鏑木清方記念美術館で「清方の作品から学ぶ、日本画の描き方」を観た! | とんとん・にっき

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鏑木清方記念美術館で「清方の作品から学ぶ、日本画の描き方」を観てきました。6月14日に引き続き、観に行ったのは7月15日のことでした。


たまたま「ギャラリートーク」をするというので、少し待っていました。若い新人の学芸員・小林美香さんによるギャラリートーク、初めてのギャラリートークだというので、聞いているこちらが緊張しました。

以下、聞き取れた分のみ。(文責:tonton)


鏑木清方は、1972年に亡くなった。この美術館は平成10年にできた。遺族から、作品がバラバラにならないようにと、鎌倉市に申し出があった。他の美術館と異なるのは、「下絵」も同時に観ることができるということで、他の美術館にはない特徴です。鏑木清方は、東京都に生まれ、東京っ子として育ちます。元々清方は、文章を書くのが好きでした。清方が13歳のとき、将来の職業を決めなければならなくなり、父と三遊亭圓朝の勧めもあり、挿絵画家を志すことになり、「やまと新聞」に挿絵を描いていた水野年方に入門します。


清方は、戦災を避けて、茅ケ崎から御殿場へと疎開します。戦後、鎌倉材木座から雪ノ下へと転居します。昭和29年(1954)に文化勲章を受賞します。挿絵画家から、文展の画家へ、そして画家として日本画で独自の画風を創り上げました。記念館にある画室は、吉田五十八設計による牛込柳町の画室を再現しています。この記念館は、企画展(所蔵品展)と、特別展(他館から作品を借り受ける)で運営しています。今回の展覧会、「清方の作品から学ぶ、日本画の描き方」では、「桜もみじ」は下絵と作品を並べて展示してあります。「一葉女史の墓」の美登利は「たけくらべ」のみどりを描いています。


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「清方の作品から学ぶ、日本画の描き方」






「清方の作品から学ぶ、日本画の描き方」

流れるような描線と、粋を凝らした配色など、清方は作品へ卓越した技と趣向をゆきわたせた画家です。清方は、明治半ばから挿絵画家として新聞や雑誌の小説へ数えきれないくらい挿絵を描き、人物を線でとらえる修練を積みました。やがて日本画家を志すようになり、絵画技術の向上を仲間と競いながら展覧会へ出品を重ねます。そして主に江戸文化に材を求め、絵画を研究し時代考証を重ねて描いた作品は、<浮世絵式>を脱した情緒豊かな芸術作品として認められるようになりました。本展覧会では、明治から昭和半ばまでの清方の画業をたどりながら、製作の裏側に迫るとともに、日本画の描法や画材について紹介します。


「鏑木清方記念美術館」ホームページ


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