さだまさし アルバム 『存在理由』 | 俳句銀河/岩橋 潤/太宰府から

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今月発売された新譜 『存在理由』

 

 

中学生の時から聴いているさだまさし (敬称略) の歌。

 

どのアルバムにも、「この歌はずっと聴き続けたい」 と思わせる歌がある。

 

新譜では、「おかあさんへ」小田和正との共作 「たとえば」 がそうだ。

 

歌詞の無い冒頭曲を除く12曲それぞれに、多様な “さだワールド” があり、面白い。

 

これからも、さだまさしの今後の歌を聴きたいし、アルバムを買い続けたい。

 

 

 

オーディオを趣味にしているせいか、音楽ソフトの音を厳しくチェックしてしまう。

 

前作の音の収録状態については大いに不満だった (記事リンク)。

 

これは演奏者に対する評価ではなく、レコーディング・ミキシング・マスタリングを総合した CD 制作技術に対する評価。

 

新譜を聴く前に、ブックレットの終わりに記載されたクレジットを見て、前作とは4人のエンジニア全員が変更になっていた。

 

前作とは違うかもと期待しながら新譜を聴いたが、またもやがっかりさせられた。

 

前作のヴォーカルの収録状態について、私は 「ヴォーカルの高音域が少なく、伸びやかさ・広がりに乏しく、歪みっぽくなり、さだまさしの歌声の魅力を著しく損なっている。」 と評したが、今回も概ね同じ

 

新譜の楽器演奏の収録状態について、一言で表せば 「喧しくて重たい」。

 

歌手活動歴が長いさだまさしには多くのアルバムがあり、グレープ時代以来のオリジナル・アルバムはすべて持っている。

 

数十枚になるオリジナル・アルバムは、年代ごと (大雑把に分けると約10年ごと) に音の収録状態が変化しており、この新譜は音が特に喧しい。

 

以前のアルバムなら、個々の音像に適度な強弱があり調和していたが、今回のアルバムでは、すべての楽器が大きな音の塊となって聴き手に重たくぶつかって来て、1枚の CD を聴き終わった時に疲れる。

 

以前のさだまさしのアルバムならば、続けて3枚、4枚と聴いてもまったく疲れない。

 

この新譜を聴く時のアンプのヴォリューム位置は、400枚以上持っている CD の中でも特に低い部類に入り、制作において音楽信号にコンプレッサーを過剰に効かせて平均音量を上げて収録していることを示す (それを証明した後日記事はこちら)。

 

まだまだ音圧競争の悪癖が残っている。

 

 

参考比較のために、さだまさしのオリジナル・アルバムの中で、私が特に音の収録状態が良いと評価するものを、発表年代順に10枚例示する。

 

うつろひ (1981年発表)

Glass Age (1984年発表)

夢回帰線Ⅱ (1990年発表)

あの頃について (1991年発表)

おもひで泥棒 (1994年発表)

古くさい恋の唄ばかり (1996年発表)

季節の栖 (1999年発表)

すろうらいふすとーりー (2003年発表)

とこしへ (2005年発表)

美しい朝 (2009年発表)

 

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