旧暦二月最初の「午(うま)の日」は、
初午(はつうま)と呼ばれます。
この日、全国の稲荷神社では
五穀豊穣や商売繁盛を願う「初午祭」が行われます。
稲荷信仰は、日本の暮らしと深く結びついてきました。
農作物の実りを守り、人々の営みを支える神様として、
古くから大切にされてきた存在です。
今年、初午祭に関連するイベントのために、
私はこの行事にちなんだ練り切りを制作させていただきました。
狐と神 ― Fox and the Inari Deity
稲荷神の使いとされるのが「狐」。
神社の境内に佇む狐像は、神の言葉を伝える存在として信仰されています。
今回の練り切りでは、白狐の姿をやわらかな意匠で表現しました。
静かでありながら、どこか凛とした佇まい。
祈りを運ぶ存在としての狐を、菓子に映しています。
ねじり棒と大福豆 ― Symbols of Auspiciousness
ねじり棒は、古くから縁起物として供えられる伝統的な菓子。
その形には、福をより合わせるという意味が込められています。
大福豆は、豊かさや健康の象徴。
豆を食す文化は、日本では「まめに働く」「まめに暮らす」といった言葉にもつながり、勤勉や健やかさを願う意味を持ちます。
初午団子 ― Hatsuumadango
初午には、繭を模した団子を供える風習もあります。
養蚕の豊作や家内安全、健康を願う意味が込められています。
きな粉と黒蜜をかけていただくその味わいは、素朴であたたかく、どこか懐かしさを感じさせます。
祈りの行事でありながら、暮らしの延長にある行事であることを思い出させてくれる味です。
願いをこめて
和菓子は、ただ甘いだけの存在ではありません。
季節や行事、祈りや願いを映し出す、小さな文化のかたちです。
初午祭に寄せて制作したこれらの菓子には、
豊穣への感謝と、今年一年の健康と実りへの願いを込めました。
今年も、豊かで健やかな一年となりますように。
二十四節気だけでなく、日本の年中行事もまた、季節を感じる大切な節目。
菓子を通して、そのひとつひとつを一緒に味わっていただけたら嬉しいです。
Wagashi Studio
アメリカでオーダーメイドの和菓子作品の制作、オンライン和菓子教室やワークショップ、デモンストレーション、展示、レシピ提供などを行っています。著書「甘くてかわいい、食べられる宝石 琥珀糖のレシピ」 日本・台湾・香港にて上梓。
優しい味に自然に口もとがほころぶ和菓子は、季節の移ろいも運んで来て、生活に豊かな色どりをそえてくれます。アメリカでそろう材料で和菓子を楽しんでみませんか?
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