GAIが空のグループに加わり特別プロへの事業提案は加速。
日本記者クラブからはUFOからの技術について説明をと要請。
■緑園都市伝説「神々のロボット」第十七章社内の葛藤
翌日からは、GAIをランドクルーザーの助手席に乗せての通勤となりました。最初のうち、GAIは各チームの討議や作業を見ているだけでしたが、次第にチームメンバーがGAIに質問したり助言を求めたりするようになりました。不安もありましたが、GAIの参加でグループの雰囲気が大きく変わりました。特別プロジェクトに選定されることを目指しての結束力が高まり、明るささえ感じられるようになりました。人工知能のチームでは、こんなやり取りがありました。
「なぜGAIは自分で判断し、自分で行動出来るのですか。ロボットは人に指示を受けて行動するのではないのですか」
「それは、人はなぜ自分で考え行動するのかと同じです。人にはいくつかの欲があります。例えば、食べたい、楽しみたい、といった本能による欲、家族や仲間を増やしたい、守りたい、といった連携を求める欲、強くなりたい、偉くなりたい、といった社会的な欲。こういう欲があるからこそ、それをもとにして自分で考え、行動します」
「なるほど、そうですね」
「だから、ロボットにも欲を持たせればいいのです。食べたいという欲は難しくても、自分を守りたいという欲は持てます。仲間を増やし、交流したいという欲も持てます。自分の働きで社会に貢献したいという欲も持てます。そんな欲を人口知能に組み込めば、考えや行動の指針になります」
「ロボットにも欲。欲が人工知能にプログラムされているのですか」
「その通りです。そして人と同じようにロボットにもその欲に差があります」
「欲に差?」
「差がないとロボット社会が成り立たないのです。差がないと組織が生まれない、個性がないと仲間を作れない、人間社会と同じです」
「そこまで考えたことはなかった」
「ロボットの顔の表情にも欲の差が表れます」
「ますます難解な話」
飛翔体のチームでは、こんなやり取りがありました。
「逆重力や反重力という考えは、何十年も前に否定されているので実現不可能と思っていました。否定説のどこが間違っていたのですか」
「この星では、引力の計算方法や遠心力の計算方法はわかっていて、重力は引力から星の回転による遠心力を引いたもの、ということもわかっています。しかし、なぜ引力という現象が起こるのかという原理は理解されていません。原理が理解されていないのに逆重力の存在を否定する、そのこと自体が間違っています」
「なかなか厳しい。その通りかもしれない」
「私たちは引力の原理を解明した上で、逆重力による飛翔機能を生み出しました」
「要は文明の差としか言いようがない」
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<緑園都市伝説「神々のロボット」>
■第1章 空の選択 ■第2章 緑園都市 ■第3章 空しい展望 ■第4章 飛翔体着陸 ■第5章 大騒ぎの街 ■第6章 緊急対策本部 ■第7章 手探りの交渉 ■第8章 攻撃方針の確認 ■第9章 人を超えた技術 ■第10章 新たな使命 ■第11章 飛翔体の中へ ■第12章 予期せぬ交代 ■第13章 3つの国難 ■第14章 無敵の飛翔体 ■第15章 周囲の厳しい目 ■第16章 飛翔ロボットGAI ■第17章 社内の葛藤 ■第18章 記者クラブでの吐露 ■第19章 神々のロボット ■第20章 グループ討議の発表 ■第21章 全員の大きな拍手 ■第22章 特別プロジェクト発足 ■第23章 コラボ交渉開始 ■第24章 政府支援交渉開始 ■第25章 コラボ交渉に光明 ■第26章 政府支援への布石 ■第27章 政府支援の実現 ■第28章 新会社創立総会 ■第29章 神々のロボット開発 ■第30章 量産体制への苦闘 ■第31章 生産開始後の葛藤 ■第32章 北の海の艦隊 ■第33章 南の海の巨大地震 ■第34章 ロボットへの評価 ■第35章 巴重工業のプライド ■第36章 GAIの驚きの助言 ■第37章 再び緑園都市へ ■第38章 巴重工業の反省 ■第39章 新体制の破竹の進撃 ■第40章 新しい仲間 ■第41章 繰り返す葛藤 ■第42章 そして新文明開化 ■第43章 緑園都市の新店舗 ■第44章 本当のこと
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