ようやくミャンマーのお話し。
この国は、四方を海にに囲まれた島国。入国するには、空路・陸路・海路があるが、一部の国や地域からの入国には難しい面がある。ミャンマーもその一つ。彼らは、ビザなしでは入れないが、ビザの取得すら厳しい。
隣接するマレーシアには楽に入れる(山を越えればよい)が、そこから先のこの国はそうもいかない。ところが、彼らの発想は、山を越えるだけで楽にマレーシアに入ったのだから、この国にも同じように入れば良い、となる。
この国とマレーシアの間には、水道(海峡のようなもの)があり、橋がかかっているが、両岸には両国のイミグレーションがあるため、彼らの選択指には入らない。
もちろん船は使えない、金もない、空も飛べない彼らに残された道は唯一つ...そう、泳いで渡るしかないのだ。
この水道には、ワニがいるとかサメがいるとか聞いたことがあるが、真偽のほどは定かではないが。
ある日、ミャンマーが入所してくると(ミャンマーはさほど珍しくはないが)、私に面白い話を聞かせてやると言って、Mr Klenが、英語の話せるミャンマーを通訳に、早速事情聴取を始めた。
聞くと彼は、1ヶ月ほど前に仲間5人とともに、盗んだブイや発泡スチロール箱などを携え、夜陰に紛れて海に入った。哨戒艇が通過するたびに、ブイやスチロール箱の下に潜って隠れていたが、先ず1人がそのまま浮かんでこなくなり、2人めは、「もうだめだ、もう嫌だ...」という言葉を最後に消えていった。3人目は、何も言わずに沈んでいき、4人目は、どこかへ流されていった。何と、5人中4人が目的を達成する前に死んでしまったのだ。成功率20%という賭け。彼は、ただ一人、文字通り死にもの狂いで、ようやくこの国の岸壁にたどり着くのだが、彼らが海にに入っていくところを見た目撃者の通報により、その場で御用となってしまった。
さぞかし無念であろうと思ったが、彼はあっけらかんとして、連中には運がなかっただけ、彼にはほんの少しの運があっただけの話であるという。さらには、国に帰ったら(強制送還だが)、また来る予定で、現に、国には、新たな仲間が、彼の帰国を首を長~くして待っているそうだ。
やれやれ。