太宰府で姫神のコンサートが開かれたことがある。
星吉昭さんが奥様の悦子さんとお二人で演奏されていた時。
<アルバム 『まほろば』>
私は姫神の1980年代半ばの作品が好きで、アルバム 『まほろば』 『北天幻想』 『雪譜』 とベストアルバム 『Moonwater』 は発売時に買った (後に 『姫神』 『姫神伝説』 も購入)。
市民情報誌にコンサート情報が掲載されるているのを見つけ、是非聴きたくて応募することにした。
応募1件につき二人まで応募可とあった。
父はシンセサイザー音楽に興味はなかったが、母は 「良い音楽は良い」 という考えでジャンルにはこだわっていなかったし、母は本格的なコンサートに行ったことがなかったので、この機会に体験させたいと思い、私と母の名前で応募した。
幸運にも当選。
場所は中央公民館のホールで、夕方開演だったと記憶している。
アルバム 『北天幻想』 の曲を一通り演奏し、他に 「まほろば」 など、1時間半~2時間くらい演奏した。
演奏の合間に星吉昭さんのトークがあり、自己紹介の中で、
「白髪になって、齢より老けて見られるんですよ」
隣の悦子さんを紹介しながら
「嫁です。 一緒に歩いていると、『娘さんですか?』 と聞かれます」
続けて
「嫁は、若作りが上手いんですよ」
会場に笑いが起こり、悦子さんは苦笑い
演奏中、隣の母は集中して聴いているようだった。
結構大音量だったし、生演奏の迫力・魅力を感じてくれたのではないだろうか。
コンサートからの帰路、メインに演奏された 『北天幻想』 の曲は、奥州藤原氏の繁栄から滅亡までを描いた物語 (源義経も含まれる) であることを説明しながら歩いた。
母は、曲と歴史との関係を知って、一層感慨深くなったようだった。