■中国の急速な変化にまた驚かされた。
重慶市のショッピングモール開発予定地で、
まさに陸の孤島となりながら
立ち退き要求を拒否する飲食店主のニュースが流れた。
220平方メートルの自宅店舗の周りを10mも掘り下げられた映像は、
その異様さもさることながら、
中国で土地の私有化がここまで進んでいるという事に驚く。
結局、地元裁判所の調停で和解に応じたそうだが、
さらなる中国の変化を世界に印象付けるに十分な騒動だった。
7年程前、何度か中国北京を訪問した。
精華大学近くの新開発エリア中関村に
松下のR&D拠点展開を図るためだった。
中関村の開発光景は、
とても日本では信じられないすさまじいものだった。
古い家々は、まるで映画の撮影セットを取り壊すようにつぶされ、
道路は、強引に幅広く整備されていた。
中国では土地の私有財産が認められないために、
国の施策が何よりも優先されると教えられた。
だから中国の事を、少しでも知っている人は、
今でも土地の私有財産は認められない国と信じているはず。
今回の騒動は、最早、土地に関しても
日本やアメリカと変わらなくなっている事を示した。
10月には、物権法が施行され、
さらに私有財産保護を強化されるという。
今回は、結果的には開発業者側の勝利に終わったが、
法施行の10月以降は、抵抗側がさらに強くなるとのことらしい。
今回の立ち退き拒否騒動で思い出したことがある。
中国でびっくりした別の出来事。
5年前中国深せんに出張した際
たまたま現地で携帯電話の展示会があると聞き、顔をだして驚いた。
中国での展示なのでそれなりの穏やかなものと思っていたが、
想像を絶する華やかな派手なもので、度肝を抜かれた。
中国は勢いと何でもありの国という感じを強く持った。
下の写真は、その時の1枚、嘘偽りはない。
これで5年前。
今はさらに大きく変化しているに違いない。
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