クリスチャンセンに学ぶ | トニーの成幸ブログ

ある男はデンマークの貧しい家庭の10番目の子供として生まれた。

 

幼少期から家族を大切にする、とても優しい子供であった。

 

子供の頃から家が貧しくておもちゃを買う余裕がなかったため、
代わりに木の端切れを人形に見立てて遊んでいた。

 

男は14歳になると兄から大工仕事を教わる。

 

やがて20歳になって、海外へ渡り大工仕事の職に就く。

 

そして海外で働いたお金を元に、故郷に戻って木工所を建設。

 

その後、故郷で出会った女性と結婚し、4人の子宝に恵まれた。

 

そんなある日、子供たちが木工所で遊んでいた時に
木に火がついて木工所は全焼してしまう。

 

男は職場を失い、途方に暮れるが、
前向きに考え、生活を切り詰めながらお金を貯め
以前より大きな新しい木工所を建設した。

 

しかし世の中が大恐慌に陥り、
誰もがお金を使わなくなったため
家や家具を作る男の仕事も激減。

 

さらに追い打ちをかけるように、
妻が4人の幼い子供を残し他界。

 

男は大恐慌の中、
一人で4人の子供を育てることとなった。

 

子供たちにおもちゃを買う余裕はなく、
自分の幼い時のように、木の端切れでおもちゃを作って与えた。

 

その時、子供たちが木のおもちゃで楽しそうに遊ぶ姿を見て
あるアイデアが浮かんだ。

 

「この木のおもちゃは売れるかもしれない」

 

販売してみると、その木のおもちゃは意外にも売れていった。

 

やがて男は、12歳になる長男に手伝ってもらい、
生活雑貨とおもちゃを製造販売する会社を設立。

 

「最高のものこそ価値がある」

 

そう考えた男は、高価で質の高い木ばかりを使って
おもちゃ製品を作った。

 

事業は順調に業績を伸ばしたが、
ある日、工場の電気回線のショートにより引火し、
またもや工場と倉庫が全焼する。

 

しかしこんな悲劇にも男は負けず、
さらに大きな、効率的な組み立てラインを持つ工場を建設した。

 

そんなある日、プラスチック素材を加工する機械を売り込みに
若いセールスマンが訪れた。

 

男は加工サンプルのプラスティックの切れ端に興味を持ったが、
その機械が男の会社の年間利益をも凌ぐかなり高価であったため、
息子や周りの多くの人はその機械の導入に強く反対。

 

しかし、男は高価な機械の購入を決めた。

 

プラスチックのブロックを削り、
試行錯誤しながらサンプル品を作成。

 

そしてついに自動結合式ブロックを完成させた。

 

これを子供のおもちゃとして販売したところ大ヒット。

 

当時、子供のおもちゃは木製が主流だったため、
プラスチック製のブロックおもちゃは斬新だと噂が広がり
全国に広まっていった。

 

男の名は、オーレ・キアク・クリスチャンセン。
LEGO(レゴ)の生みの親でもあり創業者。

 

さらに、「おもちゃ業界にはシステムという考え方がない」
という言葉から、LEGOブロックをシリーズ化。

 

これにより、ブロックを別々に買っても、
一つのおもちゃとして遊べ、
シリーズとしていくつもの商品を
買ってもらえるようになった。

 

このアイデアにより、LEGOはさらにヒットし、
今では世界で5本指に入るほどの
大手玩具メーカーへと成長した。

 

創業者のクリスチャンセンは、60歳を過ぎると
息子に会社を譲り、世界中で特許を認められたのを確認したのちに、
66歳であの世に去った。

 

彼の想像力を刺激する意思が、世界中の子供たちに伝播し、
子供たちの心の中に生き続けている。

 

おもちゃも買えない貧しい家庭で育った彼は、
兄に大工を教わったのちに、2度に渡る火災、妻の死、
大恐慌により絶望的にもかかわらず、諦めることなく
自分のできることをコツコツと行ったことで
世界トップクラスのおもちゃ会社にまで育て上げ、
自らも巨万の富を手に入れたのです。

 

世の中、目の前の壁に不満を口にする人は多いのですが、
それを糧に前に進める人は少ないものです。

 

しかし、この壁を「試練」と捉えて乗り越えれば
必ず成幸への光が見えてきます。

 

「壁」=「試練」とは、
神様から本気度を試されているのです。

 

もしあなたが本気で「幸せになりたい」、
「成功したい」と思っているなら
神様からの”試し”に応えていきましょう。

 

良い週末をお過ごしください。