ふと思ったのですが、将棋の場にやってくる初心者は 年長組~小学3年生 の範囲であることが多く、また将棋の場に慣れていないことも多いので、そういった子に対応するには保育士のような能力が必要なのかも知れません。

「保育士のような能力」の中身は言葉にしづらいのですが、できる範囲で言語化してみます。


主要な目的地まで2時間くらいかかる特急に乗っていて、なんだか疲れている若い母親と長旅に飽きている年長組幼稚園児が通路を挟んだ隣に座っている様子を想定してみて下さい。

幼稚園児が「ねえー、暇ー、まだー? ずっと暇ー、何かないのー?」みたいに母親に訴えているけど、母親は何か疲れていて「うん、もうちょっとだから静かに座ってて、静かにね」と答えているようなところです。

あなたはたまたま「どうぶつしょうぎ」を持っていて、「お、暇ならこれ (どうぶつしょうぎ) でもやってみるかい?」と声をかけてみることにしました。

このとき、あなたにはどういう能力が必要だと思いますか?


あなたが成人男性の場合、「見ず知らずの成人男性である」という要素だけで子どもから怖がられます。そのため、この要素を上回るほどの安心感を相手に与えないといけません。

今私が思いつく点は以下の通りです。

  • 子どもの目線の高さに自分の目線を合わせているか
  • 子どもが理解できる速さで話しているか (発話の chunk 1つ1つは速くてもいいが、子どもの処理能力を超えないように間を入れているか)
  • 子どもが理解しやすいよう、発話の統語構造 (syntax) に合わせて口調を工夫しているか
  • 子どもに話しかける前に子どもの視野に入るようにどうぶつしょうぎを提示しているか

本物の保育士の方から見たら上記の内容は的外れかも知れませんが、とりあえず私は上記の点を念頭に置いて入門者と接しています。


先日の将棋の場でも、女児が私に服の自慢をしにきて、その女児の対局相手をしていたら男児が勝手に私の膝に座ってきました。何というか、「この人、成人男性だけど怖くない」って思ってもらえることが第1歩なのかも知れません。

将棋以外の話題となります。

私は PTA に殆ど関わったことがないので、あまりモノを言うことができませんが、とりあえず埼玉新聞から引用します。

県内公立小中学校のPTAでつくる「埼玉県PTA連合会(県P連)」(石井大晴会長)は7日、さいたま市大宮区で理事会を開き、「日本PTA全国協議会(日P)」から本年度末で退会する方針を決めた。

〔中略〕

 背任問題などを巡り、都道府県や全国政令市のP連(協)の日P退会が相次ぎ、昨年度までに東京都(小学校)、さいたま市、千葉市が退会。本年度末までに千葉県、静岡県、相模原市が退会方針を決めている。岡山県は本年度末で解散する。現在、退会へ向け動いているのは、埼玉県のほか、群馬県と横浜市。日P関係者によると、今後さらに増える可能性があるという。

 県P連によると、現時点の県P連加入は、16市町174校。秩父市や桶川市など3市7町が本年度末で退会や休会を決めている。新年度は春日部市や熊谷市など5~6市町となる見込みで、組織率は1割を切る見通し。

日本 PTA 全国協議会は、時代に合う運営をしているのか、それとも時代に合わない運営をしているのか、そこが気になります。将棋界の者として、参考にしたいです。

ちょっとすごい表現を見つけました。(孫引きとなりすみません。)

今の自治会長ポストは退職組の暇なおっさん仕様なので、普通の人はやれない。

この事例そのものは町内会 (自治会) の事例である上に特殊なのでそのまま将棋界の参考になるわけではないのですが、「退職組の暇なおっさん仕様」という表現だけは参考になると感じています。

今の将棋界の例会・大会運営も「退職組の暇なおっさん仕様」になっていませんか? もしそうなっていたら、現役勤労世代は引き継ぐことができません。


皆さんが参加する例会・大会の運営員の構成は、退職世代男性とそれ以外とでどのような比率になっているでしょうか。

もし前者が半分以上だったら、それは運営の仕事が「退職組の暇なおっさん仕様」になっている可能性を疑うほうがよいと思います。


あ、もちろん、運営員の後継者の心配が全くない支部なら仕様を変える必要はありません。

後継者が不足する支部は、業務内容を検討するほうがよいと思います。その場合、後継者候補に挙げたい対象者の意見をちゃんと聞く方がよいです。

麻雀関係の記事を読んでいたら、ちょっと怖い表現に遭ってしまいました。

過去のnoteでも書いていますが、私は麻雀村の人(特に自称「俺は強い」とイキっているアマチュア)は、初心者に冷たくて人として終わっている奴が多く、雀荘はそんな輩の巣窟だと思っています。
なのでMリーグは楽しく見るし、アプリで麻雀を楽しんでいるけれど、雀荘に行ったことがないし、今後行ってみたいとも思わないのです。
私は初心者に冷たい人は麻雀に限らず大嫌いなもので。

こういう印象を持つ人は、麻雀の場には来ないでしょうね。

麻雀ほどじゃないですが、将棋界も同じように思っている人が少なくないと思います。

そして、将棋界側の受け入れ態勢も (雀荘ほどひどくはないけど) 不充分だろうなあと思います。


上記記事と同じ方が書いた別の記事

予選の最中はあっちこっちに移動しながら見ていたのですが、最終10ゲーム目を見ていたのはレーン番号が若い方のレーンでした。自分の周辺のレーンで予選が全て終わった時、離れたところではまだ10ゲーム目が進行しているボックスもあったため、私が見ていた周辺で10ゲーム目を投げていたプロボウラーの皆さんは少し待つこととなりました。
そこで何人かのプロボウラーの方々が、後ろで見ていた観客に「ありがとうございました」とあいさつをし始めて、その後その観客の方と談笑し始めたのです。それも私の周りで見ていたほとんどの方がそうなっていたのです。

私はというと別に誰からもあいさつされることも談笑することもなく時が流れたのですが、その時にふと気が付いたことがありました。

これはやっちゃダメなやつですね。その場にいる人が1人残らず親しい場合は談笑してもいいですが、そうじゃない人が1人でもいる場合は「アットホーム」な感じを出してはいけません。

この記事、もっと先にこう書いてあります。

要するに何が言いたいのかというと、ボウリングはあくまでもボウリング村の中で全てが完結している競技なのだということです。
言い換えれば、ボウリング村の外の人を巻き込むということがほぼないということですね。

こういう雰囲気を出してしまうと、新規で飛び込んできた方の定着率は低くなると思います。

将棋に関わっていて怖い点の1つはこれです。

私は、例会も大会も、親しい人が1人もいない初参加者がいるつもりで運営をしています。

「皆さん常連だから、詳しいことを言わなくてもわかっているでしょ?」みたいな運営をしたらダメなのです。そういう運営をすると、本当に常連の方々しか来なくなり、新規の人がほぼ入ってこなくなり、転勤だったり健康寿命の終焉だったりで人が減っていく一方になります。

この人の体験をどこまで一般化していいのか分かりませんが、「ボウリング村」は村外者が疎外感を感じる可能性が高いのかも知れません。「麻雀村」もそうなのかも知れません。「将棋村」はどうでしょうか?

2025年1月に「【自治会・町内会はやめたい?】男女477人アンケート調査」というものが公開されています。

「自治会・町内会をやめたいと思ったことがある人は80.1%」という数値はまあ妥当な感じです。

私が注目している点はその内容です。


「自治会・町内会の活動で感じるストレス」の6位は「役員の決め方」でした。

  • 役員の立候補がいない場合くじ引きになるが、くじ引きの結果に文句をつけてやりたがらない人がおり、決まるまで時間がかかること(20代 男性)
  • 役員の押し付け合い(40代 女性)
  • 「誰もやる人がいないから」という理由で、10年ほどずっと役員をやらされている(50代 女性)

これは、任意団体の在り方を間違えている話です。本来は「私は〇〇なら協力できる」「私は〇〇」のようなことを積み上げて活動量や役員数を決めるべきなのに、先に活動量や役員数を決めてから (というよりは以前からの慣習を吟味せずにほぼその分量のまま) 後から「誰が役員になるか」を決めるからダメなのです。

将棋界はどうなんでしょうね。とりあえず私の支部は今のところうまくいっているように感じています。


「自治会・町内会で改善してほしいこと」の1位は「活動内容の見直し」でした。

  • 活動頻度を落としてほしい(30代 女性)
  • 祭りはもっと簡素化して、草刈りは業者に依頼してほしいです(40代 男性)
  • 活動内容の精査。慣習で実施するのでなく、地域にニーズがあるかを一度精査したうえで、必要とされる活動に資源を投入してほしい(50代 男性)

町内会員が提供できる労力とほしい効用 (利益) が釣り合っていないということです。

余談ですが、最後の方の「地域にニーズがあるかを一度精査」ってのはまずもってうまくいきません。ちょっとでも需要があるものを断ることはとても難しいです (「ほぼ不可能」と断言してもよいです)。

将棋界でもそういうことはあると思います。私は例会・大会で賞品を出すことは基本的に反対なのですが (sponsors がいる場合は別です)、私が所属する支部で賞品を出さなくなるまでに何年もかかりました。なお、賞品を出していたころから例会参加費は県内でもかなり安い方だったのですが、現在は更に安くなっています。


「自治会・町内会で改善してほしいこと」の3位は「IT 化の推進」でした。

  • メールならすぐに情報が得られるのに、いまだに紙で回覧というのは古さを感じる。IT化すべきところは進めていってほしい。回覧板が回ってきても、案内されているイベントの締切が終わっているときもある(30代 女性)
  • 会合のみではなく、いろんな相談事をオンラインでやり、透明化してほしい。しかし「高齢者がいるので、オンラインは無理」と断られてしまう(40代 女性)

将棋界では、全ての支部が取り組むべき、というほどではないと考えています。

私が所属する支部はかなり IT 化を進めていますが、その代わり高齢者が少々参加しにくくなっている可能性があります。だからといって IT 化を進めておかないと将棋界は近いうちに滅ぶでしょう。

しかし、例会参加者が殆ど高齢者という支部であれば、別に IT 化を進めなくてもよいと思います。「ここの支部は高齢者のために存在しているんだ」という方針なら、その方針に従って方策を選べばよいです。そういう支部には子どもは殆ど来なくなると思いますが、それはそれでアリだというのが私の考えです。故新井田元信氏が言う「よく言うのだが小学生から高校生までが常に5人いればその支部は存続する。しかし一人もいなければ、その瞬間から10年で半壊、20年で確実になくなる。」の前者の道を選ぶのか後者の道を選ぶのか、それは支部の自由です。


「自治会・町内会で改善してほしいこと」の7位は「加入率の増加」でした。

将棋界で言うと普及や支部会員増加ですかね。

これはなかなか有効な方策が見出せません。ここ数年だけ見ても、県内はかなりまずい状況になってきています。

…いや、私に時間がたくさんあれば、有効と思われる方策はいくつかあります。私は、自分が将棋を続けてきたのではなくて、小学生の時に将棋に興味を持った息子を将棋の場へ連れていくことで将棋界との縁ができたので、保護者の立場がよくわかります。また、小学生がどういうことを求めているのかもそれなりに分かっているつもりです (自己評価なので怪しいですが…)。


町内会の話を元に将棋界の話題として引っ張ってみました。

前回の続きです。

5ch から事例を持ってくることとなりすみません。この事例が本当かどうかは確認のしようがないのですが、まあ町内会などでは似たような事例がちょくちょく発生すると思いますので、取り上げさせてください。

0253 名無しさん@お腹いっぱい。 2012/08/14(火) 03:19:28.40
姪っ子(中2)のためにね、浴衣縫ってあげたの。
それを近所の人に見せたら、町内会長から、材料をくれるから浴衣を縫って
くれないかっていわれてるわけ。盆踊りのある今月26日までに。
しかも手間賃ロハで。
25着も作るって、あんまりだと思いません?
とうぜん断ったんだけど、話が変な風に伝わって私が悪者にされてる。
どうすればいいの?

続き。

0314 名無しさん@お腹いっぱい。 2012/08/28(火) 00:43:03.42
253です。なんかお騒がせしちゃいました。
話はちょっと複雑で、町内会長さんは5月末の段階で、もと縫製工場にいたお婆ちゃんに
依頼したらしいです。工業用ミシンも持っているっていうし。
お婆ちゃんは人が良いので引き受けた。けれど、7月に体調を壊して作業はストップ。
少し快復して作業を再開したはよいが、時間がないので無理して、
結局悪化して入院しちゃった。それが今月の7日。
困った町内会長があちこち探していたところに私が浴衣作ったという噂が舞い込んで、
それでうちに依頼が来たみたい。
〔後略〕

この話は「253さん」「町内会長」「お婆ちゃん」の3人が登場しています。皆さん、誰が悪いと思いますか? また、どうすべきだったと思いますか?


私の見解では、予算がないのに浴衣を必ず調達しようとした町内会長が悪いです。

早合点する人は「予算がなければお婆ちゃんに浴衣作成を依頼することも許されないのか?」と勝手に解釈するかも知れませんが、そうではないですよ。

  • 浴衣を必ず要するなら、相場に応じた予算を用意しなければならない (お婆ちゃんが倒れても民間業者に依頼できるくらいの予算が必要)
  • 予算が足りないならお婆ちゃんが倒れても物事が回るように計画しないといけない

というだけのことです。お婆ちゃんの労務が善意の提供なのですから、その部分を「必ず実現しなければならないこと」として組み立ててはいけないのです。


因みに、納期を気にしなければ安い order 浴衣で1着2万円くらいでしょうか。25着なら50万円。今ざっと調べてみたら納期は25日間~40日間くらいのようです。25着もあるから納期2カ月と考えると、6月26日の時点で浴衣が調達できていなかったら民間業者に発注するのは町内会長の仕事 (責任) です。また、それだけの予算がないならそもそも浴衣は「調達できれば儲けもの」くらいの位置づけにしておかなければならず、これも町内会長の責任です。


そう考えるとですね、任意団体ってのは殆どの業務を「できれば儲けもの」の範囲に押し留めておくことが理想と言えます。

では将棋の例会や大会の最低限の業務は何か、を考えるところから将棋団体の活動は始まります。

物品調達面で言えば例会や大会の賞品が典型かと思います。例会や大会に賞品って要りますか? 「賞品が入手できたけど対局は全く楽しめなかった」という例会・大会と「賞品は入手できなかったけど対局は充分に楽しめた」という例会・大会、どちらが満足度が高いですか?

私の支部は例会で賞品を出すことをやめました。運営員は賞品の買い出しをしなくてよくなるし、保管場所は不要になるし、参加費は安くなるし、賭博罪に問われる可能性は完全になくなるし、本当にいいことづくめです。「賞品は私が sponsor になって全て負担しますよ、例会で余った賞品は毎回私が持ち帰って次の例会に必ず持参しますよ、調達も全て私がやりますよ」という方がいるなら別に賞品ありの例会でもいいですが、まあそんな人はいないでしょう。

労力面では、運営員の本業の年収を予想し、そこから時給換算して1回の例会・大会の本来の人件費を考えてみてほしいです。運営員は、本来それだけの人件費がかかるところを善意でほぼ無償で労力提供してくれているわけです。

特に考えてほしい点は、短時間に負荷が集中すると一般的な人件費では賄えない業務量になってしまう点です。普通の人だとどんなに頑張っても指定時間内にこなせない業務量になると、特殊な能力を持つ人を雇うしかなく、その場合の人件費はうなぎのぼりです。


毎回運営の仕事ばかりで自分は対局の機会が殆どない (ほぼ毎回対局数 0)、という方も目にしていまして、「本当は対局したいだろうなあ」と思うばかりです。

「だから全員が運営員を体験しろ」とまでは言いません。運営の仕事が嫌なら退会してもいい、というのが任意団体の在り方です。だけど参加者のわがままで運営員の仕事が過剰になることは何とか改善したいと思っています。

今日から数回連続で、表題の件について私の考えを記そうと思います。

なお、任意団体は「権利能力なき社団」と混同されることがありますが、ここでは加入・脱退が任意である社団という意味で「任意団体」という語を用います。反対語は「強制団体」です (市町村などが該当します…住んでいるなら必ず住民登録しなければならないという意味で「強制」です)。


数週間前、将棋や囲碁の NPO 法人としてどんなものが存在しているのか調べていました。いくつかの団体の定款を見て、「この定款で団体を維持するのは大変そうだな」という感想を持ちました。

NPO 法人の定款は雛型と呼べるものが存在します。山西行政書士事務所に1つの雛型が置いてあるので、よければ読んでみて下さい。


団体 (社団) って、構成員の加入動機によって性格がかなり変わるのです。

血生臭い例になってしまいますが、例えば革命集団。加入者には実現したい夢があって、加入者ごとに少々違いがあるかも知れないけど方向はだいたい一致していて、その夢が実現できるのなら集団の長は割と誰でもよい、という集団と言い切ってよいかと思います。そういう集団だと、「〇〇会議は〇〇が招集する」とか「〇〇の監査役を1名おく」とか、そういうことを中心とした規程 (≒定款) が重要です。

でも将棋の団体の構成員の加入動機はそういうものじゃないですよね? 「どんな苦難があっても〇〇支部を永久に存続させる」みたいな動機で加入している人はほぼいなくて、「会費」「参加費」「運営労力」みたいな負担に見合う「対局機会」「棋力向上」「知り合いと話せる楽しさ」のような効用 (≒利益) があるから加入しているのです。

そうすると、「〇カ月に1回、支部役員会を開く」とか「支部長選挙のためにはまず選挙管理委員会を発足させて…」とかいらないのです。自分が嫌いな人が支部長になったら退会する、のような方針だって構わないわけです。


将棋ではないのですが、私たちの身の回りで加入動機と規程 (定款) が最も乖離しているのは町内会だと思います。

任意団体なのですから、町内会は会員の「これくらいの負担はしてもよい」と「町内会員としてこういう効用 (≒利益) を得たい」を天秤にかけて活動内容を決めればよいのですが、残念ながら日本国内の殆どの町内会は行政機関などの手先になってしまい、活動内容・活動量を自分たちで決めることができない状態になっています。


ここで、先ほどの NPO 法人定款の雛型の第13条を見てください。

理事及び監事は、総会において選任する。

これは総会を開くことが当然である団体で通用する規程であって、そうじゃない団体ではきついことが多いです。

たとえばあなたの支部、会員は全部で何人いますか? 本当に過半数が一堂に会することができますか? 委任状? 本当に集めることができますか? 定足数に達しない場合はどうする予定ですか?

殆どの将棋団体の場合、話を逆にする方がよいです。会員は「気に食わなくなったらすぐに退会しますよ」とか「とても嫌な方針になったら他の会員も引き込んで一斉退会し、新しい団体を立ち上げますよ」とか、それくらいの気軽さでやってもらう方がよいです。そうすると総会を開く必要性もほぼなくなります。なにしろ多くの会員の賛同が得られる方針にしないと退会されてしまうのですから、自然と多くの会員が納得しやすい方針になります。

団体会計の問題はちょっと複雑で、まあ、基本的にお金をため込まない団体にするのが望ましいです。極端な話、毎回の例会・大会の会場費とか備品購入の積み立てとか以外には金銭を集めないようにすると、会計監査もほぼ不要になります。「団体の会計は1円たりとも不明瞭であってはならぬ」と主張する人がいたら監査せざるを得ないですが、そういう人はそういう人だけで集まって団体を立てればよいでしょう。私は、会員1人あたり100円未満の不明瞭な会計があっても気にしません。たったそれだけのために往復1000円の交通費をかけて半日潰して総会をするくらいなら、不明瞭なままでいいです。


NPO 法人の認定を受けるためには総会規程とかそれなりに作りこむ必要があることは理解しますが、多くの将棋団体 (NPO 法人認定を受けたりしない団体) は会員の負担と効用を天秤にかけて厳密さを設定すればよい、というのが私の考えです。

このところ話題の「M リーグ」岡田紗佳と伊藤友里アナの件、どちらがいいとか悪いとかには触れず、麻雀界への影響だけ考察してみたいと思います。

将棋界も昔は社会的に良くない印象を持たれていたと思いますが、麻雀界は将棋界以上に悪い印象を持たれていた (持たれている) と思います。

「M リーグ」はそういう印象を払拭することも活動目的の1つだと思うのですが、今回の件で麻雀界の印象はそれなりに悪くなってしまったのではないかと感じます。


私は、「M リーグ」の存在自体は知っていたものの対局を (ちゃんと) 視聴したことはありません。そんな私でもこのところの news は目に入ってきます。

そうするとですね、「麻雀界はアナウンサーであっても『ハキハキしゃべれんかね…』と影口を叩かれるようなところなんだ」「麻雀界は『麻雀のこと分からんくせに』という悪口を世界中に発信してしまうところなんだ」みたいな印象がどんどん強化されていってしまうのです。

元々「M リーグ」を視聴していて親近感がある人にとっては今回の件であまり印象は変化しないんじゃないかと思いますが、「M リーグ」から縁遠い人にとっては麻雀界そのものの印象が悪くなっていると思われます。

そういう人たちは元々麻雀をやらないだろうからすぐには影響がでないと思いますが、麻雀界に対してうっすらと悪い印象を持ち続けていると、例えばその人たちの子が麻雀に興味を持った時に「あんな悪いもの、やめておきなさい」みたいな反応をすることにつながると思います。これは普及面ではかなり怖いことだと思います。


統計的な裏付けなしに勝手に推測しますが、今回の一連の news を目にした人が1000万人だとして、そのうち7割の700万人が麻雀に対してうっすらと悪い印象を持って、そのうち1割の人が自分の子 (や孫) に「麻雀は悪いものだ」と刷り込むとすると、将来の麻雀愛好家を70万人失うわけです。

麻雀愛好家は500万人くらいでしょうから、1割ちょっとです。(もちろん、いい加減な推理ですからうのみにしないでくださいね。)


これ、プロ棋士のソフト指し疑惑事件と同じくらい影響が大きいと思います。

将棋界は藤井聡太 (現七冠) の出現によって上記事件はすっかり印象が薄くなりましたが、麻雀界の今回の事件はどれくらいの爪痕を残すのか、心配です。

将棋とは無関係ですが、「潰さない飲食店の始め方」という記事を見つけました。これがなかなか興味深いので引用します。

一方「嫌い」は防御。サラリーマンと違って、店のオーナーは嫌いなことを我慢してやっても誰も褒めてくれない。
そして嫌いな作業は確実にモチベーションをゴリゴリ削ってくる。
お金や人脈、時間といったリソースはわかりやすいが、実はモチベーションも重要なリソース。
これが枯渇して辞める人は、実はめちゃくちゃ多い。
なので、先に嫌いなことを把握して最大限やらなくてすむ方法を考える必要がある。

これ、100% 同意します。

将棋の団体に所属している人は「この団体に所属してもいい」と判断して所属しています。つまり所属する利点と負担とを天秤にかけて「利点の方が大きい」と判断したわけです。

嫌いな作業は大きな負担になります。そして上記の引用文に書かれている通り、嫌いな作業はやる気をどんどん削いでいきます。


町内会は人々の「嫌いな作業」が集積されている典型的な場所だと思います。

私が見てきた範囲ですが、町内会の作業の8~9割は連合町内会から降りてきた作業であり、これはほぼ全ての会員にとって「嫌いな作業」です。そして、そういう作業を減らせないから町内会は「加入しても利点が殆どない」などと思われてしまうのです。


将棋界は、町内会ほど「嫌いな作業」の比率が高くはないです。でも、非効率な運営をしていると「嫌いな作業」の比率が高くなります。

例えば模造紙調達。以下の状況で模造紙を調達しなければならないと考えてみてください。

  • 支部会員は勤労世代と学生世代のみ。学生を除き、無職の会員はいない。
  • 支部が利用する公民館には、模造紙を丸めて保管させてもらえる場所はない。
  • あなたは毎朝7時に自宅を出て19時~20時くらいに帰宅する。いつも夕食後にすぐ眠ってしまうくらい疲れている。
  • 自宅から自宅最寄駅までの間に模造紙を売っている店はない。
  • 自宅最寄駅から職場までの通勤路線は結構混雑するので、模造紙を持ち込んだら潰れる。
  • 模造紙を自宅で潰れずに保管することは困難。
  • 支部が利用する公民館のすぐ近くに convenience store がある。

こんな状況で、模造紙を調達する仕事が割り当てられたら嫌になりませんか? 運営する将棋大会の前日に交通費や燃料代持ち出しで模造紙を買いに行きますか? 私の自宅からだと、模造紙を売っている最寄りの店まで多分往復800円~900円くらいです。買い出しは1時間~1時間半くらいかかります。

そもそも、模造紙を使うからいけないのです。全ての貼り紙は A4 や A3 の大きさに標準化して、前日までに原稿を用意して convenience store などで印刷すればいいのです。大会当日、ほんの数分間寄り道するだけで印刷が済んでしまいます。自分が風邪をひいて将棋大会に行けなくなっても、他の運営員に data を送信すればすみます。もちろんそのためには印刷原稿作成時までに参加者が確定していなければならず、完全事前申込制は必須です。


わざわざ時間と交通費をかけて模造紙を調達しにいくか (そしてどんなに体調不良でも大会当日は模造紙を会場まで届けないといけません)、それとも事前に対局表原稿を作って大会当日数分間だけ convenience store に寄るだけか (体調不良でも他の運営員に印刷を依頼できます)、どちらがいいですか? 模造紙の買い出しが嫌になりませんか?

私はとても嫌です。自分が引き受けるのも嫌ですし、他の運営員に「模造紙は潰さずに大会へ持参してくださいね、どんなに体調不良になっても絶対に会場に持参してくださいね」などと依頼することも嫌です。

そして、当日申込制を採用している限り、こういう「嫌な作業」の大部分は改善することができず、結果として私のやる気をゴリゴリ削ってきます。私だけではないですよ、他の運営員もそういうことを言っています。


やる気の量ってのは有限でして、これがなくなった人は将棋界を去るでしょう。なので、将棋界の人々のやる気をいかに削らずに保持するかという課題はとても重要です。特に例会・大会運営に携わる人のやる気は、無意味に削ってはいけません。

私は、(子ども大会を除いて) 当日申込制の例会・大会の運営には携わりません。私のやる気が大きくそがれるからです。もし私の支部で当日申込制が導入されたら即座に支部役員をやめること (場合によっては即座に支部会員をやめること) は公言済みです。「嫌な作業」を我慢してまで将棋界に関わる意義はありません。

将棋界の非効率性の多くは当日申込制に端を発しています。一部の恵まれた地域を除き、当日申込制を続けていては将棋界はほぼ壊滅する、というのが私の意見です。

「当日申込制であっても大会運営に携わってあげるよ」という人だけで大会が運営できるならしたらよいと思いますし、そこまで反対はしません。でも、そんな運営をしていては後継者はなかなか見つからないでしょう。私が所属する支部は、当日申込制ではもう運営できない状況になっていると言ってしまっていいと思います。事前申込制だから何とか運営できているのです。


運営の後継者が見つからない地域の方へ。

当日申込制から事前申込制へ変更するだけで全ての問題が解決する、というわけではありませんが、当日申込制が多くの点で効率化の足枷になっていることは事実です。

私のような勤労世代でも運営が担えるよう、運営の効率化を推し進めることを提案いたします。

それでも後継者が見つからない場合、それは普及の問題だと思います。

小学生へ普及活動をして、その小学生が社会人になって運営の後継者になってくれるまで早くて15年くらいかかると思います。今から15年後に後継者不足が見込まれるなら、今普及させないといけません。