漢の時代、千乗という町に董永(とうえい)という人がいた。

 董永は小さい時に、母を亡くし、父といっしょに生活をしていた。彼はせっせと田を耕し、小さな車を引いて道具を運び、全力で父を養っていた。その後、父が亡くなったが、埋葬するお金がなかったので、奴隷として身売りをし、そのお金で葬式を行った。

 

 董永を奴隷として買った主人は、彼が好青年であることを知り、彼に一万のお金を授け、家に戻って喪に服するように言った。董永は三年の服喪を終えると、奴隷となるために、再び主人の家へ向かった。その途中、一人の美しい女性と出会った。 

 女性は彼に、「わたしはあなたの妻になりたい。」と言った。

 董永は今の自分の事情を説明したが、その女性は執拗に董永に嫁ぎたいというので、やむを得ず承諾した。それから、その女性は董永と一緒に買い主の家に行った。

 

 主人は董永に言った。「あの金は君にあげたつもりだったのだ。」

 董永「あなたのおかげで無事父の葬儀を終えることができました。私は取るに足りない男ですが、必ずあなたのために力を尽くし、恩義に報いたいと思います。」 

 主人「こちらの女性は何ができますか。」

 董永「機織りができるそうです。」

 主人「ではどうしても恩を返したいというのなら、奥さんに百匹の上質な絹を織っていただきましょう。」

 

 それから、董永の妻は主人のために、十日で絹を織り上げてしまった。

 その後、何もかもが無事に済んで主人の家を出た時、妻は董永に向かって言った。

 「わたしは元来天上の織女でしたが、あなたがとても親孝行なので、天帝が、あなたの借金を返す手伝いをさせるため、下界に遣わされたのです。」

 そう言い終えると、彼女は空に舞い上がって行った。

 

そんな董永の彫刻は、天女さまとの別れの場面が表現されています。

(『二十四孝に会いに行く!』の小心さんによれば、出会いの場面もあるようです。)

引きとめようとしている感じのものや、ただただ感謝しているもの、董永のために反物が残されているもの、など数パターンがあるようです。

 

下矢印栃木県佐野市の熊野神社

董永が「行かないでください」と言っているように思えます。

 

下矢印群馬県桐生市の赤城神社

こちらは「そ、そんな~!どうか行かないでください。」って感じでしょうか?

天女さまが去ってしまうのを一番残念がっているように思えました。

 

下矢印茨城県稲敷市の大杉神社

こちらはただただ感謝って感じですねキラキラ

 

下矢印埼玉県大里郡寄居町の末野神社

ここは向拝にありました。ちょっと珍しいと思います。

こちらも感謝しかないバージョンですねキラキラやはりというべきか、これが一番多いです。

 

下矢印埼玉県蓮田市の高虫氷川神社

 

下矢印千葉県八千代市の熊野神社

 

下矢印群馬県伊勢崎市の稲荷神社

 

下矢印埼玉県上尾市の氷川神社

 

下矢印埼玉県深谷市の稲荷神社

 

下矢印埼玉県入間郡越生町の大宮神社

腰羽目二面で表現されていました。

 

下矢印千葉県匝瑳市の飯高神社

これはちょっと董永の感情がわかりません(>_<)

 

下矢印千葉県八千代市の飯綱神社

突然のことに何も反応出来なかったという感じでしょうか?

 

下矢印群馬県桐生市の医光寺

ポーズは「オー!ノー!」って感じですが、、、(笑)

表情は明るいので、やはり感謝を伝えて見送った感じですかね😊

 

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