にゃんこと見る夢 -4ページ目

どこでもドア!

「♪ぺっぺけぺっぺ ぺっぺけぺっぺっぺ~♪

どこでもドア~!!」


「ついにあのドラえもんアイテム

『どこでもドア』新発売!!」


TVのCMで、ドラえもんが取り出したドアが

実写版になってる!

ドアを開けると、ハワイの海!

合成じゃないらしい。


うわ~、すごいもの発売されたなぁ。

あれがあれば旅行とか、実家に帰ったりとか

もっと行けるんだな~。欲しいなぁ。


CMが終わり、ニュース番組が始まる。


「ニュースをお伝えします。

今日午後、JTB・日本旅行を始めとする旅行各社、

JR・東京メトロなど鉄道各社、

JAL・ANA・JASなどの航空各社

NTT・auなど通信各社、

ヤマト・日通・佐川などの運送各社が

経営の大幅な下方修正を発表し、会社更生法の申請を出しました。

先ごろ発売された『どこでもドア』の影響と思われ

経済界に深刻な状況を及ぼしています」


うわっ!どこでもドア1つで、こんなに会社って潰れちゃうの??

日本は未曾有の大不況!?


「続いてのニュースです。

またしても『どこでもドア』犯罪です。

銀行の金庫に侵入する事件が多発。

外国人の違法入国や、違法出国も後を絶ちません!」


ひえ~!!

全然夢のアイテムじゃないじゃん!

そんな怖いもんだったんだ・・・どこでもドア・・・。


・・・・・wake up・・・・・


いつも思うんですが、私は何でこんな夢見るんでしょう?(苦笑)

誰かに夢診断して欲しい今日この頃。

診断結果はたぶん

「深刻な・・・アホです」とか言われそうだわ(笑)


野良ボビー

今回の話は、普通の夢です。何のオチもありませぬ(苦笑)


・・・・・sleeping・・・・・


友達と5人で山に散策に行った。

風光明媚なその山では

山道の両脇に小川も流れ、

木々の合間から眼下にきらきら光る海も見えた。

「きれいねぇ~。心が洗われるわね~。」

みんな景色をうっとり眺めていた。


「アイス喰いたいよぉ~!」

見ると売店の入口でボビーオロゴンがだだこねてる!

「喰わせろよぉ~。」

あのねちっこい言い方でたかってる☆


あまりにもうるさいので、30円のアイスを買って投げてやった。

「ありがとよぉ~」

ボビー満面の笑み。


友人が言う

「野良ボビーに情けかけると、ロクなことないからやめなよ!!」


「だってさ~こんな景色に浸れること滅多にないのに

ジャマされたくなかったんだもん!」私はめんどくさそうに答えた。


アイス食べてたボビー、また売店へ。

また騒ぐ気か?

すると新しいアイスを手にこっちにやって来る。


「あめぇすげぇよぉ!あのアイス当ったぜ~。

おれおめぇにお礼するんだ」

と言うと私を肩車した。

「高いとこから見た方がキレイなんだぜぇ~」

確かに。

今まで見えなかった小島も海に見える。

「案内してやるじゃぇ~」


ボビーが歩き始めた。

「この川はよぉ、俺達のエサが飼われてるんだぜぇ~」

川を見るとめっちゃピラルクがたくさん泳いでる!

げ!・ナポレオンフィッシュもいる!!

「デカイから腹いっぱいになっていいけど、

たまにはアイスも流れてくればいいのによぉ~」

風光明媚台無しだ!


「ぶえっくしょい!!」

ボビーがくしゃみした。

その勢いで私は5m程先に飛ばされた。


「う~ん、オリンピックの幅跳び選手の気持ちね♪

・・・・な訳ねーだろ!!」


・・・・・wake up・・・・・


自分のノリ突っ込みの声のデカさに目が覚めた(苦笑)

理絵子の話からはかけ離れた、アホな夢でした☆

なんで急にボビーが出てきたんだろう?

自分がわからん(笑)

理絵子からの手紙 あとがき

この夢に出てきた「ピンク色の小箱」

実は本当に実在するんです。


この話は「小説」として書くのであれば

もっといろいろ付け足して脚色して

かなり長い話に出来たと思います。

でも「見たまま」を書きたくて、

夢に忠実に再現してみました。


今までの他の夢も

今後書いていく夢の話も

全部「見たまま」書いて行きます。


話がそれましたが、ピンクの小箱は

私が小学校2~3年の頃、従姉妹とおそろいで買った

古い貯金箱だったのですが

この夢を見るまですっかり忘れていました。


驚くことに夢で見た場所にちゃんとあり、

中身はどうせカラだろうと思って鍵を開けたら

意外なものが出てきました。


申し訳ない!!教えられないんです。

この中身は今まで誰にも教えたことがありません。

それは私が「理絵子」はどこかで存在していて

いつか「理絵子」もしくはその身内に巡り会えるような気がして

その時のための「合い言葉」として大事にしているからです。


私は理絵子に逢いたい。

そのために15年以上もこの話を忘れずに

いつか公表できるように心に刻んできました。


他の夢の中で、夢で逢った知らない人に

偶然実際に逢えたことがあるんです。

(その話はいずれ書きますね。)

だから・・・たとえもう「理絵子」は死んでしまっているとしても・・・。



最初に書いた言葉

「友情とは心と心のつながりで成り立つものである」


は、理絵子へのメッセージとして贈りました。



読んでくださった皆様、ありがとうございました!

理絵子からの手紙6

私を逮捕しようと機動隊や自衛隊が

数日間、押し寄せたものの

それは毎回理絵子によって回避された。


何度か理絵子と通信するうちに

理絵子には生きたい理由があり、

私の持っている「ピンク色の小箱」をとても欲しがっている事が

切実に伝わってきた。

そしてなんとなく私と考え方が似ているような気がした。


私は理絵子に言った。

「ねぇ、私あなたに逢いたい。

あって実際に目を見て話がしたいのよ。

あなたは私を狙ってるかもしれないけど

今のところあなたは私の恩人だわ。

だからお礼が言いたいの。」


すると理絵子はこう答えた。

「今のこの世界であなたはどうやって私に逢いに来られるの?

外に出たら捕まるだけよ。

今はまだ逢えないわ・・・。」


そうだった。私は理絵子のおかげで無事にいられるのだ。

外になんか出られるはずない。


「ごめんね。理絵子。いつもありがとう。

私、結局はあなたに助けられているばかりで

それに甘えすぎていたのね。

外にも自由に行ける気がしてた。

でも本当にいつかちゃんと逢いたいの。

そして友達になりたい。」


これを理絵子が聞いていたかどうかはわからないが

理絵子の返事はなかった。



翌日事態は急変!

なんとまた革命が起こり、元の資本主義に戻ったのだ!

日本にはまた以前と同じ活気に満ちた世の中になり

私達は元の生活に戻った。


そんなある日、私に1通の手紙が届いた。

理絵子からだ。

水色の封筒と便箋に書かれた手紙には

また革命が起こることを『気』の集まり方で知っていたが、

その気を奪ってしまうと革命が成り立たずに困るから

奪えなかったことや

私と逢うのは自分が病人だからおしゃれ出来ずに

少し恥ずかしいけど楽しみにしていることなど

2枚半わたって書かれていた。


はずだった。


彼と2人で理絵子のお見舞いに行く為に

バス停でバスを待っていた。

早く逢いたくて、何度も手紙を読み返していた。

3枚目の手紙には半分までしか文章がなかったのに

文字が増えていった。


「ごめんなさい。もう逢えません。

私は死にました。

身体が弱っている時に心が離れたのが

身体にダメージを与えていたらしく、

身体が衰弱して死んでしまいました。

約束してたのに、ごめんね。」


・・・・・!!


「・・・そんな!まさか!!理絵子が死んだ!!」


もうバスに乗る理由もないので

泣きながら家に戻りました。

部屋に入りコートを脱ぎ、クロゼットの扉を開けると・・・。

そこにはピンク色の小さなカギ付きの貯金箱が!


「あぁ、これだったんだ。理絵子の欲しがっていたのは。」


私はそれに手を伸ばした。


・・・・・wake up・・・・・


泣きながら目を覚ました私は

今が何月何日なのかしばらくわからなかった。

夢なのか現実なのかもわからなかった。


目が覚めたのは朝の4時、

1月なのでまだ真っ暗だ。

テーブルの上には国語学概論のレポート。


夢だったんだ。


でも、理絵子を忘れちゃいけない気がして

何度も何度も内容を思い出して

完全に記憶してから、もう一度眠り直した。


後日談があるのですが、

それは次回の記事で。

理絵子からの手紙5

手にした紙はあぶり出しのごとく

次々に文字が浮かび上がった。


「私は理絵子。

今はある病院に入院してるわ。

私は生まれつき身体が弱かったけど、

ある力があって、ずっと普通に暮らしていたわ。

でも革命が起こって、どうにもならなくなってしまった・・・。」


部屋にはもちろん私しかいないし

この紙も何の変哲もないレポート用紙。

私が普段学校で使用しているものだ。


「私はね、みんなの『気』をもらって生きてきたの。

でも今の世の中には『気』は満ちていないわ。

もう誰の心にも活気がないの。

だけどここには『憎悪』と言う『気』が満ちていたわ。

『憎悪』はとても強い『気』なの。

私はその強い『気』の力に惹かれここまで来たわ。

そしてそれを吸収してしまったの。

だから外の人達には申し訳なかったけど

『気』を一度に吸収してしまって、あんな状態にさせてしまった。

うまく逃げ延びたあなたに対する『憎悪』だったのね。


今の私は、こうしてあなたと通信している私は

言わば生霊のようなもの。

身体は病院にあるけど、心はここにいるのよ。」


あまりの出来事になかなか理解できないでいると

また文字が増えた。


「もう、取れるような『気』がないわ。

私はまだ生きていたいの・・・。

次はあなたよ。

この世界でも脱走しようとするだけの『気』を持ってる。

彼を想う『気』もある・・・。

あなたの『気』だけでは、私が本当に吸い尽くしたら

あなたは死んでしまうかもしれない・・・。

・・・でも、あなたの持っている小さなピンク色の箱の中身があれば

・・・あなたを殺してしまわずに済むかもしれない・・・。」


ピンク色の小さな箱?

そんなの私知らないよ!!

それはどこにあるの?

私は困惑した顔で部屋の中を見渡す。


「持っているのよ。掌に収まる位の大きさよ。

私はあなたがうらやましい。

探して。」


そんな事言われても全く心当たりがない。

「教えて!理絵子!それは何なの?」


もう理絵子からの通信は途絶えていた。


~つづく~

理絵子からの手紙4

車を奪って脱走した私は

すんなり自分の家に戻ることが出来た。

家に入ると両親が驚きと喜びの混じった顔で

それでも嬉しそうに迎えてくれた。


外が騒がしい。


そっと窓から見ると機動隊がうちを取り囲んでる。


「隠れなさい!」

母が私を押入れに閉じ込め

家中の戸締りをし始めた。

そうだ、私は犯罪者なのだ。

脱走は罪。車の窃盗もあるし、捕まるのか・・・。

もう彼には逢えないのかな・・・?

声を殺して押入れで泣いた。


けれどいつまで経っても家の中は静かだ。

なぜ?


数時間が経過した頃、私は押入れから出た。


「どうなってるの?」

「それが・・・。」

困惑した顔で言いよどむ母。

何かがまた起きたのか?

外をまたそっと見ると・・・!!

人が大勢倒れている!

さっきの機動隊だ。救急車も来ていて救助している。

なぜ?


母は言った。

「いよいよ突入してくるかと思った時に

突然機動隊の人達が倒れたの。

・・・何の前触れもなく、失神するような感じで。」

その後も何度かそれは繰り返されたらしい。


何が起こっているかは、やっぱりまるでわからないが

私は助かったのだ。

少し安堵して、自分の部屋に入った。


すると、ベッドに上には1枚の紙。


「あなたを助けたわけじゃないのよ」


そう書かれたいた。

私の部屋の窓は金網入りの2重サッシ。

鍵もしっかりかかっている。

誰も侵入した気配などないのに・・・!!


「誰!?誰なの・・・?」

私は叫んだ。


~つづく~

理絵子からの手紙3

新年あけましておめでとうございます。


自宅PCぶっ壊れ中につき、

お仕事サボって更新してます(笑)

ひっそり書いているこっちのブログが

いつの間にか読者様増えててびっくりです☆

ちまちま更新予定ですが、どうぞ宜しくお願いします。


・・・・・・sleeping・・・・・


働くことを希望した私は先程の説明会で

「2時間後にまたここの校門に戻って来てください。

仕事場は全寮制で、家具の揃った個室が与えられますが

部屋が狭いので手荷物は少なめにしてください。」

有無を言わせない口調で告げられた。

質問の余地さえもなく、「はい、次の方。」

私の面接は終わったらしい。


家で数枚の着替えと簡単な身の回り品をバッグに詰めると

両親に説明して家を出た。


学校の前には観光バス。

全ての窓にはカーテンが閉じられている。

「車内の暖房が故障している為、防寒対策でカーテンを閉めています。

ご迷惑をおかけしておりますが、ご協力ください」

紙コップの熱いお茶を手渡された。


「奥から順に座ってください。

全員揃い次第出発します」


寒い。本当に車内は寒い。外よりもずっと寒い。

お茶を一口すすって、お腹の中に温かさが染み渡るのを感じた。


・・・・・



「到着です。各自荷物を持って降りてください。

ロビーで説明がありますので、お待ちください」


もう着いたの?出発した記憶さえない。

周りを見るとみんなぼんやりした顔している。

みんな眠っていた?あんなに気が張り詰めていたのに?

まさかお茶に睡眠薬が・・・?


到着した建物は白い四角い建物で

何の装飾も看板もない。

どこかの工場のようだ。


「それではこれから部屋に案内します。

仕事は明日の朝9時からです。

簡単な組立作業になります。

明日に備えてしっかり休んでください。」

例の「公務員」が説明とは言えない様な説明をした。


「あの~。」

女の子が一人手を上げる。

「何でしょう?」

「ここはどこなんですか?」

「仕事に関係ない質問なので答えません。

以上。部屋に案内します。」


みんなの顔がこわばってる。

でも誰も不平不満を口にしない。

言えないのだ。

建物の入口には、また警察官がいた。

もう全てが強制で決定されてるのだ。


ところが、意外にもここでの生活は快適だった。

狭いながらも部屋はトイレもシャワーも付いていて、清潔だった。

仕事中の私語は許されていたし、タバコを吸う人はタバコ休憩も出来た。

仕事のノルマもなく、ベルトコンベアで運ばれてきた品物に

簡単な部品を取り付けて、またベルトコンベアに乗せるだけ。

残業もなく、お昼休みもきっちり1時間取れる。


禁止事項は

外部との接触

仕事内容の漏洩(ここの中の人でも他の部署の人に話してはいけない)

脱走(外出)

ただそれだけ。

脱走を試みようとして捕まった者は、隔離され、

食事さえも離れたところでぽつんと食べさせられていた。

しかも24時間監視される。

みんなここでの生活は修学旅行のように感じて不安は薄まったけれど、

やりがいもなく、閉ざされた空間に

少しずつ鋭気を奪われているような感じがした。


でも、私は違っていた。

ここから出たい。

気づけばもう2月。

彼の誕生日がもうすぐだ。

逢いたい。逢いに行きたい。

毎日一人で虎視眈々と計画を練って、チャンスを窺い

そして私は脱走した。


~つづく~

理絵子からの手紙2

小学校の門をくぐると2人警察官が立っていた。


「18歳から30歳までの女性は体育館へ」


そっけない掲示板の張り紙に従い、進んだ。


1000人くらいの女性がいる体育館は、意外にも静かだった。

小学校で同じクラスだった子が近くにいた。


「ねぇ、これいったい何なの?」私に話しかけてきた。

「うん・・・、ぜんぜん解らないからとりあえず来たんだけど・・・」

「何かの冗談なのかな~?」


「違うよ!」

知らない女の人が会話に割って入ってきた。

「私ね、めんどくさいし関係ないしと思って家で寝てたの。

そうしたらさっき警察官が来て、ここに連行されたの。

・・・もう今までとは違う世界みたい・・・。」

怯えた顔で彼女はそう言った。


「・・・うちにも来たよ。警察。

私も連れてこられたの・・・。」


他にも何人かのか細い声が上がり、

会場は言いようのない不安に包まれてまた静かになっていった。


コツコツコツ。

いかにも役所の公務員ですという感じの男性が

警察官2人を引き連れて壇上に上がった。


「はい。それでは説明を開始します。

今まで私立の学校に通っていた人は、国公立の学校に編入できます。

働いていた方は、国の定める施設で労働することになります。

進路や労働の希望など、個別に伺いますので住所別に並び

各自希望を言ってください」


拍子抜けするほど簡単な説明を述べると、

足早に「公務員」は去っていった。

会場は相変わらず静かだ。みんな見えない何かに圧倒されている。

誰かと話し合ったり、悩んだりする余地はなさそうだ。


私は公立への編入を断り、働くことを希望した。

今の学校はとても尊敬する講師がいて、

その先生の授業が受けられないのなら進学する意味はない

そう思ったからだ。


帰り道も、みな誰とも話することなくぱらぱらと散っていった。

結局まだ何もわからないまま。

誰がこんな日本を望んだんだろう?

いつの間にそんな権力が生まれたんだろう?

頭の中にはたくさんの疑問が渦巻いて

それが不気味な力を持って私を支配し始めた。


~つづく~

理絵子からの手紙

この話は、今から15年ほど前に見た夢です。

いつか公表したくて、ずっと忘れないようにしてきました。

主人公の「理絵子」は、私の友人にはいません。

でも、どこかで存在していたのでは・・・と思えて仕方ないのです。

そしてこの話しを公表することで出会えることが出来たら

本望です。


友情は心と心のつながりで成り立つものである。


・・・・・sleeping・・・・


1月の寒い日の朝だった。

寝室に目覚まし時計の音がけたたましく響き渡り

もぞもぞと左手を伸ばし、私はベルを止めた。

ひんやりした空気の中、ベッドから出るのは勇気がいる。

でも今日は火曜日。1限の授業は国語学概論。

あの教授は5分以上遅れると教室に入れてくれないし

3回以上休むと単位が取れない。

入院して1回休んでるから、もう休めないしな・・・

しかたなく私は起きて部屋から出た。


ダイニングで母がパジャマのままテレビを見ている。

「おはよう、お母さん。どうしたの?」

朝食の支度もしていない母を不思議に思い声をかけた。

「なんかねぇ、テレビが変な事言ってるのよ」


「繰り返しニュースをお伝えします。今朝日本は革命がおこり

民主主義から社会主義に変わりました。

公立の学校に通っている方や公務員は

以前と同じように生活してください。

私的な企業や学校に行っている方には後ほど説明会があります。

該当されるみなさんは指示を待って自宅待機し、

広報にしたがって行動してください」

まじめそうな顔したキャスターが繰り返し同じことを言っていた。


「何これ?変なの。わけわかんないし」

私はテレビのリモコンを持つとチャンネルを変えた。

「ザー・・・・・・」

画面は皆砂嵐。NHK以外は。

どうして?昨日まで普通だったじゃない。

なんだか全く事情がわからないけど、

単位を落とさないように学校に行かなくちゃ。

私はとりあえずシャワーを浴びて準備することにした。


「行ってきます」

私の学校に行く支度は整っても、

母はあのまま後から起きてきた父と

同じことを言うNHKをぼんやり眺めたままだった。


玄関を出てみると、今日はいやに車が少ない。

うちのところは環七沿いで渋滞の名所なのに

今日はほとんど車がいない。

バスを待つ人は何人か並んでいたけど、

いつまで待っても来ないので、

一人減り二人減りして、

私ももう教室には入れてもらえない時間になってしまったから

家に戻ることにした。


両親は着替えたものの、まだテレビを見ていた。

「これから各地区広報車が回り、説明会のお知らせがあります。

指示に従って各自行動してください」

キャスターがそう言っていた時、外で放送が聞こえた。


「この地区の18歳までの方は幼稚園に

18歳から30歳までは小学校、31歳から65歳までは中学校に

それぞれ10時までに行き、

各自指定の場所で説明会を受けてください」

スピーカーからキンキンした耳障りな音をたてながら

広報車は走り去って行った。


これから先、どうなってしまうんだろう?

なんで突然こんなことになったんだろう?


何もわからないままなのは嫌なので、小学校に行ってみることにした。

今日は寒い日だけど、空はとてもよく晴れていて

なのにどこの家にも洗濯物とかが出てなくて

それがまた不思議だった。


~つづく~

シマシマ、危険。

終電に乗っている。

車内の電光掲示板。

「次ハ北千住。終点。シマシマ危険。停車チュウノ車内ハ安全。

シマシマ、フムト帰レナイ。」


意味不明な文章が流れた。


北千住に電車が着いた途端、読んでなかったオヤジが

一歩ホームに降り立った。

「危ない!!」

電車のシートがラッシュ時折りたためるタイプの車両だったので

私はとっさにシートの下に身を潜めた。


「ドォォ~ン!」


盲人用の黄色と白線のストライプを踏んだオヤジが

爆風で飛ばされた。


あの予告は本物だったのか?

私は椅子の下から出ると、ジャンプしてホームの中央寄りに

降り立った。


「ドォォ~ン!」


また爆音。

階段が吹き飛んでいる。

あの階段ははじにエスカレーターが2列あった。

それもシマシマか?


停まっていた電車が突然ドアが閉まり、走り出した。

まだ数人乗っていて、しかもここが終点なのに。


「停車シテイル車内ハ安全」


では、走り出した電車は?


「ドン!!」


また爆音。

電車が爆発した。

ああ、枕木もシマシマか・・・。


走って自動改札を抜け外に出ようとする男。

定期を入れてゲートが開いた瞬間、またすぐ閉じて爆発!

爆発の衝撃で壊れた自動改札の電光表示には

「シマシマ、危険」

確かに自動改札が並んでいるのもシマシマだ。


駅の外に出ると、タクシーで逃げようとしている人がいた。

タクシーが走り出し、横断歩道の上を通過。

「ドン!!」

あのシマシマもダメなのか・・・。


その時、偉そうなオヤジが言った。

「一度爆発したところは、その後安全だ。

お前ら先に歩け!お前らの一人や二人死んでもたいしたことはない。

オレは重要な人間だ。お前ら楯になれ!」


「ドン!!」


自分だけ助かろうという「ヨコシマ」な考えを

口にしたオヤジが爆発した。


・・・・・・・wake up・・・・・


実際に見ていたときは、おどろおどろしい夢で

イヤ~!とか思いながらだったんだけど、

星新一のショートショートのようなオチに

びっくりして目が覚めてしまいました(苦笑)