そのまた、次の日
私は精一杯の正装をして
主様に会いに行く事となった。
タク様は私の緊張ぶりに
終始にやついていたけれど
主様の館の前に
到着された途端に
いつもの、いや、
いつも以上に
引き締まった表情となった。
私ももう喉がカラカラで
緊張で体もカチコチで
いっそ逃げ出して
しまおうかとも思ったけど、
ぐっとその想いを胸に終った。
扉が開いたその先に、
主様は座ったおいでだった。
『貴女が…トモさんですね?
タクから聞いた通り、
素敵な可愛らしい方ですね。』
そう微笑んだ彼は
優しい朗らかな顔つきをされていた。
その瞳を見ていると
不思議と緊張から解放された。
〈初めまして。〉
『わざわざ足を
運んでくれてありがとう。』
〈いえ。〉
『私の大切な仲間を
助けてくれたそうで、
本当に貴女には
感謝しているのですよ。
なにかお礼が
したいぐらいですが…』
〈いえ。お礼なんて、そんな…
私もこれで少し解放されたんです。
魔力をどう扱っていくのか
戸惑っていたので。
誰かのために魔力を少しずつ
使っていく事が
できるようになったので…〉
『そうでしたね。
貴女は、
魔法使いさんでしたね?』
〈はい。祖母から、
受け継ぎここに持ち続けています。〉
『それを大切にしてくださいね。
そうだ。
私がどうして外の世界に
出ていかないのか気になっていますか?』
〈えっ?〉
私はどう応えたらよいか
分からず、タク様の方を見た。
タク様は意味深なウインクを
私に送り付けただけだった。
どうしたらいいのか分からず、
戸惑っていると
『私が…
他の者とは少し違うからですよ。
私が外の世界に出る事は
禁じられています。』
〈禁じられている?〉
そういうと、タク様が
私と主様の間に入って視界を遮った。
『トモ君は、
魔法使いの末裔…ですね?』
そう語り掛けてきた。
〈はい。多分、
そういう事になるのかと。〉
『でしたら、他の者の末裔も
存在するカモしれないですよね?』
〈他の者の末裔?〉
『主様は、末裔でございます。』
そういってタク様は
私の視界から出ていった。
そして、私の広がった
視界の中に飛び込んできたのは――