UFOを降りたロボットGAIは入江家のやっかいになることに。
入江は今回の顛末が起死回生のための無茶な挑戦だったと白状。
■緑園都市伝説「神々のロボット」第十六章 「飛翔ロボットGAI」
緑園都市駅に着いた時はもう20時を過ぎていました。線路沿いの遊歩道を歩きながら、心配ごとは会社のことから自宅のことに代わりました。GAIは今日どうしていただろうか、家族は思わぬ事態に困っていたのではないか、明日からGAIはどうすればいいのだろうか、いくら考えても整理がつきませんでした。どうかもめごとが起こっていませんように、と祈りながら自宅に戻り、まずガレージの車にGAIがいないことを確認しました。玄関ドアを開け、香澄が笑顔で迎えてくれたことにひとまず安堵しました。
「お帰り、夕食は?」
「残業食で済ませた。GAIのこと、申し訳なかった」
「大丈夫、GAIは楽しい。ぜんぜん退屈しない」
「そうなの」
リビングでは家族がGAIを囲んでいました。両親や勉がGAIに電子アルバムを見せている光景には驚きました。
「お父さん、こども自然公園や神明台処分地も着陸の候補地だったのだって」
「それは知らなかった」
「それで爺が説明をしたの。こども自然公園は緑園都市開発の直前に開園して、神明台処分地も同じ時期に廃棄物埋立てを開始だって。広さはどちらも同じぐらいで、40万平米以上もあるらしい」
「そんなに広いのに、なぜ遊水池が選ばれたの?」
勉に代わって今度は父が説明をしました。
「GAIの話では、こども自然公園は広いけれど人も多かった。神明台処分地は人が少なかったけれど住宅地が離れていた。そういう理由らしい」
「住宅地が離れているとなぜ駄目なの?」
この質問にはGAIが直接答えました。
「住宅地が離れていると防衛軍の攻撃が激しくなる。それは避けたい」
「そこまで考えていたとは凄い」
「慎さんの話では、処分地は埋立て完了後に5重の層で丁寧に造作されているらしいので、着陸しなかったのは正解でした」
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<緑園都市伝説「神々のロボット」>
■第1章 空の選択 ■第2章 緑園都市 ■第3章 空しい展望 ■第4章 飛翔体着陸 ■第5章 大騒ぎの街 ■第6章 緊急対策本部 ■第7章 手探りの交渉 ■第8章 攻撃方針の確認 ■第9章 人を超えた技術 ■第10章 新たな使命 ■第11章 飛翔体の中へ ■第12章 予期せぬ交代 ■第13章 3つの国難 ■第14章 無敵の飛翔体 ■第15章 周囲の厳しい目 ■第16章 飛翔ロボットGAI ■第17章 社内の葛藤 ■第18章 記者クラブでの吐露 ■第19章 神々のロボット ■第20章 グループ討議の発表 ■第21章 全員の大きな拍手 ■第22章 特別プロジェクト発足 ■第23章 コラボ交渉開始 ■第24章 政府支援交渉開始 ■第25章 コラボ交渉に光明 ■第26章 政府支援への布石 ■第27章 政府支援の実現 ■第28章 新会社創立総会 ■第29章 神々のロボット開発 ■第30章 量産体制への苦闘 ■第31章 生産開始後の葛藤 ■第32章 北の海の艦隊 ■第33章 南の海の巨大地震 ■第34章 ロボットへの評価 ■第35章 巴重工業のプライド ■第36章 GAIの驚きの助言 ■第37章 再び緑園都市へ ■第38章 巴重工業の反省 ■第39章 新体制の破竹の進撃 ■第40章 新しい仲間 ■第41章 繰り返す葛藤 ■第42章 そして新文明開化 ■第43章 緑園都市の新店舗 ■第44章 本当のこと
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