日経平均3日続落、日銀政策修正観測で不動産・成長株売り-銀行高い
佐野日出之更新日時
11日の東京株式相場は日経平均株価が3営業日続落。日本銀行の植田和男総裁の発言を受けて金融政策の早期修正観測が広がり、金利感応度が高い不動産株のほか、グロース(成長)株が売られた。一方、銀行株は大幅上昇し、東証銀行株指数は昨年12月以来の上昇率を記録した。
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朝の取引開始直後は、直近で大幅に下げていたアップルなど米国のハイテク株が反発したことも投資家心理の改善につながったが、その後は円が対ドルで1%以上の上昇したこともあり、バリュエーションの高いグロース株を中心に軟調な展開となった。
TOPIXグロース指数は0.7%の下落。売買代金上位では半導体関連株の下げが目立ち、マザーズ指数など新興銘柄も弱い値動き。対照的に、銀行株を中心に金利上昇時にアウトパフォームする傾向があるバリュー株には投資資金が入り、TOPIXバリュー指数は0.7%上昇した。

市場関係者の見方
ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジスト
- 円高で輸出株が売られ、日銀の政策変更に関する思惑で銀行株が買われた。銀行株が値上がり率上位に並ぶ珍しい1日で、ほとんど見たことがない展開だ
- 今後の先行きは米国、特に米景気が鍵を握る。先日ニューヨーク連銀が発表した論文が正しいとすれば、金融引き締めの効果は今後本格化する。景気の後退局面が今後来る可能性もある
松井証券の窪田朋一郎シニア・マーケット・アナリスト
- 植田日銀総裁のインタビューを受けて日銀による政策修正を織り込みにいく動きが出た。従来、市場ではマイナス金利解除は早くても2024年1月とみられていたが、早ければ10月となる可能性も高まってきた
- 過去を見ると、日銀がゼロ金利を解除した半年程度後にバブル崩壊的な市場の動きになったこともあり、気がかりな面もある
インサイト
- 東証33業種中20業種が下落-不動産が下落率トップ、銀行が上昇率トップ
- MSCIアジア太平洋指数は0.5%上昇
- 年初来ではTOPIXが25%上昇、MSCIアジア太平洋指数は3.4%上昇
- TOPIXの12カ月先予想PERは14.8倍
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