四面楚歌・絶体絶命の不二家、これからどうなる | 留守宅は大丈夫?

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「セキュリティ工房TOP5」ブログ。 セキュリティは、ネットワークカメラによる遠隔モニタリングの時代。
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■不二家の問題は、あまりにお粗末で救いようがなく、
ブログで扱うのはよそうと思っていたが、
火の粉は広がる一方で、やはり一度触れておいた方がよさそう。
昔から馴染みの不二家のお菓子にはほのぼのとした郷愁を持っている。
ペコちゃん、ポコちゃんのブランドには、
ほとんどの大人が好意的なイメージを持っているはず。
それが見事に裏切られた。
1月10日に報道された消費期限切れの原料使用の発覚は、
たまたま不始末が発生した程度と思われた。
ところが、その後、次々と明らかになる内容は、
極めてずさんな衛生管理が続けられていたことを示していた。
チョコの箱にガ、食中毒、期限切れアップルパイ、
細菌数の未確認出荷、ビスケットに金属片・・・
明治時代から続いた老舗の信用はあっという間に崩れ去り、

不二家のブランドはズタズタに引き裂かれた。

会社経営や商品に対するマスコミからの救いの意見は全くなく、
完全に四面楚歌に置かれている。
あらためてこれまでの経営業業績を見てみると、
実は、不二家はすでに、昨年3月の決算で、危機的状況に陥っている。

2005年3月の経営業績は、
売上高   73,968百万円
営業利益    663百万円
経常利益    580百万円
当期利益   1,041百万円 だったが、
2006年3月の経営業績は、
売上高   70,928百万円
営業利益      4百万円
経常利益     18百万円
当期利益  -2,493百万円 と、すでに厳しい状況になっていた。
おそらく、新興の洋菓子チェーンの勢いに押され、
何もなくとも経営存続そのものが難しくなっていた。
衣食たって礼節を知る、というが、
すでに礼節を重視出来る経営環境にはなかった。

利益を上げるために経営が最優先され、
ルールを守るという基本的なことさえ、
おろそかになっていたことは容易に想像できる。
要するに不二家というビジネスが立ち行かなくなっていた。
同族経営は、必ずしも問題ということにはならないが、
同族経営ということは、
それだけ優秀な経営幹部を選択する幅を狭めていることになる。
そのことが理解されていないことが悲劇の始まりだったかもしれない。
今日は、不二家本社ビルの売却話が出てきた。
しかし最早その程度では経営再建は難しいことは明らか。
すみやかに会社そのものを売却し、
全く新しい経営陣に再建を委ね、
ブランドそのものを変えてしまうしか方法はない。
そのことが、不二家の従業員、株主、フランチャイズ店経営者の
深刻な被害を最小限に留めることになるに違いない。
問題は、そこまでの判断が出来る経営者が

残っているかどうか。