75話 ド近眼猫 | ノラ猫太平記

ノラ猫太平記

最近野良犬は見かけない、今身近にいる半野生動物といえば猫である。人を警戒しながらも、人を利用し共生し、その空間の中でたくましく生きている。ノラ猫の目を通じて人と人との関わり猫との関わり生き方を描いていこうと思う

しかし、よくよく見ると、このネズミ捕り器うまく作ってあるね~。


一体、捨てられる前は何やってたんだい?


ニャンニャンニャニャニャ。


ほ~う、餌の心配は無かったから工場に忍び込んで、そこで作り方を覚えたってか。


なるほどね。ところで、お前さんよ、確かにネズミ捕りのアイデアは良いと思うがね。


ちぃと、デカすぎやしないかえ?どんなネズミ捕まえようとしてなさるんだい?


何々?目が悪くてネズミの大きさが良くわかってないってか?


それで大きめだったら大は小を兼ねるっていうから作ったってか?それにしてもだな~う~~~ん(・_・?)


そういやぁ、あんまり目の悪い猫ってのも聞いたことねぇが・・・・・


暗いところで細かい設計図見てたから近目になったってか。そんなもんかね?


でもよ、何で子供たちは棒っ切れ投げてたんだい?ほ~う、なるほどね~。


棒で脅しておいて罠の方におびき寄せようとしたわけかい?そんなにうまくいくもんかね?(;一一)


すでに、捕まえたってか?ほう!どこだい?


えっ?オイラかい!(>o<")むかっチェッ( ´ω`X( ´ω`X


(こんなわけで、この親子3匹、トラの世話で近所に住むこととなった。名前はカケル、子供は、リンとジュン。親に似て子供たちも目が悪い。住み着いた後しばらくして牛乳瓶の底を削って3匹はメガネを掛けていた。

尚、この子供たちが将来とんでもないことをしでかすのだが、この時点では誰も知るすべはなかった