男はドイツの田舎町に生まれた。
父親は郵便局員であったが、
家は貧しく、小さい頃から
働くことばかりを考えていた。
11歳の時、ホテルで働きたいと
両親に打ち明ける。
ホテルどころか、外食でレストランすら
一度も連れて行ったことがなかったので
両親は驚いた。
14才の時、片道3時間かけて
ホテルでの仕事を始めた。
最初はレストランの厨房で
皿洗いからスタート。
その時、職場で70歳のヘッドウェイター
と出会う。
「彼の立ち居振る舞い、仕事ぶり、
どれをとっても美しく、優雅だ」
男はその日から、
70歳のヘッドウエーターが、
目指すべきお手本となった。
ホテルで仕事をしながら、
一流のホテルマンを目指して
ホテル学校にも通う。
先生から、仕事をするようになってから
以前とどう変わったか尋ねられた時、
男はこう答えた。
「自分が一流でなければ、一流の人に仕え、一流の仕事をすることはできない。一流になれば、お客様からも敬意を持って接してもらえる。それをヘッドウエーターが私に身をもって示してくれたのです。」
その後、さらにホテルマンとして
腕を磨くために、
成人するまでヨーロッパの超一流ホテル
ばかりを転々とし、修業をする。
そして、アメリカに渡り、
ヒルトン・ホテルで働いた後、
自分のホテルを創業した。
男の名はホルスト・シュルツ。
リッツ・カールトン・ホテル創業者。
リッツ・カールトンは
サービスの質の標準を
確立した世界で最初のホテル。
彼は従業員をひとつの方向に
束ねるためのサービスの基準、
信条として、
「ブランドとは絶対に
守らなければならない約束である」
と定義した。
ブランドに約束があるように
我々一人ひとりが守らなければならない
約束があります。
あなたがこれから守りたい約束は
何なのか、考えてみましょう。
良い週末をお過ごし下さいね。