地元福岡県には茶所として有名な八女市がある。
母は八女の生まれで、私は母方の祖父の血を引いたのか、小学生の時からお茶好きで日に6杯以上飲む。
旨味・甘味だけでなく程良い渋味があると爽やかに感じることから、玉露よりも煎茶が好き。
蒸し時間の長短によって「浅蒸し」「中蒸し」「深蒸し」に区別されるが、好みは「浅蒸し」と「中蒸し」。
八女市にある栗原製茶には自前の茶畑があり、生産・製造・出荷まで行っていて、私はそこから長年取り寄せている。
長年取り寄せている極上煎茶・八女津媛
あと2か月もすると八十八夜(5月2日)で、新茶が出る。
その前に、栗原製茶が販売している6種類の品種(すべて 100 g で 1500 円+消費税 8%)を取り寄せて飲み比べてみた。
6品種
・やぶきた 中生品種、日本での茶栽培面積の約8割を占める代表品種
・さえみどり 早生品種
・きらり31 さえみどりとさきみどり(やや早生)のハイブリッド、やや早生
・おおいわせ 早生品種
・おくみどり 晩生品種
・おくひかり 晩生品種
1品種(100 g)を連日飲み、なくなったら次の品種を飲む、というように行った。
淹れ方は、浄水を90℃に保温した電気ケトルから湯冷ましに受け、75~80℃で急須に注ぐ。
抽出時間は、1煎目は1分、2煎目は20秒。
3煎目は湯冷ましを使わずに、電気ケトルから直接急須に注いで1分。
<結果>
どの品種も味・香りが違って個性があった。
飲み比べといっても私個人の好みですべての順位をつけるのは気が引けるので、1番と2番だけ紹介。
1番はやぶきた。
旨味・甘味・渋味の最高のバランスとコク、深く優れた香り。
2番はきらり31。
旨味・甘味はやぶきたに迫るほど豊か、渋味は少し控えめ、香りは優しく上品。
面白かったのはおくひかりで、1煎目はやや物足りないのだが、2煎目・3煎目はガラッと変わって味も香りも非常に充実したものに。
おおいわせは味は薄いが、程良い渋味と実に爽やかな香りで、紅茶に例えればディンブラ。