月経周期が短縮したり延長したり不規則なことを指し月経紊乱とも言われます。
⑴肝鬱腎虚型
①特徴
乳房や脇腹が脹る、腰が怠い等の症候があり月経持続期間は正常範囲で月経量が増加することはあるが大出血には至らない。
②メカニズム
肝鬱腎虚の為に疏泄と閉臓が失調し衝脈任脈の氣血が機能失調をおこし発生する。
③症状
月経周期が短縮したり延長したりし、2ヶ月に1回とか1ヶ月に2回といった形になり経血量も多かったり少なかっりし月経前あるいは月経初期に乳房が脹って痛む、下腹部から両脇部が脹って痛む、腰が怠く脹る等がみられ、沈弱脈あるいは弦脈を帯びる。月経周期が不定なだけで他の症候がみられない場合もある。
④治法
定経湯・益胃調肝湯等疏肝補腎薬を中心に対策する。
⑵心脾両虚型
①特徴
経血が少なく淡色で、乳房や脇腹の脹った痛みはなく、頭のふらつき、元氣がない、食欲不振、泥状便等がみられる。
②メカニズム
心脾の氣血が不足し衝脈任脈が失調する為に発生する。
③症状
月経周期が一定しない、経血量少なく色が薄い、頭のふらつき、動悸、倦怠無力感、泥状便、舌質は淡色、舌苔は白、虚細脈がみられる。
④治法
帰脾湯等で補益心脾を中心に対策する。

