マンガソムリエ兎来栄寿のブログ 先刻の箚記(さっきのさっき)
  • 15Jul
    • 【2日間限定】特撰プライムデーまとめ買いマンガ

      Amazonで恒例の「プライムデー」が今日明日の2日間限定で始まりました。それに伴い、Kindleでもマンガまとめ買い20%OFFセールが開始。折角ですので、この機会にぜひ読んで頂きたい作品を厳選して紹介します。地球へ…これだけまとめ買いセール対象商品ではないのですが、全3巻648円になっていたのでご紹介。少女マンガ史のみならずマンガ史全体の中でも重要な意味を持つ歴史的傑作です。発表から半世紀近く経っても決して色褪せない、人間・生命・宇宙への深い洞察を孕んだSF。「宇宙の潮騒 悲しいまでに広がる星の海 一粒の真珠 ……地球(テラ)よ」藤子・F・不二雄SF短編<PERFECT版>人類の至宝です。これの電子版が出ていたとは……。ハードカバーの紙版で全巻定価で買っていますが、その何倍何十倍もの価値がある珠玉の短編集。ドラえもんでしか藤子・F・不二雄を知らない方は、その圧倒的な才気を改めて知るでしょう。ここは今から倫理です。1500円で受講できる、極上の倫理の授業3冊分。誰もが一度は人生で考える悩みや、哲学的な概念への疑義を迫力満点の筆力で描いていきます。大人の道徳の教科書と言っても良いかもしれません。同じ作者の熱血青春ラグビーマンガ『ALL OUT!!』とは全然違うベクトルですが、こちらも傑作。『結ばる焼跡』、『松かげに憩う』など快作を連発する雨瀬シオリさんから目が離せません。彼方のアストラ今年のマンガ大賞を受賞し、アニメも始まってますます人気に拍車が掛かりそうです。全5巻というコンパクトさに対して、満足度は非常い幅広い世代が楽しめる傑作SF。絶対にネタバレには触れないよう回避しつつ、とりあえず最後まで一気に読んで欲しい作品です。絶賛される理由は読めば解ることでしょう。Dr.STONEORIGINジャンプ系SFなら、同じくアニメの始まった『Dr.STONE』も外せません。毎週本誌で読んでただただ「面白い……」と唸ってしまう、近年始まった作品の中でも屈指の名作。また同じBoichi先生の『ORIGIN』も骨太で素晴らしいハードSF。『Dr.STONE』に比べるとややマイナーですがもっと評価されるべき傑作です。全10巻で一旦完結してますが、大いなるサーガの一部という位置付けだそうなので今後の展開も楽しみです。アクタージュ act-age現代版『ガラスの仮面』とも言われる演劇マンガ。似ているようで実は大きく根本的に違う部分がありつつも、北島マヤを髣髴とさせる天才ヒロイン・夜凪景から目が離せないのは同じです。特に、出たばかりの最新7巻は素晴らしいシーンが沢山あるのでぜひ読んでみて欲しいです。ジャンプっぽくないマンガなのですが、こういう作品もあるので永遠のジャンプっ子です。鬼滅の刃ジャンプの回し者のようになってますが、最新話を読んだらお薦めしない訳にはいかなくなりました。連載開始当初は打ち切りの瀬戸際感すらありましたが、今やufotableの超絶作画でアニメにもなりファンとして嬉しい限り。使い古されたテーマでもでもしっかりと味付けすればこれだけ面白くなるという良い見本です。友情・努力・勝利はもちろん、深い優しさと哀切さがたまらなく胸を打つ秀作。地獄楽ここまで来たらついでに現在のジャンプ+の看板作品であるこちらも紹介しましょう。時代物でありながら、山田風太郎作品ばりの異能者揃いでゲーム性もある設定の妙。徐々に明かされる、舞台となる島やそこに棲むものども、秘宝の謎。高い画力により生み出される魅力的な人物たち。様々な要素が高い次元で絡まり、続きを渇望してしまうエンターテインメント性の高い名作です。その着せ替え人形は恋をする連載開始1話目を読んで「これは素晴らしい! 絶対来る!!」と大興奮。1・2巻同時発売時には喜び勇んで布教に励み、すぐに発行部数6桁に達して破顔しました。絵も物語もとにかく完成度が高く、青年誌のラブコメなのですが女性にも大好評。キャラクターも皆魅力的で、読んでいてただただ気持ち良い作品です。メイドインアビスアニメ化もされ2020年に新作劇場版も控え、大分有名になってきた冒険ダークファンタジー。非常に緻密に作り込まれた世界観、可愛い絵に反して恐るべき過酷さ、残酷さを湛える物語。数十人にお薦めして来ましたが、面白くなかったという人はただの一人もいません。ひとたびアビスに足を踏み入れれば、その魔力に取り憑かれること必至です。私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!「わたモテは8巻からが良い」。ネット上の数々のマンガ読み達を魅了するそのクオリティは、正直序盤を読んでいた頃には想像しないものでした。初期で脱落した方も8巻からの流れ、とりわけAmazonでも桁違いの☆5レビューがついている12巻にはすべてのマンガ好きに触れてみて欲しいです。8巻から読んでも良いと思いますが、個人的には良さを味わい尽くすために1巻から通読するのをお薦めします。薬屋のひとりごとなろう原作も異世界転生・中世ファンタジーだけではなく、こういった作品もある訳です。中華的な国の王宮を舞台に、ヒロインが薬学知識を主体に謎を解いていくミステリ。サンデーGXでも別にコミカライズされていますが、こちらのビッガン版はとにかく絵が魅力的。今出ている4巻で丁度一区切りなのでまとめて読むには良いタイミングです。BLUE GIANTBLUE GIANT SUPREME「今最も熱量を感じるマンガは何か?」と問われたら、やはりこの作品の名前を挙げずにはいられません。紙面からありありと演奏が聞こえてくるジャズマンガ。全力で生きる人生の困難や喜びに魂が震え、熱い涙が流れます。こういう作品があるからマンガという文化は素晴らしいんだ! と叫びたくなる傑作。はねバド!1巻の表紙だけ見れば「萌え系のゆるいバドミントンマンガ?」と思うかもしれませんが、とんでもない。この作品も「今最も熱いマンガ」を考えるに当たってすぐに候補として挙がる作品です。途中の絵柄の変化に若干戸惑うかもしれませんが、そこを乗り越えれば現在連載中のスポーツマンガの最高峰を楽しめます。読み始めたら止まりません。ブルーピリオドこちらも今熱いマンガの筆頭候補。アートというテーマ、そしてそれに纏わる様々な想いや葛藤、努力や執念に焦がされます。1巻の時点で数多くのマンガ好きを魅了して止まなかったこの作品ですが、驚くべきことに最新5巻まで更に面白くなり続けています。3000円弱出す価値は十分すぎる程にあります。ライドンキングまさかこれも対象タイトルになっているとは。某国の大統領が異世界転生して縦横無尽に暴れ狂う作品。それだけでも面白いのですが、単なる出オチで終わっておらず硬軟交えてしっかりとドラマを紡いでいきます。画力も非常に高く設定も意外な程しっかりしているので、まだ2巻ですが今後アニメ化などを経て更にブレイクすることを予感しています。五等分の花嫁現代ラブコメの頂点に君臨している作品。序盤から純粋に面白いですが、ある地点から更に一気に加速していきます。メジャーなラブコメマンガの中でもこれほど着地点が想像しづらいものもなく、どう転んで行くのか毎週ハラハラしながら読んでいます。ちなみに私は長女派……………………でした(遠い目)ランウェイで笑って1話を読んだ時、「こんな完璧な1話は数年に1つあるかないかだ」と感じました。ファッションという華やかな世界の水面下で迸る熱いパッションが、やがて世界を革命するほどの大きな奔流となっていくワクワク感。大きな挫折や苦渋を乗り越えたその先で見える景色の美しさ。100話&100万部突破ですが、この作品のポテンシャルはまだまだそんな所ではないと信じています。私の少年Wikipediaに"書評サイト「マンガHONZ」に掲載されたレビューでは、本作は「30歳OLのリアルさと、非現実的なまでの12歳の美少年の可愛さが高次元でハイブリッドした稀有な作品」と評されている"と記されていますが、何を隠そうそのレビューを書いたのは私です。常々マンガは絵より内容が大事だと思っているのですが、ここまでの圧倒的な画力に殴られると「やっぱり絵の力は凄いな」と思わずにはいられません。とはいえ、『私の少年』は絵や「おねショタ」という目を引く要素を除いても、脇役も含めた感情の繊細な機微、心に響く言葉選びなど内容も最高だからこそお薦めしたいのですが。心情表現に重きを置いた作品を読みたい方に特にお薦めです。HUNTER×HUNTER連載されている間は世界一面白いマンガ。帰還を常に待望しています。咲-Saki-我が魂の在り処。長きに亘り待ち焦がれていた戦いが始まり、今人生最高の時。読めることにただただ感謝。その他にも、キングダム、刃牙、フルバ、3月のライオン、宇宙兄弟、ザ・ファブル、こち亀、キン肉マン、ダイの大冒険、封神演義、ジョジョ第5部、銀魂、ワールドトリガー、約束のネバーランド、きのう何食べた?、海獣の子供、進撃の巨人、ゴールデンカムイ、ウシジマくん、ドリフターズ、ゆるキャン△、ダンベル何キロ持てる?など往年の名作から最新作まで幅広くセール対象になっているので、気になっていた作品にこの機会に触れてみてはいかがでしょうか。

  • 05Jul
    • 咲-Saki-205局[進化] 感想・考察

      前回の咲-Saki-記事から悠久の時を経てしまいましたが、今回については書いておかねばなりますまい。ありがとう、咲-Saki-……ありがとうございます、小林立先生……世界が、美しい輝きに満ちています……現在「ガンガン読もうぜスクエニ夏祭り!!」というセールが開催されており、前々号までのヤングガンガンのバックナンバーもその対象商品で99円で買えるようになっています。単行本19巻の続き、202局掲載号203局・染谷まこの雀荘メシ1話掲載&実写版阿知賀編宥姉役の渡邉幸愛さん表紙・グラビア号204局掲載号単行本19巻から今回で4話目ですので、最新号と合わせて4冊を買えば今まで単行本派だった方も最新話に追いつける他、新スピンオフの『染谷まこの雀荘メシ』も読めますのでこの機会にいかがでしょうか。以下はネタバレとなりますので、未読の方はご注意下さいませ。優希の天和で始まった、波乱の決勝戦先鋒戦。連続和了からの九連を決めた照は勿論のこと、出自の秘密の一旦が垣間見えた辻垣内さんも流石でこの面子相手に果敢に間合いを見切って立ち向かって来ています。役満や三倍満がバンバン飛び出し、前半で3万点以上稼いだ玄さんがなぜか-7万点近いというおかし過ぎる状況。咲-Saki-シリーズの半荘ごとの獲得素点で比較した時に、この対局は群を抜くのではないかと思われる魔境です。流石は決勝戦と言うべきなのでしょう。親番が回ってきた時に、「この親で稼いでおきたい」というのは咲-Saki-シリーズにおいて死亡フラグのような気がしてならず、玄さんからまたこのモノローグが発された時は「ああっ!」と思ってしまいました。実際に、親でそれに類することを発言した人の平均的な成績のまとめはどなたかに託します。阿知賀としては伏龍となってその真の爪牙を顕にする時を眈々と待ち構えている忍耐の時が続きました。しかし、しかしです。ヒーローにピンチはつきもの。必ず玄さんの真の逆襲が始まる時は来る。そう、宇宙の誰よりも信じてここまで何年も応援し続けて来ました。玄さんを育んだ吉野の幽邃の地。憧ちゃんの実家の吉水神社で。吉野山の中心である金峯山寺で。八大龍王を祀った龍泉寺で。龍王院のある脳天大神で。吉野中の龍に所縁のある寺社仏閣できっと誰よりも多く玄さんの龍の復活と更なる進化による活躍を祈願し、応援して来ました。そして、時は満ちました。好機到来。阿知賀編最高のシーンを思い出さずにはいられない、誰もが驚く玄さんがかけたリーチ。そして、松実露子さんの姿……!ただでさえ、読む前にすんなりとは読めず心身の準備をして整えてから1ページ1ページを、1コマ1コマを丹念に根金際堪能し尽くすようにゆっくりゆっくり味わっているのですが、ここで完全に涙腺が決壊して1時間ほど泣き腫らしました。そして、大事件が起きました。龍を使役するドラゴンロードとなった玄さんは、「照にドラを掴ませて」ロン和了をしました。言うまでもなく「すべてのドラは玄に集まる」。これが崩れるのはドラを切った後だけでした。宮永照たちを相手にしてすら、点数では負けていてもその支配は一切揺るがず弘世様をして「化け物だな」と言わしめたほど。そんな玄さんのドラが、恐らくドラ切りはしていないであろうにも関わらず一時的にとはいえ他者に渡ったという天変地異。ただし、結果的にそれは玄さんの下に帰って来ているので大局的に見ればドラ支配の一部として見るのが自然でしょう。まだ最初の一回なので断定はできませんが、「ドラ待ちでテンパイした際、他家がリーチをしていれば一発でそのドラを掴ませてロン和了することができる」といった能力であるなら非常に強力です。相手が面前の場合はドラが送られても切らないでいらば良いだけになってしまうので、豊音の能力と同じように相手のリーチ時限定になってしまうとは思いますが、もしそうであるならば相手は無闇にリーチを掛けることができなくなります。ただでさえドラ無しでの手作りで点数が制限されてしまう中、更にリーチまで封じられては相手としてはたまったものではありません。そして、そもそもリーチを掛けなければ安全という訳ではなく、玄さん自身が普通にドラツモ和了することもままあるでしょう。とは言え、ロンという言葉は中国語の龍。阿知賀編のあの和了共々、ここぞという時にはロン和了をするのがある意味玄さんには相応しいのかもしれません。こちらは、今年の3月15日に玄さんのお誕生日を吉野山でお祝いしに行った際に見えた雲です。あまりに似ていませんか。今号、遂に真価を発揮し始めた龍に。そして、こちらも今年2月に吉野山で見た、大きな吉兆とされる二重虹です(画像だと上の2本目の虹が不鮮明ですが、肉眼でははっきりとよく見えました)。虹はそれ自体が龍の変化した姿であると言われることもあります。私が今年に入って吉野山で見た計3頭の龍。それが、まさか咲-Saki-本編でこのような形で見られることになるとは……震えが止まりませんでした。世界は予想を超えてくる。ちなみに一般的に上り龍は若い龍、下り龍は天界である程度の年月を過ごし願いを叶える力を持つ如意宝珠(いわゆるドラゴンボールの元ネタ)を手にした熟練の龍が地上に降臨する姿と言われています。今回描かれた龍が何かしら珠を持っている様子は確認できませんでしたが、成長した玄さんが使役するには相応しいと言えます。奈良県吉野山から大峯山はその土地自体が龍に喩えられる地で、竜の目や竜の口といった霊地が存在します。また穏乃の能力発動エフェクトのモチーフとなっている蔵王権現様は龍の姿で顕現したとされており、吉野山のランドマークである金峯山寺蔵王堂に祀られている秘仏の着物にも龍があしらわれています。吉野山で生まれ育った玄さんに大いなる龍の力が宿っていることは、決して荒唐無稽なことではありません。ここで、今一度過去に宮永照の連荘が止まった時の事を思い返してみたいと思います。まず、阿知賀編8局[最強]にて行われたのは前半戦南一局3本場。煌による怜の差し込みの誘発。それにより、怜も他のプレイヤーと協力すればまだ照を止められることに気付かされます。その後、阿知賀編9局その名も[連荘]にて行われたのは前回の止めを受けて、照の6連続和了後に怜が連携を意識しつつダブルを用いながら煌が4副露して宮永照の手番を飛ばし続けての、怜のツモ。そして、最後は言うまでもなく阿知賀編12局[逆襲]の、咲-Saki-シリーズでも最高の闘牌の一つである玄さんの決意のドラ切りからの怜がリーチ後の照に和了牌を掴ませてのロン和了。阿知賀編ではこの3回でした。ついでに、原作のこのシーンでも止められている様子は確認できません。そして、本編の咲-Saki-201局[連携]では、全国屈指の猛者たちがこのように語っていました。全国二位校のエースを超えたスーパーエースの怜は、阿知賀編の時に引き続き改めて自分の能力だけでは足りず他者との協力があったからこそ止められたと発言。そして前年、宮永照に次いで全国個人戦2位だった荒川憩。彼女は全国編Vitaによれば「他家が和了すると手が良くなる」という能力を持っているようで確かに照との相性は良さそうですが、そんな彼女をしてもまた一人では照を止められず他者との協力で戦ったということが示唆されています。それに関しては前年個人戦3位の辻垣内さんも具体的に荒川と遊佐と協力することで止めた、と補強しています。つまり、現時点での1万人の中のトップオブトップの高校生たちをしても「宮永照の連続和了を止めるには他家と協力するしかない」というのが共通の見解であり、実際に独力で止められたことはないであろうと思われます。然るに。然るにですよ。今号の玄さんが他家の助けを求めることもなく、完全なる独力で宮永照の連続和了を止めた。このことがどれだけ大いなる偉業で、どれだけ途轍もないことで、どれだけエポックメイキングかということですよ!最強の高校生・宮永照の三年ブーストがかかった最高状態の最強の能力を、無名校の玄さんがたった一人で止めた。誰にもできなかったことをやってのけた。兆候はずっとありました。咲-Saki-史上でも最も尊い見開き扉絵と名高い、黒滝村の松実姉妹が描かれた196局[成長]の中の一幕。急所のドラを引く速度が今までよりも速くなっているとその成長ぶりを指摘されていました。そして、実際に一度は照を明確に止めようとしていました(この時はツモを1巡飛ばされたことでなりませんでしたが)。止めようとした、ということはそれを成し得る力を持っているということです。昨日より今の私の方がもっと強い。そんなメンタルで、大会期間中にもどの高校よりも必死に研鑽を積み、練習をして、実戦での多大な経験値を得て、誰より成長し続けているのが阿知賀女子です。196局の「成長」の主語は玄さんでした。そして、今回の205局「進化」の主語もまた、玄さん。穏乃の霧とはまた違った、「くろ」い霧を纏って。こうして苦難を乗り越えて仲間や家族と共に成長し、進化を遂げた龍の力は個人戦2、3位の選手やかつて大敗を喫した全国2位高校のスーパーエースすら凌駕し、絶対王者すら脅かすまでになった。こんな……こんなすばらなことはありません…………!!「亢龍悔いあり」で有名な、易経の乾為天冒頭に記されている初九。潜龍用うるなかれ。九二。見龍田に在り。大人を見るに利ろし。九三。君子乾乾、夕べに惕若たり。厲うけれど咎なし。九四。或いは躍りて淵に在り。咎なし。九五。飛龍天に在り。大人を見るに利ろし。九九。亢龍悔あり。用九。群龍首なきを見る。吉なり。という龍の成長の物語。口語的な解釈として、こちらのページでは以下のように言われてもいます。第一段階は、「潜龍」です。地中深く暗い淵に潜み隠れている龍です。まだ世の中に認められるような力もなく、地に潜んで志を培うときです。第二段階は、「見龍」です。明るい地上に現われ、目がみえるようになります。修養のはじめとして、師を見習って物事の基本を学びます。第三段階は、「乾惕」です。毎日、同じことを繰り返して修養に励みます。技と応用を見に付け、日進月歩の成長をする時です。第四段階は、「躍龍」です。修養を極め、リーダーになる一歩手前の段階です。独自性を持って、今まさに大空へ昇ろうと躍りあがります。第五段階は、天を翔け、雲を呼び、雨を降らす「飛龍」です。リーダーとしての能力を発揮して、志を達成します。第六段階は、「亢龍」です。高ぶる龍という意味です。高みに昇り過ぎた龍は、やがて力が衰えて、降り龍になります。正に、師事を受け、修養に励み、極め、阿知賀のエースとして飛龍に至っているのが今現在の玄さんなのではないでしょうか。これ以上昇れないという地点、即ち一位という名の亢龍に玄さんがなる瞬間を待ち侘びます。亢龍≒降り龍は落ちるだけの存在という見方もある一方、日光東照宮にある有名な上り龍・下り龍の龍柱は一見上を向いている方が上り龍に見えて実は下り龍であり、上り龍は勿論のこと下り龍も下がるというよりは地上に降臨するという意味合いでどちらも縁起が良いとされているそうです。実際、今回の龍の描写は力を落として墜落するというよりは圧倒的な力を持って天界から地上に降臨した感じがしますので、私は都合の良い解釈を採用したいと思います。7月5日は松実玄さんが最強高校生を凌駕した、実質最強高校生となった記念日。咲さんが照を止めた可能性については今は考えません。止めた事があったとしてもその時の照はきっと今よりは強くない筈。祝いましょう。寿ぎましょう。次回は休載ですが、約束された福音である206局に対する期待が無限大に膨張していく幸せな1ヶ月となりそうです。今月末には毎年恒例の吉野花火があり帰省もする予定ですので、そこで御礼参りをした直後にまた読めるという幸せが待っている模様です。完全なる人生史上最高の時。私はこの日を本当に本当にこの数年待っていたんです…………感謝。私は19巻こそ吉野山背景の松実玄さん表紙だろうと予想していたのですが、節目となる20巻で玄さんの真価が描かれるとすればその方が断然良いですね。未だ語られていない松実姉妹の秘密や阿知賀のお話もきっとこれから語られていくと思いますので、ただただ楽しみです。余談ですが、三頭の龍が天から降りてくる図はサガシリーズの槍の最強技である下り飛竜、とりわけミンストレルソング版を彷彿とさせました。https://youtu.be/mynAzxmWxow

  • 15Jun
    • 浄土るる「鬼」について

      https://shincomi.shogakukan.co.jp/winner/今、世間で非常に大きな話題になっている、第84回小学館新人マンガ大賞。その中心となり賛否両論が噴出している作品が、17歳にして青年部門の佳作に選ばれた浄土るるさんの「鬼」。https://shincomi.shogakukan.co.jp/viewer/84/04/402/審査員の中でも、太田垣康男さんは「読者に向かって『この世界はクソだ』と伝えて溜飲を下げているとしたら、その作者の心情を私は否定する」と云い、一方で浅野いにおさんは「最高でした」「この規格外の才能の芽が摘まれませんように」と絶賛している。私の周囲でも賛否は真っ二つに分かれていた。このセンスや露悪的な部分も含めて心に引っ掻き傷を残す読み味を大いに評価する意見もあれば、「全くもって評価出来ない。漫画は日記でも無ければ憂さ晴らしの場でもない。読者がいてその人達に何を与えるかが存在意義。ただのネタにしか見えない。“で?”って感じ」「これは創作というよりは吐露。プロの仕事の類では無い」「漫画家を志す者としてこれを才能と呼びたくない」といった厳しい意見も見られた。私はこの激しい賛否両論で溢れかえりながらも、日に日に爆発的に人口に膾炙していく本作のバズり方を見て、初めて『バトル・ロワイアル』が世に出された時のことを思い出した。『バトル・ロワイアル』もまた「圧倒的に面白い」「天才」「現代社会の的確なメタファー」という賛辞の一方で「最低最悪の小説」「文章表現が稚拙」「こんな物をエンターテインメントと呼んではいけない」と存在自体を強く否定する声もあった。私は「鬼」も『バトル・ロワイアル』と同じく、このような賛否両論があって然るべき作品であると思う。その上で、個人的にはこの作品に対して大きく「賛」に寄っている。そもそもとしてマンガを始めとする創作、表現はとても自由なものだ。特定の個人や人種を差別したり誹謗中傷したりといったものであるならば話は別だが、不条理をただ不条理として救いもなく描く作品も世の中にあって良いと思っている。むしろメジャーマンガで描かれる希望や愛を薄っぺらく薄ら寒いものだと感じ、鬱屈や絶望感の方にこそ共感したり救いを覚えたりする人間もいる。「鬼」はそういった人にとっては代え難い傑作に値することもあるだろう。画力は乏しくとも読む人の感情を刺激する私的な体験を綴ったエッセイ的マンガが数多く出るようになった現在において、出版社がこういった才能を掬い取る意義も大いにあると考える。「鬼」を細かく読んでいくと、まず始まりの1ページ目がとても秀逸であると思った。1コマ目は「私の名前は江田子豆。5年4組の人気者なんだ♪」という明るいモノローグ、そしてそれに合わせた戯けたポージングを取った主人公から始まる。2コマ目はそれを受けて人物も背景も小学生が自由帳に描く落書きのようなタッチで「運動とおしゃべりが大好きな、普通の女の子だよ。」と続く。ここまでだけ読んだら、可愛い絵柄とポップなテンションのギャグマンガを想像しそうなものだ。しかし、3コマ目になると状況は一転し、一気に激しく突き落として来る。♪の語尾は変わらないものの、父親は既におらず母子家庭であるという事実の明示。そして、その母親がたった1コマで絶望的に終わっている毒親であると伝えくる、子豆が頭から酒をかけられている描写。その奥で姉と同じように虚ろな目で中空を見る妹からもこの家庭の惨状が伝わってくる。主人公の奥底に渦巻くどす黒く深い絶望感は4コマ目の虚ろな目によって更に増幅されている。見事な起承転結であり、たった1ページで主人公が深い深い絶望の淵に陥っていることが如実に表現されている。2ページ目で「生まれてきてごめんなさいと3回言え」という母親の惨い命令に従う様を、セリフごと途中でぶった切りチャイムの鳴る教室の描写へと移る演出も巧い。小気味良いテンポを生み出しつつ母親から行われている虐待を敢えて断片的に見せることによって、読者自身でその後に続いて行われるであろう惨状を想像させられ印象がより強烈なものとなっている。マンガにしろ他の表現媒体にしろ掴みが重要であるということはよく云われるが、そういう意味ではこの「鬼」の掴みは素晴らしい。丁度「物語においては世界設定の謎よりも登場人物の持つ謎の方が重要で先を読ませたくする」という意見も最近論じられていたが、この後に子豆がどんな過酷な運命を辿るのか、母親との関係はどうなるのか、たった2ページでその謎に引き込まれていく。浅野いにおさんの講評の通り、技術的には確かに稚拙だ。背景はパースに則ったコマとそうでないコマが混在している。断ち切りとそうでないページの差異も場当たり的に感じ、効果的に使われているとは言い難い。しかしながら、そうした拙さ・不安定さもまた本作においては絵柄のゆるかわいさとも相まって演出効果として作用しているように感じた。随所に普通ではない夢の世界のような現実と乖離した描写がなされる。「クソガキ小学校」や「死ね小学校」といった異色のネーミング、特異な建物の形状、ポンポコの「保健室」と書かれた服……すべてが不安定さをもたらしてくる。19ページ目の3,4コマ目がコピーのように見えて地味にそうではない(画面右端だけ描き分けられ、右端の少年の頭部がフキダシで消される形になっている)所にも違和感を与えられる。こうしたあらゆるぎこちなさが、意図的である部分もそうでない部分も混濁となって味として昇華されている。妹の感情表現も秀逸だ。「22ページ目で『みいちゃん、幼稚園楽しかった?』と子豆に訊かれた妹が顰めっ面で黙って答えず、24ページ目で泣き出したのはなぜか。100文字以内で答えなさい」というのは良い国語の問題として成り立つと思う。セリフに頼らず、キャラの動きのみで複雑な感情を表すことに成功している24ページ目は見事だ。母親の所作に関しても、すぐに手を出す所や気分の良い時に鼻歌を歌うところなどが知らず知らずの内に子豆の中にも受け継がれているようにも感じられ、毒親であっても親子であるという無常の事実を突きつけられる。こんな家庭環境で育ちながらも優しさを失わなかった子豆のその優しさがようやく報われそうになる(前夜の子豆が一番かわいいと思う)ものの、それが一瞬で踏み躙られるラストは業田良家さんが指摘するように余りにも辛く胸を締め付けられる。しかし、現実にはこういった局面もいくらでも存在する。露悪的に過ぎるという意見もあろうが、これはこれで物語としてあって良いラストだと思う。最後に改めて表紙に戻ってみると、「鬼」の文字の下にいるのは主人公の子豆ではなく死んだ目をしたぽんぽこであることに、そしてその意味に気付かされる。正に鬼ごっこの鬼のように、人は誰しもが一瞬で鬼へと変わる可能性を秘めている。しかし、鬼となったポンポコとて決して幸せになった訳ではない。自分がイジめられないための消極的な選択としてイジめる側に回ったに過ぎない。唯一、僅かに救いとなる要素が残されているとすればこのクラスの担任はいじめに加担したり見て見ぬフリをするタイプではないことだろうか。この後、教室に入ってくる担任はきっと子豆の身を案じてはくれるだろう。周囲に自分を傷つける敵しかいないのと完全に味方がいない状況ではないというのは大きな差だ。とはいえ、それで完全に子豆が救われる訳でもない。画力自体は決して高いとは言えない。しかし、このマンガは不思議と読み易い。フキダシの配置や過不足のない言葉選びによる文章量の適切さ、それによって支えられているネーム力はかなりのセンスを感じた。私は浄土るるさんが今後もマンガを描き続けることを心から応援したいし、こういった路線を突き詰めるにせよ全く違う方向へ進むにせよ次の作品もぜひ読んでみたい。余談だが、浄土るるさんの作品以外にも大賞の赤井千歳さんの「Ms.NOBOTAN」や、青年部門入選の岩田ユキさんの「悪者のすべて」など面白い作品があるのでぜひ読んで頂きたい。https://shincomi.shogakukan.co.jp/winner/

  • 24Jan
    • ゆずぽさんの赤土さん記事に熱を貰って

      実写阿知賀編の公開が始まりましたね。Yahoo!では評価ランキングトップになり、この映画を切っ掛けに原作に触れて下さる方も多々いて本当にすばらだと思います。そんな折に、ゆずぽさんによる非常に熱い記事が公開されました。☆ #咲実写 実写と共に。赤土晴絵を巡る咲-Saki-阿知賀編 episode of side A ☆http://blog.livedoor.jp/yuzuponikki/archives/1069627762.htmlすばらですね……弛まぬ赤土晴絵愛が全身全霊で込められたすばら過ぎる記事だと思います。そんな記事を読んで触発され、私は阿知賀編と阿知賀と、そして松実家を愛するものとして思わず以下のような文章を書いてしまいました。以下はそんな人間による考察とまでは言えない完全な”妄想”であり、そういう風に考えている人も世の中にはいる位に読んで貰えればと思います。--------------シノハユ5巻においては「赤土晴絵はまだ知らなかった。栄光と挫折を経て、のちに“阿知賀のレジェンド”と呼ばれる選手になることを…」という件もあるんですよね。「挫折」は言うまでもなく、あのインハイ準決勝での敗退ですが、その前に「栄光」があったと明言されています。栄光、というには全小で準決勝まで行ったのが最高成績というのはいささか物足りない気もします。従って、まだ描かれていない小学校~中学校時代のどこかで赤土さんは全国ベスト3位には入っているのではないかと想像しています。優勝までしてしまっていたら、穏乃が和に赤土さんを紹介する時に「全中覇者で~」という冠も付けたかもしれないので、決勝戦で善戦した位が丁度いいのかなと。赤土さんの中学校について判っているのは、少なくとも阿知賀ではないということ。となると、地元の強豪である阿太中辺りに行っていた可能性はそこそこあります(それも、ひょっとしたら望さんと一緒に。憧の「あたしは阿太中かな」という発言は、姉の姿を見ての事だったかもしれません。憧からしてみれば、「全国大会に出場したお姉ちゃん」です。普段は手伝いを口うるさく催促されることもあるかもしれませんが、幼少から麻雀を嗜む者として一定のリスペクトはあったのではないか、と)。その中学校時代でも、赤土さんの実力があれば全国で活躍できたであろうことは想像に難くありません。一年生時には椋千尋や慕ちゃん、はやりんと同卓することもあり、厳しい闘いも強いられたかもしれません。あるいは二、三年生時には現在のトッププロであるのよりんや咏さんと同卓することもあったかもしれませんが、赤土さんであればそこでも善戦できたのではと思います。普通であれば、そこから晩成に進学していくのが奈良県の麻雀強者の道です。が、何故か赤土さんは高校から阿知賀を選択しました。私は、その理由の一つが松実家に、赤土さんに麻雀を教えた松実露子さんに関わっているのではないかと妄想します。露子さんが亡くなった時期や理由は明言はされていません。しかし、恐らくは体の強くない描写が度々出てくる松実家の女性なので、それに伴った病気によるものではないかと推測されます。そして、作中で幾度か描写される松実姉妹の幼少期の様子から、恐らく松実玄さんが5歳前後の頃、即ち丁度赤土さんが阿知賀編に進学した頃と重なるのではないかと。今回は、露子さんが赤土さんの高校一年生時のインハイ前に亡くなった場合を仮定して考えてみます。もしかしたら、阿太中の部活で練習をしながらも、ずっと松実家で露子さんにも師事を受け続けていたかもしれない。「松実姉妹と灼ちゃんは麻雀キャリア3歳からずっとです。 」というdreamscapeの記述。それは、丁度赤土先生の中1頃と重なります。松実露子さんにずっと麻雀を教わりながら、逆に幼い松実姉妹や灼含む松実館に遊びに来ていた子どもたちに露子さんと一緒に麻雀を教えていたかもしれない。その時に、自分の人に物を教える教師としての適正のようなものも感じたかもしれませんね。ただ、その過程でどうも露子さんの体調が思わしくないことを知るタイミングがあり、その時に赤土さんは選択を迫られた。晩成や千里山のような強豪校に行くか?それとも、吉野で麻雀を続けるのか……?そして、結果として阿知賀を、地元に留まることを選び、麻雀も続けるという道を選んだ。その選択には、師や友人の存在も少なからず影響があったのではないかと思います。ひょっとしたら、露子さんもまた阿知賀女子学院麻雀部の部員だったのかもしれません(本当に無根拠な推測ですが、下手をすると狭い世界なので新子家の母親も同世代で同じ阿知賀女子麻雀部に入っていた可能性すらあると思います)。ただ勝つのではなく、皆と一緒に戦いそして勝つ。それは、今の阿知賀女子が、個人戦には出ず団体戦にのみエントリーしたのと同じ形の選択です。阿知賀女子は、そうした遺伝子も脈々と継承しているように感じます。そんな中で、ある日露子さんが逝去されてしまう。松実姉妹のみならず、赤土さんも、望さんも、泣いたことでしょう。「露子さん、あなたからまだまだ沢山のことを教わりたかった……」そんなことを思ったかもしれません。そして、露子さんが残した幼い姉妹に対しては、格別の想いもあったことでしょう。悲嘆に暮れる彼女たちに、優しい赤土さんは温かく接してあげたことでしょう。そんな恩師の死を乗り越えて、師が自分の中に遺してくれた力を糧に、負けられないという想いを胸に、奈良県予選での初の晩成打倒、そして準決勝までの快進撃を成し遂げていった。そんな面もあったかもしれません。しかしながら、その後の運命を大きく変えた準決勝ではすこやんに心ごと打ち拉がれるような負け方を喫してしまいます。跳満以上の和了を一度だけ独力で当てながらも、大量失点をして完膚なきまでに叩きのめされてしまった。しかも、聞けばすこやんは高校に入ってから麻雀を始めたというではありませんか。吉野を経つ前に、松実姉妹に対しては「あんたらのお母さんから教わった麻雀で勝ってくるよ。だから応援よろしくな」と意気込んでいたかもしれません。にも関わらず大敗してしまった。松実姉妹がその試合を観て悲しみ、下手すると泣いてしまっていた様子は想像に難くありません。そんな、幼子たちを失望させてしまったことへの責任というのも赤土さんの中にはあったのではないでしょうか。赤土さんが麻雀牌を触れなくなるほどのトラウマになってしまった原因の一部には、そういった優しいが故の、責任感が強く真面目であるが故の部分もあるのではないでしょうか。そんな風に思っています。しかし、そんなトラウマを現在の時間軸の8月11日の夜、教え子たちを決勝に導き、そしてすこやんに直接対峙してプロ行きの宣言をして、あまつさえその後に直接麻雀で勝負して、打ち倒す時がやって来ます。シノハユ0話、そして本編146局。私はその赤土先生の勝利が、自分を縛っていた過去のトラウマとの決別が、本当に嬉しくて嬉しくて当時泣きながら祝杯をあげました。すこやんが本気を出さなかったという可能性もなくはないです。しかし、少なくともはやりんやのよりんという現役最強クラスの面子と戦って、勝利を収めたというのは事実。牌に触ることもできず、大事な局面になるほど力が出せないでいた赤土さんが、恐らくずっと教えたりサポートしたりする方に尽力して自分自身が本気の対局をする機会はまず無かったであろうことから、久しぶりに全力で打ったであろうこの時に、最大限の力を発揮することができて現役のトッププロをも倒し完全に復活を果たした。そんなすばらなことはありません。Vita版も小林立先生の監修は入っているということで原作で未公開の能力についてもある程度信憑性はあり、1.5次資料位の扱いをしても良いとは思いますが、それによると赤土先生は「無能力」。最強の無能力者が、元世界二位を打ち破る。そんなとてつもないことがあるでしょうか。恐らく世界一位はほぼ確実に能力者であると思われるので、もしかしたら現在世界最強の無能力者かもしれません。世界最強の無能力者。それって凄く主人公っぽくありませんか。そもそも、赤土さんも紛れもなく主人公だと私も思っています。episode of side-Aは、赤土のAでもあるから。阿知賀編は赤土さんの物語でもあるから。これから、阿知賀を優勝させた赤土さんは日本のトップへと挑戦し、そして世界へと羽ばたいていくものと確信しています。世界ランキング1位をかけた戦いに挑む赤土さんを見たい。応援したい。赤土さんの麻雀で、勝って欲しい。苦しめられた”青春”と、希望ある”将来”――そして、最強の無能力者である赤土さんが育てた最強の教え子は「能力者を無能力者化する」という力を携えて今、山の頂に最も近い位置に立ち開戦の時を待っています。そんな熱いことはない。松実露子さんの麻雀は娘たちや赤土さん、望さんに想いと共に継承され、そして赤土さんや望さんからまた今の阿知賀女子の面々へと継承されている。阿知賀の麻雀は絆そのもの。このどこよりも強い互いの結びつきが、本当に美しく尊いと、何度思って考えても涙します。麻雀を通して巡り会い、別れ、そしてまた巡り会った和と再び遊ぶそのもうすぐそこまで来た瞬間が待ち遠しいと共に、永遠に待って焦がれていたいとも思います。ありがとう、咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A。いつもありがとう。

  • 07Oct
    • 咲-Saki-166局

      咲-Saki-最新話。こ、これはーーーー!?!?数カ月ぶりにほんの少しだけ〆切に余裕がなくもないので、間を飛ばして咲-Saki-感想を書いてしまいますよ!間もその内書きますけどね!とりあえず、12月24日は咲祭。クリスマスイブ?何ですか?咲-Saki-の発売日ですよね?10年前、12月24日に1巻が発売した咲-Saki-ですから、丁度良い10周年のお祝いでもありますね。そして、ちょっと告知をば。6年に1度の御柱祭は"今回だけの特別な企画"となっております。皆様どうぞ宜しくお願いしますm(__)m https://t.co/Oub0iMueJF— ステルスだーはら (@d_hara_standard) 2016年9月28日10/16には、だーはらさんがガイドを務めるツアーが行われるそうですので、お時間ある方はぜひ参加されては!ちなみに、この日吉野山では秋祭りで、御神輿を担いでくれる若手を募集しております。咲メンバーさんへお願いです…ご無理を承知でお願い致します😆✨ 吉野山の秋祭り。10月16日。日曜日。御輿を担ぎ手が不足しておりまして……ご協力を頼みたいです。参加出来ると言う方は、ご連絡下さいませ‼— 吉野山 お食事処 静亭 (@yuhashizu) 2016年9月22日関西の方もそれ以外の地域の方も、よろしければこちらもよろしくお願いします。更に、その週末にはAbemaTVで一期のアニメ一挙放映もやるそうで、お祭過ぎますね。ちなみに、今夜もトリガーで咲-Saki-会開催です!以下はネタバレになりますので、未読の方はくれぐれもご注意をば!さて、咲-Saki-166局[邂逅]。皆さんは「邂逅」という言葉を聞いて何を思い浮かべますか?私は当然阿知賀編のマンガ・アニメ共共通の、第一話サブタイトル!邂逅!!咲-Saki-シリーズにおける「邂逅」というのは、非常に重要な展開を意味しています。今回の「邂逅」は、それこそ原村和が高鴨穏乃・新子憧と果たしたそれと同等以上に物語において重要で、衝撃的運命的な邂逅。遂に、咲-Saki-を読んでいるものなら誰もが思い描き待ち望んだその瞬間が、遂に訪れようとは!!ともあれ、前回で5位決定戦先鋒戦が終了したことによって、今号が何が起きるか解らない、具体的に言えば帝国ホテルで休息を取っている阿知賀女子の中で、旅館の娘として日々実家のお手伝いを早朝から行っていることによって早起きが身に付いており、インハイ一回戦の朝もミーティングの前にしずあこよりも早く起きていた松実玄さんの覚醒シーンが描かれるかもしれない、と警戒していたわけですよ。人は、咲-Saki-は予想を超えてくる!前号の竜華もでしたが、ユキちゃんもいつもよりもおもちが大きい気がしてならない今日このごろ。ときすばの活躍によって、割を食わされた上重漫ちゃんと成香ちゃんたちは、各々反省。この明暗分かれる姿が、様々なキャラクターに重なりますね。「準決勝よりはダメージ少なくすんでます」という言葉には、準決勝先鋒戦を終えた松実玄さんを感じます。竜華さんのおもちの擬音は「ポニュン」。これ、次の咲オープンに出ますよ(出ません)。左手におもち、右手にもおもち、合体おもちオモチーマ!エトペンや薄墨初美さんのようなおもち置きと化する怜の頭部。おもちは宇宙。長野予選時にもありましたが、インハイ会場にも仮眠室があるんですね。仮眠室での色々を描いた薄い本もできそう。それにしても、平然と千里山・新道寺・有珠山・姫松の面々が描かれ続けるこの時のかけがえのなさよ……江崎仁美さんの「よか情勢」には噴き出しました。今日は渋谷で爆弾騒ぎもあったんですが、幸いにして大事には至らなかったですしね。そして、問題のシーン。目指すは世界一……!?!?!?(何年後に成香わからないですが)世界大会編フラグが!!ダブル宮永と荒川憩のいるチームでの団体戦……滾る物しかないですね!!松実姉妹が入るのは難しいかもしれませんが、竜の覚醒次第ではあるいは?と期待してしまいます。決勝リーグ、という言葉がでるということはリーグ戦形式ですか。運要素は少なく、より強者が残りそうなシステムですね。そして、熊倉さんが打診してる監督って、もしかして我らが赤土晴絵さんでは……!?あの歴代最強と言われた白糸台高校を破る総合力を見せた阿知賀女子を育成・指揮する名伯楽としての手腕は、そして、裏ではすこやんにすら土をつけたその実力は、高く買われても全くおかしくないでしょう。もっとも、普通にもっと名のしれたプロである可能性もありますけど。これだけでも特大の爆弾でしたが、今号はここからが真骨頂。何と、宮永姉妹はクォーターだった!?!?!!?!?!?確かに、最初期から目が赤く描かれていた咲さん。髪の色や瞳の色は割とカラフルな世界なので気にされてこなかったかもしれませんが、そこも今思えば伏線だったのかもしれません。愛・アークタンデ、アイ・アークタンダー!!!宮永家の母方のおばあちゃんはプロだった!20年前に一時活躍……ニーマン、イーヴリン、アークタンダー、そして白築ナナさん……裏社会の麻雀世界で20年前に何かがあったことは想像に難くない……!そして、もしかしたら、それは松実姉妹の語られていない秘密にも関わることかもしれないんだ……!シノハユも次号で何が描かれてもおかしくない感じですが、立先生のことですから何か畳み掛けるような衝撃の展開があるかもしれないとドキドキします。取材時に出て来る宮永母は全くの別人、という所に闇を感じます。そこが、恐らく宮永姉妹の確執にも繋がる真相のコアなのでしょう。すばら先輩の髪型を真似たタコスと、「うぅ…」と言って震える咲さんのかわいさに打ち震えつつ……そして、遂にその時が……お得意のおトイレに行く咲さんの先に歩いて来るのはッ…………!!!!!!!邂逅!!ふおおおおおおおおおおおおおお!!!リアルに叫びましたよ!!目線を絶妙に咲さんから外すテルー!!一体、その胸中はどうなっているのか!!この距離であれば、まず認識してないということはないと思いたいのですが、意外とお菓子のことを考えていて目に入っていなかったとかも今だと考えられてしまうのが、次回が12/2……長い、長いです!ここ数年、毎話神の啓示を受けるようにうやうやしく享受している咲-Saki-シリーズですが、こんなにも次回を早く見たいと思ったのは他にないかもしれません!ちなみに、テルーの後ろにはシャワー室も視えますね。売店でお菓子も売ってて、寝る所もシャワーもある。国際フォーラムに住めますね。【咲-saki-舞台探訪】第166局「邂逅」より長野県/原村(早朝気温8℃)ほか都内の舞台へ行って来ました。風呂敷の広げ方が巧すぎて…なんか楽しみ増えてきた!ゆーきの髪型も可愛い… https://t.co/o7JSF64Pj7 #saki #butaitanbou pic.twitter.com/RdjVAMHxOI— ステルスだーはら (@d_hara_standard) 2016年10月7日そしてだーはらさん、いつもお疲れ様です!

  • 03Oct
    • 日本初マンガMCバトル&漫画家のマンガサロン

      マンガMCバトルhttp://www.loft-prj.co.jp/schedule/loft9/49130フリースタイルダンジョンなどでもお馴染みのラッパーの方々による、日本初のマンガをテーマにしたMCバトルを開催!更に超有名ラッパーの漢さん&若手No.1のSALUさんがこの様子をトリガーにてライブビューイング!明日、Abemafreshの漢たちとおさんぽにて中継します!更に同時に、4回目となる「漫画家のマンガサロン」としまして、今回は『リヒト』の明先生&ヒバナにて『人狼執事の物騒な日課』を連載中の村岡恵先生がトリガーにご来店し、お客様と雑談しながらの生お絵描きをします!第一回漫画家のマンガサロンでの明先生の作業風景漫画家の先生の作業を直に拝見しながら、お話もできてしまうという他にはない神イベントです。前回は、霧崎らみる先生と一緒にお客さんも一緒にコピックで絵を描こうという企画を行っていました。初めてコピックを触る方から、プロですか!?という方までデジタル作画実況もやりました!実際に、プロの技術を生で見つつお話できる貴重な機会となっております。漫画家のマンガサロンは17時から開始で、料金は通常利用時と同じチャージ+1オーダー以上となっております。ぜひご来店お待ちしております。渋谷マンガサロントリガーhttp://mangasalon.com

  • 02Oct
    • 素晴らしい最後を迎えた『昭和元禄落語心中』のレビューを書きました

      至極の名作として完結した『昭和元禄落語心中』が描いているのは、実は落語だけではないという話いやぁ、最高でしたね『昭和元禄落語心中』。9,10巻は涙ボロボロでしたよ。日本人に生まれ、落語自体には暗くともそのバックボーンを丸々楽しめるという世界でも限られた幸福を享受できる私達なのですから、未読の方には何も言わず10冊まとめて買って頂き、多くの人とこの至福を分かち合いたいと心より願います。何でしたら、アニメ版から入っても全然問題ないです。ただ、少し気になる話を耳にしました。最終巻、特装版(描き下ろしも載っているので、手に入るならこちらが絶対にオススメです)と別々に発売されたとはいえ、初週の集計期間内の推定販売部数が3万部を切っていたとか。そんなことが! あっていいはずがありません!こんな素晴らしい名作であれば、余裕で10万部以上売れていて欲しいです。なので、応援の意味も込めていつも以上に力を込めて書きました。自分ではまだまだ作品の魅力を引き出して提示しきれていないと精進したい気持ちで一杯ですが、ありがたいことに作者の雲田はるこ先生から反応を頂きました。「落語心中」長文の大変ありがたいレビューを書いて頂きました。<RT ありがとうございます…!嬉しすぎるので夜にも言いに来ます😊❤— 雲田はるこ (@KUMOHARU) 2016年10月2日マンガHonzさんで大変ありがたいレビューを書いて頂きました。嬉しくて夜もまた言いに来ました。もったいなすぎるお言葉ですが、与太ちゃんが漫画で「褒めてくださってるのを頭ごなしに否定しなさんな」って言ってたので、がまんします笑 本当にありがとうございます。<RT— 雲田はるこ (@KUMOHARU) 2016年10月2日何とわざわざ昼夜2回に分けての呟き!嬉しいことです。まだまだ未熟ですが、今後も邁進して行きたいと思います。

  • 24Sep
  • 18Sep
    • 『ぼくらのへんたい』、BLマンガ10選

      あるところに三人の女装男子がいました。『ぼくらのへんたい』http://honz.jp/articles/-/43340書きました。完全な余談ですが、ふみふみこ先生は奈良出身なので『ぼくらのへんたい』1巻の巻末には名物茶粥のレシピも書かれており、格別の親近感を覚えます。— 兎来栄寿@マンガソムリエ松実玄さん聖賛 (@toraieisu) 2016年9月17日と書いた所、茶粥が全国区じゃないということを知ってショック受けたことがあります。茶粥おいしいよ!!!冷やしてきゅうりの古漬けと食べると最高だよ! https://t.co/bpV0MOfE5C— ふみふみこ (@fumifumiko23235) 2016年9月17日という反応をふみふみこ先生ご自身から頂けて、とても嬉しかったです。茶粥は美味しいのです!又、古本市場オンラインさんのサイトにて今月もBL作品を10タイトルお薦めしております。http://www.furu1online.net/site/sp/blsp.html

  • 14Sep
    • レビューを何本か

      更新したいことはものすごーーーく溜まっているんですが、しばらくは月100~150時間睡眠生活が続きそうなので何とかできる範囲で……!そんな中で、いくつかレビューを書いていますので紹介します。1億3千万の顔を記憶する男vs13人の超凶悪犯罪者『指名手配犯』科学全盛の時代でも侮れないアナログ捜査「見当たり」とは?http://honz.jp/articles/-/43305イチオシの新感覚刑事モノ。警察も指名手配犯も全員キャラが濃すぎる変人・奇人祭。1巻の終わりまで読んだら、次の巻を読みたくなること間違いなしの盛り上がり!今から注目しておいて、間違いないでしょう。近い将来、実写化もされるかも?小6の夏、友達が死んだ。もう一度だけ彼と遊びたい……ボクはそう願った。『いないボクは蛍町にいる』http://honz.jp/articles/-/43290最近、色々と詰まり過ぎていてレビューもスランプになっていたりするんですが、そんな中でもこれは割と良い感じに紹介できたのではないかな、と。辛い体験があり、でもそれを乗り越えて強く輝くように生きて行こうとするような作品は応援したくなります。仇敵の四肢を切断し目耳口を潰した中国三大悪女・呂雉が超絶美少女に!? 新たなる劉邦伝説『レッドドラゴン』http://honz.jp/articles/-/43310星海社の方の『レッドドラゴン』とは関係ありません。現代的に描かれた『項羽と劉邦』で、スタイリッシュな絵柄で非常に熱く面白く描かれていますので、『三国志』などが好きな方にもそうでない方にもお薦めです!【ネタバレ厳禁】意外!予想外!!想定外!!!衝撃の連続『プランダラ』http://honz.jp/articles/-/43301先の読めない展開に驚かされたい方は、こちらの『プランダラ』非常にお薦めです!語るほどネタバレになってしまうタイプなので、あまり語りませんが進めば進むほど面白いのでぜひ!「ホリエモンは金の亡者」と未だに思ってる人はタイトルを音読して欲しい『ウシジマくんvsホリエモン 人生はカネじゃない!』http://honz.jp/articles/-/43287珍しく新書のレビューです。と言っても、マンガ絡みですが。『ウシジマくん』は勿論ですが、文中で触れているマンガ『キャディ愛』もとてもお薦めです。「ジャ○プアンソロで人生狂った」「食費削ってDVD買う」『すすめ!オタク一家』は全オタク共感必至http://honz.jp/articles/-/43248もう、共感の嵐。オタクとしては読むべきですし、そしてただのオタクあるあるマンガではなく「幼馴染と養子縁組」という想定外の展開もなり、実録体験記としての面白さもあります。熊殺し?極道の息子?恐ろしい同級生の呼び出しから始まるラブコメ『野獣先生のメイドさん』http://honz.jp/articles/-/43256現代風の『野崎くん』系、キャラクターが立った幅広4コママンガ。伊勢海老のくだりが本当好きです。