本のことを書いた英文の分厚い本を、何冊も、

出しておられます。国際空港などで売られているような書物です。


確か、今でも、ロンドンのハーバード大学の仕事をされています。

もちろん、ロンドンにも住まいがあります。

ふうてんの寅じゃあるまいし、シンガポール訪問の前日、突然、

ビクラムさんに、電話をしたにも拘わらず、チャンさんとビクラム

さんに、日本食レストランに、招待され、大変、光栄に思いました。


そういうザックバランなところがあります。


大阪の繊維街のレストランとか一杯屋に行くと、店の方が、「あら、

チャンさん、久しぶり。帰ってきてはったの。」 というような調子

で、もう、たいした顔です。


私こそ、日本人でありながら、日本では浦島太郎です。



今回、久しぶりに、いろいろと話を聞き、またまた勉強になりました。

72歳になったチャンさんは、まだ、元気はつらつでした。


主体の繊維ビジネスは、日本の繊維産業衰退に続き、韓国、台湾

の繊維事業の衰退を先読みしながら、産地の変遷の流れに沿い、

渡り鳥のように、拠点を代えていったことが成功の秘訣だと思いま

した。

その代わり身の速さという点では、日本の会社が見習うべきじゃな

いか、と思った次第です。



ある大手商社のトップが、「繊維の本社は、香港でも、上海でも、

シンガポールでも、ジャカルタでも、どこでもいい。なんで、日本

にこだわる?」、と数年前に、座談会かなんかで、言っておられま

したが、このケイビー社は、20数年も前から、それをやっている

のです。そして成功したのです。



世界の食料事情に目をつけ、食品事業は、2年前くらいから、長男

のビクラム氏が始めたのですが、VEGAというブランドで、いろいろ

な食品を、アフリカ全土に売り出し、これが、テレビコマーシャルに

乗って、馬鹿売れしているようです。


日本のオカキ(中国生産)まで、アフリカに売っているようです。

自社ブランドのコーラまであります。



えっ、今度は、これで、また、一稼ぎするのでしょうかね。



ビジネスを好きな点では私も同じなのに、貧乏暇無しの私と、一体、

どこが違うのか、一度、商売の神様に、聞いてみたいと思います。



まあ、いいっか! 俺には俺の道がある。ーーー (慰めの言葉)


チャンさんにも、ビクラムさんにも、鳥元バンドンは、見てもらって

いますが、なるべく早い機会に、私自慢の鳥元ジャカルタを見にきて

もらうことになりました。



さて、鳥元ジャカルタが、鳥元バンドンに続いて、このお二人の

ハートを捕まえられるか?



乞うご期待!