求愛劇の結末が知りたくて1か月振りに江の島に行った。驚いたことに婚活会場は閑古鳥が1羽。あの抜駆け雄の片割れがディスプレー飛行で婚活会場に出ては雄へのアピールを繰り返していた。だが、会場には肝心の雄の姿が見当たらない。
(尾を上下に振り、尻を持ち上げて雄を誘惑する雌)
(20分後には諦めて飛び去った)
右足の突起物が誰の目にも明らかなほどに肥大している。これが障害になったとは考えにくいが、そうかと言って他の理由も思い付かない。
右足の異常に初めて気付いたのは抜駆け雄の型破りな求愛を受けた頃だった。頻りに右足を隠すので、怪我でもしているのかと思ったが、この雌にすればこの頃から気になっていたのだろう。
逢引を繰り返していた時も、病状の悪化が進んでいたようだ。
(逢引の後体の火照りをクーリングしているように見えたが、実際は右足の病状に悩んでいたのかもしれない 12月11日)
連日婚活パーテイーに明け暮れする頃には、隠しきれないほど悪化していた。その頃には抜駆け雄もそれを察知して、2羽の仲は急速に疎遠になった、と予想される。
駆け雄の姿が婚活会場から消えたのはその頃で、150m離れた別の場所で目撃された。あれだけ熱を上げていたのに、その変わり身の早さには驚くばかりだ。
(熱が冷め吹っ切れた感じの抜駆け雄 1月5日)
この頃から雌が老雄に対し熱心にアプローチし始めた。
(雌は老雄を追い駆けて言い寄るが・・12月23日)
(尻を持ち上げる雌の挑発に雄が反応して恋の成就を思わせたのだが・・1月8日)
雄が求愛を断念するほど雌の病状が深刻だったのなら、雌として今回の結末は納得がいくだろう。そうではなくて、乙女心から他愛のない腫物を隠したのだったら・・
それは兎も角、この婚活会場は幕を下ろし、次は別の雌の婚活パーテイーが開催される。だが、この日の防波堤には、この雌の他は若雄がただ1羽、いつもと違いテトラポットの下にいた。他の雄たちは何処に行ったのだろう。もう1羽の雌も最近この防波堤では姿を見ていない。
(長い間水面を眺めている若雄)
撮影場所 神奈川県・江の島(2021年2月) 撮影 S・植木














