9月18日(金)
地上波テレビの歴史を振り返ると、まるで日本の技術者たちが織りなした壮大なドラマのよう。2003年にデジタル放送がスタートし、2011年にアナログ放送が静かに幕を閉じた――この切り替えは、まさにテレビ界の世代交代だった。
アナログ放送は“職人芸”、デジタル放送は“魔法”、私の記憶にあるアナログ放送は、NTSC方式という、今思えばほとんど曲芸のような技術だった。白黒放送との互換性を保ちながら、AM映像信号にカラー信号を重ね、水平同期信号に乗せたバースト信号で色を合わせる……。「よくこんな複雑な仕組みで全国放送を成立させていたな」と感心するほど。ただし、ゴースト映像が出たり、解像度が低かったりと、どうしても限界があった。
そこに登場したのがデジタル放送、直交周波数分割多重――通称 OFDM。名前からして強そうだが、実際に強かった。ハイビジョン並みの高画質、ゴーストなし、電波効率も抜群。おかげでVHF帯を手放し、UHF帯にすっきり集約できた。テレビ界の“断捨離”になった。
公共の電波を使うテレビ局、実はかなりお得に使っている。地上波放送は公共の電波を使うため、総務省に電波利用料を支払っている。とはいえ、携帯キャリアが年間100億円以上支払うのに対し、在京民放5社は6〜7億円台。事業規模の違いはあるものの、思わず「そんなに違うの?」と驚くほど。つまり、地上波テレビは高度な技術を使いながら、公共の電波を“格安”で利用できている。その恩恵を受けているのが私たち視聴者で、民放はCM収入で運営されているため、私たちは無料で多彩な番組を楽しめる。
テレビは生活の一部、ニュースもドラマも天気も全部ここから。地上波テレビは、もはや生活インフラと言っていい。ニュースで世の中の動きを知り、ドラマや音楽で心を潤し、スポーツで熱くなり、バラエティで笑う。台風の進路や災害情報も、いち早く届けてくれる。
ただし、すべての番組に満足しているわけではない。「これはちょっと…」と思う内容もあるし、時間帯によっては見たい番組がゼロということもある。若い世代がSNSやゲームに流れていくのも、正直わかる。
それでもテレビは“心の拠り所”であり続けてほしい。テレビ放送は今、曲がり角に立っている。全世代の期待に応えるのは難しいかもしれない。けれど多くの人が地上波テレビを頼りにし、日常の安心感をそこに求めているのも事実。だからこそ、これまで積み上げてきた歴史と技術を大切にしながら、もっと魅力的な地上波テレビへ進化してほしい。これからも私たちを楽しませ、驚かせ、時に励ましてくれる存在であってほしい。
-------------------------------------------------------------
<迷子のロボットGAI 32秒のSF>
「神々のロボット」 日本ファンタジーノベル大賞2025応募作品
■第1章 空の選択 ■第2章 緑園都市 ■第3章 空しい展望 ■第4章 飛翔体着陸 ■第5章 大騒ぎの街 ■第6章 緊急対策本部 ■第7章 手探りの交渉 ■第8章 攻撃方針の確認 ■第9章 人を超えた技術 ■第10章 新たな使命 ■第11章 飛翔体の中へ ■第12章 予期せぬ交代 ■第13章 3つの国難 ■第14章 無敵の飛翔体 ■第15章 周囲の厳しい目 ■第16章 飛翔ロボットGAI ■第17章 社内の葛藤 ■第18章 記者クラブでの吐露 ■第19章 神々のロボット ■第20章 グループ討議の発表 ■第21章 全員の大きな拍手 ■第22章 特別プロジェクト発足 ■第23章 コラボ交渉開始 ■第24章 政府支援交渉開始 ■第25章 コラボ交渉に光明 ■第26章 政府支援への布石 ■第27章 政府支援の実現 ■第28章 新会社創立総会 ■第29章 神々のロボット開発 ■第30章 量産体制への苦闘 ■第31章 生産開始後の葛藤 ■第32章 北の海の艦隊 ■第33章 南の海の巨大地震 ■第34章 ロボットへの評価 ■第35章 巴重工業のプライド ■第36章 GAIの驚きの助言 ■第37章 再び緑園都市へ ■第38章 巴重工業の反省 ■第39章 新体制の破竹の進撃 ■第40章 新しい仲間 ■第41章 繰り返す葛藤 ■第42章 そして新文明開化 ■第43章 緑園都市の新店舗 ■第44章 本当のこと
<松下通信・松下電器の葛藤>
amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4909566848/
