去年も取り上げた「日本棋院100周年ビジョン」の策定から、今日でちょうど10年になります。
ちゃんとした総括が読みたいです。
本来は、こういう「100周年ビジョン」というものを打ち出した時点で、「この項目の責任者として〇〇さんを指名するから、100周年を迎えた時に総括を出してね」みたいに仕事を振るべきなんですが、恐らくはそういったこともしていなかったのではないかという気がします。
去年も取り上げた「日本棋院100周年ビジョン」の策定から、今日でちょうど10年になります。
ちゃんとした総括が読みたいです。
本来は、こういう「100周年ビジョン」というものを打ち出した時点で、「この項目の責任者として〇〇さんを指名するから、100周年を迎えた時に総括を出してね」みたいに仕事を振るべきなんですが、恐らくはそういったこともしていなかったのではないかという気がします。
アマ連の野山会長の blog で知りました。現在の加藤一二三九段の移動手段は車椅子なのですね。
審判の加藤先生は85歳の高齢で車イスによる移動、検討時も何の駒がどこにあるのか周りに聞くようなご様子だったが、解説となると饒舌さは変わらなかったようです。
元名人という肩書がありながら TV 番組でどれだけイジられてもいつもニコニコ、独特な言動は恐らく天然、知名度が非常に高く、またこの年齢になっても色々な場に顔を出してくださる。とても得難い人材だと感じています。
寝たきりなどにならず、健康寿命が少しでも長くありますよう、願っています。
2025年1月の記事の続きです。
以前も書きましたが、私が住む地域はかなりの高低差があり、小学校区内に公民館は存在せず、最寄りの公民館は歩道もない tunnel を通らないと行けない (もちろん子どもだけで公民館に来ているなんて場面は1度も見たことがない) という状況です。
で、恵まれた地域に住んでいる人はそういう状況が想像できないのだと思います。
ということは、逆に私にとっても想像しにくい地域もあるのだと思います。そういう地域で将棋を普及させるにはどうしたらいいか、ちょっと考えてみようと思います。
以前、家系図を作ったことがありまして、その時に北海道天塩郡豊富町兜沼という地名が出てきたことがあります。つまり、私の遠い親戚が昔兜沼に住んでいたのだと思われます。
以下、兜沼の実情を知らない私ですが、勝手に「自分の一人息子が兜沼小学校に3年生として通っている」と仮定して考察してみます。(なお、兜沼小学校は実際には兜沼小中学校です。)
こちらの情報によると、兜沼小学校の児童数は17人です。
将棋を普及させやすい学年である2~4年生は、全部で11人のようです。男児が半分強だと仮定すると、まあ、6人くらいでしょう。
将棋は、「いつも負ける」という子から将棋を辞めていくので、棋力が近い子がそれなりの人数必要です。20級~30級くらいに分布するとしたら、理想は将棋仲間が10人、最低でも将棋仲間が5人いないと普及に繋がりにくいです。
正確な人数は分かりませんが、普及対象者が6人だとして、そのうち5人に将棋を流行らせるのって、とても困難だと思いませんか?
状況が想像できない人は「公民館を利用しろ」「隣の小学校を巻き込め」とか言うかも知れません。
豊富町の教育委員会の情報を調べたところ、集会ができる施設は「豊富町民センター」しかなさそうです。
では、この「豊富町民センター」で将棋団体を作って、お隣の豊富小学校の児童を巻き込むことを考えてみましょう。
毎回親がついていくと大変なので、子どもだけで移動すると仮定します。
兜沼駅の時刻表はこちらです。週末に公民館 (というか公共施設) に参加しやすい便は 11:02 発の便ですね。復路は 19:00 豊富駅発になるかと思います。距離にして 15.0km、そこまでいけば隣の小学校である豊富小学校があるので、人は集めやすいかも知れません。あ、必ず時刻表を見て現地の状況 (交通の頻度など) を確認してください。
「15km は遠すぎ、別方向で隣接する小学校区はないか?」ですって? 確かに、校区が隣接する小学校がもう1校あります。稚内南小学校です。24.5km です。
誤解を恐れずに言うと、北海道内で特急停車駅を持つ市町村は限られていて (全市町村のうちの 25% 程度)、豊富町はその中に含まれます。もっと将棋環境に恵まれない地域もたくさんあるものと推測されます。
ものすごく恵まれた地域から見れば私の県はかなり環境が悪いですが、それでも人口が少ない過疎地と比べるとかなり恵まれています。私の家から最も近い公民館だって、小学校区外だし、小学生だけで公民館に来ることはできないし、ほぼ自動車必須ですが、それでも頑張って小学生を集めれば数人くらいは来てくれます。県内の小学生将棋大会は、名人戦・王将戦・団体戦を除けば恐らく1つしか存在しない (しかもほぼ毎年県外の子に優勝されてしまう) のですが、それでもまだ何とか人数は集まっています。
自分の県、自分の地域の立ち位置を確認しながら将棋普及を進めていきたいと考えています。
将棋界のように棋士の敷居を高くして引退制度も適用することで現役棋士の収入を確保するか、囲碁界のように多くの棋士の収入を犠牲にしてでも将来の天才を早期から育てられるようにするか。
これは戦略の違いですから、どちらが正しいというわけではありません。(私は将棋界の方式を支持しています。)
調べてみると、囲碁界でも批判はあるみたいです。関西総本部棋士採用試験本戦で1勝13敗だった方がその年に女流特別採用推薦棋士として採用されています。
一方で、特別採用に好意的な方もいるようです。
先日の棋士採用減 news とは逆方向にも見えます。日本棋院の前理事長が拡大主義、現理事長が現実主義、ということなんでしょうかね。私は部外者なのでよく分かりません。
日本将棋連盟の会長に清水市代女流七段が就任しました。個人的にはとても嬉しいです。
将棋界は男女比があまりに歪なので、女性でも楽しめるような環境作りが進むことを期待しています。
また、白玲5期で女流棋士が専門棋士になる道も開かれました。
この件、個人的な感情としては嬉しいのですが、制度設計としてはちょっと微妙な気がします。
現状では、全ての専門棋士は厳しい基準を突破してきています。「編入」という経路であってもいいとこどりで専門棋士相手に10勝以上・65%以上の勝利を挙げることが条件になっています。
白玲5期だと、理論上は専門棋士と対局しなくても実現できてしまう点が気になります。白玲5期が妥当かどうかを計る物差しがないということです。
囲碁界 (というか日本棋院) は「特別採用棋士」の乱発で棋士の価値がものすごく低くなってしまいました。もちろん、これは日本棋院がそういう戦略を能動的に選んだ結果ですから、囲碁界の外部の者が口出しすることではありません。
将棋界はどうなるのか。私としては、この制度を利用した女性棋士が誕生して、指し分け以上の成績を安定的にとってほしいです。そうすれば「白玲5期」にそれだけの価値があることの証明になります。
「声優の大多数が仕事にあぶれる理由」という大塚明夫氏の記事を見つけました。
例えるならば1960年代は、50しかない椅子に、50人の役者が余らず座っているような状態でした。
〔中略〕
では、今はどうかというと、300脚の椅子をつねに1万人以上の人間が奪い合っている状態です。確かに30年前に比べて、声優が求められる場は多くなったと私も思います。2000年代に入ってからアニメの制作数は激増し、フルボイスのゲームも今や珍しい存在ではありません。
しかしそれでも、です。椅子の数も増えましたが、1万人の声優を食わせられるほどの増え方ではありません。異常に競争率の高い仕事を血眼で奪い合うゲームが続いています。
将棋界も囲碁界も割と似たような状況だと考えています。
より正確には、将棋界に入ってくるお金・囲碁界に入ってくるお金に対して「プロ棋士」という椅子を何脚用意するか、だけは日本将棋連盟や日本棋院や関西棋院が設定できます。ただし、入ってくるお金自体を任意に増やすことはできません (sponsor 獲得のための活動によって少々増やすことはできますが、そもそもの将棋・囲碁の人気に強く左右されます)。
私はこのところ日本棋院のことばかり書いていますが、実は「将棋のプロ棋士も多すぎるのではないか」と感じています。
今はまだ、物心ついたときに電子遊戯が普及していなかった世代の人々がかなりいます。そういう世代の人々にとって、将棋は主要な遊戯の1つだろうろ思います。しかし、物心ついたときに電子遊戯が普及していた世代の人々にとっては、将棋は古い遊戯の1つでしかありません。
世代交代だけではありません。新聞社の衰退がほぼ確実視され、棋戦 sponsors の多くが新聞社である将棋界は、このままだと収入減になることは確実です。
そうなったときに将棋界はこれだけの人数のプロ棋士を支えることができるのか (支えるだけの収入を確保できるのか)、私は心配です。日本将棋連盟には引退制度があるとはいえ、プロ棋士の人数の流動性は低く、社会的な将棋需要の変化に対応しきれないような気がします。
社団法人か財団法人かの違いはありますが、現在の囲碁界と日本棋院の状況は将来の将棋界と日本将棋連盟の状況と重なる可能性が高いと思っています。言わば先行事例です。
最初にお詫びしておきます。このような題目の blog 記事は日本棋院や囲碁界に対して失礼なことは充分承知しています。
承知した上で、私としては日本棋院に存続してほしいので (もちろん関西棋院にも存続してほしいので)、書かせてください。
日本棋院は財団法人なので、その財産が300万円を割ると自動的に法人格を失います。現在の日本棋院の財産と毎年の減り具合を考えると、あと何年のうちに新しい枠組みを作らなければならないかが見えてくると思います。
sponsors から見ると「1つの棋戦に〇万円払えば、その見返りとしてこれくらいの話題が入手できる」というものだと思います。この構造は囲碁も将棋も同じです。
そうすると、無名な (なおかつ棋戦の上位に入れない) プロ棋士にお金を払うことって、sponsors から見るとあまり価値がありません。
まあ、sponsors からもらった〇万円をどれくらい細かく分割して下位のプロ棋士に分配するかってのが日本棋院の思考じゃないかと思うのですが、それでも言わせてください。
将棋でも囲碁でも、プロ棋士となったからには勤労日本人の中央値以上に稼げる身分であってほしい、と個人的に思っています。「低収入なのに将棋/囲碁ばかりやっている人」じゃなくて「将棋/囲碁の能力が認められて中央値以上に稼げる人」であってほしいのです。
先日記した407万円を中央値として採用し、棋戦が7棋戦残ると仮定すると、1棋戦60万円。勝率5割のプロ棋士が1棋戦あたり60万円くらい稼げるくらいが、プロ棋士が夢ある職業でいられる境界線かと思います。
ちゃんと計算していないのですが、sponsors が優勝賞金を1000万円くらい出してくれる棋戦だと、参加プロ棋士30人くらいがちょうどいいのではないかと思います。プロ棋士がもっと多く存在していても、優勝争いに絡まなければ sponsors にとってお金を出す価値があまりありません。
その約30人も、棋力上位者だけを選んでいては後続が育ちにくい気がします。
なので、8人分くらい若手枠がほしいです。25歳未満の若手でその8人の枠を争って、その枠に入るまでは対局料はあまり出ないけど交通費・宿泊費は出る、という感じです。
また、男性差別にはなってしまいますが、人気を考えると4人分くらいの女性枠があるのもいい気がします。(将棋界の話になりますが、普及における女流棋士の力はかなりあるように感じます。知名度が高い女性が存在することを私は重視しています。)
アマチュア竜王戦から竜王戦6組への経路があるように、アマチュア枠も4人くらいあるといい気がします。アマチュア枠には対局料は出ません。
そうすると、棋力枠16人、若手枠8人、女性枠4人、アマチュア枠4人、全部で32人です。若手枠、女性枠、アマチュア枠から8強に残る人がいたら次期から棋力枠に入り、その分棋力枠の弱い人が降級となる、という感じです。降級した人は若手枠、女性枠、アマチュア枠のいずれかから再挑戦することができます。
多分、対局放映をして価値がある範囲ってこれくらいだと思うのです。プロ棋士がこれより多くても、sponsors にとってはあまり価値を生まない気がします。仮にあなたが Abema.tv の放映枠をもらったとして、国内棋力300位くらいのプロ棋士同士の対局で視聴数が稼げますか? プロ棋士に何らかの通り名や物語をつけるとしても、30人くらいが限界じゃないですか? 成功している「M リーグ」だって40人ですよ?
今の囲碁の人気度でも、上位16人の棋士なら中央値以上の収入を担保できる気がします。若手枠や女性枠の方々は中央値を下回るかも知れませんが、「その分が若手枠予選や女性枠予選に使われるので我慢してください」という制度を考えています。
…書いてみて思ったのですが、これくらいの制度設計で、1棋戦あたりの sponsors 提供額が5000万円くらいですかね (すみません、全然ちゃんと検討していません)。「5000万円も出せない」と言われた場合のことは未検討です。
いや、うーん、優勝賞金850万円、2位以下は対局料だけ、棋力枠8人、プロ棋士1人当たりの平均棋戦収入50万円として、運営費込みで2000万円くらいでも1棋戦できますかね?
囲碁界のみなさん、今回は好き勝手に書いてしまいすみません。