よく、「より良く生きるとは、生命を考えること」
といわれます。
ドイツ出身の神父で、上智大学名誉教授であった
故アルフォンス・デーケン氏という方は、
生前に大学で、死への準備教育を提唱し、
「死の哲学」という講義を行っていたそうです。
また、「生と死を考える会」を発足するなど、
日本の終末期医療の改善やホスピス運動の発展に
尽力されていた方です。
彼がそのような死生観を持つようになったのは、
若くして親族との死別を経験し、
23歳で末期がん患者を看取ったことから、
「死」を哲学的に研究し始めたといいます。
生命は誰でも終わりを迎えることになりますが、
健康に恵まれていると、
普段はそれを忘れて生活している場合がほとんどでしょう。
しかし、近しい人が亡くなったり、
自分が死を覚悟するような病気や事故を経験すると、
生命について否応なしに考えさせられます。
時には生と死や、
今ここに生きている意味を静かに見つめ、
より良い人生を歩むために考えてみたいものです。
世界では今日生きられない人が何万人もいます。
生きていることに感謝し、
一日一日を大切に生きたいですね。