【米国市況】株反発、ハイテク銘柄に買い-国債利回り低下でドル軟調
Cristin Flanagan-
円は149円を挟んだもみ合い-前日には荒い値動きで介入観測
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ニューヨーク原油先物相場、2022年9月以来の大幅安
4日の米株式市場は反発。この日発表された米経済指標を受けて追加利上げ観測が後退し、国債相場の売りも一服した。米10年債利回りはアジア取引時間に一時4.88%まで上昇したが、その後は低下した。
| 株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
|---|---|---|---|
| S&P500種株価指数 | 4263.75 | 34.30 | 0.81% |
| ダウ工業株30種平均 | 33129.55 | 127.17 | 0.39% |
| ナスダック総合指数 | 13236.01 | 176.54 | 1.35% |
テスラやマイクロソフト、アマゾン・ドット・コムなど大型ハイテク銘柄が相場の上昇をけん引。ハイテク銘柄の多いナスダック100指数は1.4%高となった。前日に4カ月ぶり安値に沈んでいたS&P500種株価指数は200日移動平均を上回って終了。この水準を割り込めばテクニカル分析上の弱気シグナルとされる。

この日発表の経済指標では、9月のADP民間雇用者数は、前月比マイナスとなった2021年1月以降で最も小幅な伸びにとどまった。賃金増のペースも緩やかになっており、複数の業種で労働需要が鈍化している兆候を示した。
| 09:15 PM |
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ADP Employment Change SEP | 89K | 180K ® | 153K | 160.0K |
モルガン・スタンレー・グローバル・インベストメント・オフィスのマイク・ローウェンガート氏は「株式投資家は労働市場が緩み、米金融当局がタカ派的な姿勢を弱めるのに十分な余地が生まれることを期待している」と指摘。「ADP統計は必ずしも雇用統計を正確に予測する判断材料ではないものの、もし6日発表の9月雇用統計も労働市場の冷え込みを示すようであれば、株式投資家の金利上昇への懸念は多少和らぐだろう」と述べた。
著名投資家ビル・グロース氏は、株式は「明らかに過大評価」されており、現在のバリュエーションを正当化するには債券利回りが「著しく」低下する必要があるだろうと語った。グロース氏は4日に公表した投資見通しで、債券と株式は共に最近大きく売られた後でも魅力的ではないと指摘した。
国債
米国時間での取引で2年債利回りが10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下するなど、このところの金利上昇は一服。ただ、トレーダーは金融引き締めの長期化に身構えている。30年債利回りは一時、2007年以降で初めて5%を上回った。
| 国債 | 直近値 | 前営業日比(BP) | 変化率 |
|---|---|---|---|
| 米30年債利回り | 4.86% | -6.1 | -1.25% |
| 米10年債利回り | 4.73% | -6.3 | -1.31% |
| 米2年債利回り | 5.05% | -10.0 | -1.95% |
| 米東部時間 | 16時45分 |
HSBCホールディングスのストラテジスト、スティーブン・メージャー氏はリポートで「今年最高の水準にある米国債利回りが、世界の他の地域やセクターの債券を揺るがせ始めているように見受けられる」とした。

為替
主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は反落。各経済指標を消化する中で日中は方向感に欠く展開となった。原油先物価格の下落を受け、ノルウェー・クローネやカナダ・ドルなど資源国通貨は軟調。
ADP民間雇用統計は予想を下回る伸びとなったが、ストラテジストらは同統計と6日発表の雇用統計との相関性は低いと指摘している。米供給管理協会(ISM)が発表した9月の非製造業総合景況指数は前月から低下し、活動拡大のペースが鈍化。新規受注の指数が今年の最低水準に落ち込んだ。
| 11:00 PM |
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ISM Services PMI SEP | 53.6 | 54.5 | 53.6 | 53.7 |
| 11:00 PM |
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ISM Services New Orders SEP | 51.8 | 57.5 | 57 |
ISM非製造業景況指数について、バリダス・リスク・マネジメントのライアン・ブランダム氏は「力強い成長を示すものではないが、リセッション(景気後退)を予想させるものでもない。インフレ率を目標の2%まで低下させたい米金融当局に金利をより高くより長く維持させる余地を与えるかもしれない」と指摘した。
| 為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
|---|---|---|---|
| ブルームバーグ・ドル指数 | 1275.23 | -2.22 | -0.17% |
| ドル/円 | ¥149.11 | ¥0.09 | 0.06% |
| ユーロ/ドル | $1.0506 | $0.0039 | 0.37% |
| 米東部時間 | 16時45分 |
円相場は1ドル=149円を挟んでもみ合い。前日には一時150円16銭まで下落した後に147円43銭まで急反発するなど、荒い値動きとなっていた。市場には日本当局による為替介入の観測も広がったが、日銀当座預金残高の予想と民間短資会社の推計に基づく試算では、介入が行われた可能性は低いことが明らかになった。
日本当局、3日に為替介入はしていないもよう-初期データが示唆
原油
ニューヨーク原油先物相場は反落。約1年ぶりの大幅安となった。需要低迷の前兆を受けて金利先高観に対する市場の不安が一段と強まり、売りが膨らんだ。
現在、原油市場は需給が逼迫(ひっぱく)しているものの、将来的に供給が増加するとの見通しに加え、テクニカルな売りやアルゴリズムを駆使したトレーダーの手じまい売りが出たため、原油相場は下げ足を速めた。
6月中旬から9月下旬まで約40%上昇した原油は、行き過ぎたとの声が増える中、この1週間で反転した。ここ数週間に株式・債券市場を動揺させた金利と景気に対する懸念の高まりが背景にある。
TDセキュリティーズのシニア商品ストラテジスト、ダニエル・ガリ氏は原油相場について、「金融状況引き締まりの影響を受けやすい」と発言。最近のドルと利回りの上昇は、商品ファンドのポジショニングに「激しい変動」をもたらし、原油の下げを増幅させたと述べた。
オアンダのシニアマーケットアナリスト、エド・モヤ氏は「世界経済の成長見通しが、来年にかけて大きな打撃を受けることは明らかであり、原油需要の見通しにも影響が及ぶだろう」と指摘。「原油100ドルへの道筋が全く見えないことが急速に認識されるようになった」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は前日比5.01ドル(5.6%)安の1バレル=84.22ドルと、2022年9月以来の大幅安で終了した。北海ブレント12月限は5.11ドル安の85.81ドル。
金
ニューヨーク金相場は8日続落。ただ、ドルや米国債利回りが低下したため、小幅高になる場面もあった。
ストーンXのアナリスト、ローナ・オコネル氏は、インドでの現地価格が3月以来の安値となり、来月のディワリ(ヒンズー教の祭り)を前に購買意欲を刺激していると語った。
スポット価格はニューヨーク時間午後2時32分現在、前日比0.3%安の1オンス=1818.04ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は6.70ドル(0.4%)下げ、1834.80ドルで引けた。
原題:Tech Giants Fuel End of Day Climb as Yields Slide: Markets Wrap
Bond Rout Pushing Long-Term Rates Higher Keeps Markets on Edge
Dollar, Yields Slip; Oil Slides the Most Since May: Inside G-10
Oil Extends Slump to Lowest in a Month on Slowdown Fears
Oil Falls Most in a Year as Economic Storm Clouds Imperil Demand
Gold Steadies Near Seven-Month Low as Dip Buyers Create Floor
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