夢物語。‐私が描いた世界‐ 31 | 言葉、紡ぐ詩

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ゴウはすぐに

地下まで来てくれて、

私はユウの事を、

今まで彼に起こった

沢山の悲しみを

ゴウに伝えた。


ゴウは、誰にも

見破れないような

神妙な顔つきで

私の話を聞いていた。

それは、

悲しみのようにも、

苦しみのようにも見えた。

あの魔女狩りの時代を、

頭の中に

呼び戻している

ようにも見えた。


ゴウは、

ゆっくりとユウに

焦点を合わせると

彼に心を集中させた。





「奥さんは、

貴方が裏切ったとは

思っていませんよ?」



おもむろに

ゴウはそう言って、

ゆっくり目を開き彼を見た。

ユウは一瞬目を見開き

ゴウを見つめたけど、

またすぐ目を逸らしてしまった。



「彼女は、知っていた。

いつか、自分が彼より先に

消えてしまう日が来ると。

そうなってしまうと、

彼はずっと自分を永遠に

心に仕舞い込んでしまうと

分かっていた。

だから、

この子に全てを託した。」


ゴウは、私の肩に

手を置いて、そう語った。


訳が分からず、

私もゴウを見つめた。


私はユウの奥さんを知らない。

会ったこともない。


「魔女はね、いや、

魔法使いたちは、

呪文で思いを

伝える事ができるんだ。

人間が言葉を

持ったのと同じように、

魔女や魔法使いは

呪文を持った。

そして、

それで会話したんだ。

遠くに居る自分の仲間に。

彼女は、自分の想いを、

この子に託した。

……… いや、

正確にいうと、

この子の祖母に、だな。」



そう言われて、

私は心の中を探ってみた。


なにか見落として

いることはないか、

祖母から与えてもらった

全ての呪文を頭で繰り返した。