人は生まれながらにして四つの恩を戴いているとされています。
これを四恩(しおん)と申しまして、国王(国家)、衆生、三宝そして父母の四つの恩です。
恩という字は心の上に因という字が乗っています。
因は「もとづく」とか「うけつぐ」という意味です。
「心」の上に「受け継いでいるもの」を乗せているのが「恩」なのです。
「受け継いでいるもの」とは「お陰」です。
私たちは様々な「お陰さま」を受けて生きているのです。
その四つの大きなお蔭さまが「四恩」です。
四恩を自覚することが「恩義」であり、人が他の生き物と一番違うのはこの恩義を持っているということです。
これは間違いありません。この恩義に感謝することが報恩への道なのです。

