上野の森美術館で「デトロイト美術館展~大西洋を渡ったヨーロッパの名画たち~」を観てきました。観に行ったのは10月9日のことでした。 もう2カ月半も前のことです。来年の1月21日まで開催しています。まだ、十分間に合います。
なにしろ第1章を観始めただけで、ガーン、印象派の巨匠の作品が出るは出るは、よくぞここまで集めたと、驚きの連続でした。アンリ・マティスの「窓」や、フィンセント・ファン・ゴッホの「自画像」を購入の際に、市民からの反対意見があったという。がしかし、今ではデトロイト美術館の超目玉作品です。ゴッホの「自画像」があんなに小さな作品だったにには驚きました。
それとは対照的に、印象派の後に観た20世紀のドイツ絵画、これが暗くて、大味なことこのうえもない。あまり好きになれないと、その時自分は思いました。がしかしその後、購入した図録を読んでみたり、日曜美術館のアートシーンなどを観るにつけ、積極的にドイツ表現主義を集めたのもデトロイト美術館、人間の内面に光を当てたドイツ表現主義、タウラ・モーダーゾーン=ベッカーの「年老いた農婦」の骨太の迫力には圧倒されました。
ピカソの「読書する女性」は本邦初公開。もちろん、全作品写真撮影がOK(月曜日・火曜日が対象)だったことは知っていましたが、意識して撮影できる日は行きませんでした。
展覧会の構成は、以下の通りです。
第1章 印象派
第2章 ポスト印象派
第3章 20世紀のドイツ絵画
第4章 20世紀のフランス絵画
第1章 印象派
第2章 ポスト印象派
第3章 20世紀のドイツ絵画
第4章 20世紀のフランス絵画
「デトロイト美術館展」
モネ、ドガ、ルノワール、ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌ、マティス、モディリアーニ、ピカソほか、まさに近代ヨーロッパ絵画の「顔」ともいうべき巨匠の名画が一挙来日。1885年に開館して以来、自動車業界の有力者らの資金援助を通じて、世界屈指のコレクションを誇る美術館として成長したデトロイト美術館。ゴッホやマティスの作品をアメリカの公共美術館として初めて購入したのもデトロイト美術館でした。このデトロイト美術館は、2013年、デトロイト市の財政破たんを機に、市の財源確保を目的として所蔵品売却の可能性が取り沙汰されました。しかし、国内外からの協力、そしてデトロイト市民の声により、作品は1点も失われることなく市民の憩い・学びの場として存続しています。危機を乗り越え、今なお美術館のコレクションの中核をなしている印象派、ポスト印象派、そして20世紀のフランス、ドイツの数々の傑作の中から選りすぐりの全52点をご紹介します。
大西洋を渡ったヨーロッパの名画たち
図録
監修:
千足伸行
(成城大学名誉教授、広島県立美術館長)
編集:
産経新聞社
フジテレビジョン
発行:
産経新聞社
フジテレビジョン
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