今日は素敵な日本人成幸者を紹介しましょう。
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ある女性は東京都に生まれる。
4歳の時、太平洋戦争が始まり、
親元を離れ学童疎開をする。
10歳の時、戦争が終わり、
東京の新制中学に通う。
英語の授業に興味を持ち、
英語力を磨いていった。
高校卒業後、
楽しんで学んだ英語力を認められ、
銀行へ就職。
札勘定やそろばんが苦手だったため、
”仕事が出来る人”とは疎遠の毎日。
しかし、コツコツと自分の業務をこなし、
くさることなく続けていった。
40代になり、男女雇用機会均等法の施行後、
昇進試験を受けて、
当時女性では珍しい管理職に就任。
定年時には銀行の関連会社の副部長に就任する。
58歳の時、初めてパソコンと出会う。
60歳の定年退職後は母の介護に明け暮れる毎日となるが、
何か新しいことを始めなければと、
パソコンを習い、パソコン通信を始めた。
MicrosoftのOfficeも使いこなし、
エクセルの罫線機能とセルの塗りつぶし機能を用いて作成する
「エクセルアート」を考案し、マイクロソフト社から
「エクセルの新しい使い方」であると評価を受ける。
その後、スマホゲームの多くは若年層向けに作られていて、
シニア世代が使いやすいものではないことに着目し、
81歳の時、iPhoneアプリを自力で開発。
アップル社のCEO、ティム・クック氏から、
「世界最高齢のアプリ開発者」と認められた。
彼女の名前は、若宮正子。
日本において、内閣府が主宰する「人生100年時代構想会議」にも
最年長メンバーとして参加している。
アメリカでの講演会でアップル社のティム・クック氏と対談した時も、
「クックさん、年寄りはね、
スマホの画面で上手く指を滑らすことが出来ないのよ。
だから指を滑らすのではなくタッチするだけにしたの。」
と、若宮さんが言うと、
クック氏が感心して深くうなずいたという場面もあったという。
最近は、趣味の旅行で訪れた旅先の撮影動画を編集して
YouTubeに投稿するユーチューバーとして活躍。
まさに日本が誇る最高齢のITエバンジェリストだ。
人間、年をとっても成長願望と情熱があれば、
新しいことだって始められる。
そんなことを彼女は教えてくれます。
歳だから、女性だから
といって最初から可能性の目を摘んではいけません。
興味が湧くことがあれば、
何歳になってもチャレンジしましょう。
良い週末をお過ごしくださいね。