スパイラルガーデンで「都市木造が、2020年の東京を未来へつなげる」を観てきました。9月12日の朝日新聞の記事を読んで、すぐにでもスパイラルに行きたかったのですが、体調が悪くて断念していたた展覧会です。テーマは今後の都市を考える上で大事なことで、多くの労力のかかったエキサイティングな模型の展示も見事なものでした。 「都市木造」、こうした考え方が今後の街づくりに少しでも取り入れられれば、安心して住みやすい街に変わっていくことでしょう。糸井重里の「名フレーズ」を、下に載せておきます。
「東京オリンピック2020の関連施設をティンバライズしたらどうなるだろうか?」
この問いを出発点にして展覧会の企画は動き出しました。浮かび上がったのは2020年はひとつの通過点であるということ。仮設、本設、改修と建て方は3つあるが、そこで終わるのではなく、続けていくことが大切だということでした。「木」という素材は、環境を意識したこれからの社会に適した素材であり、森林国日本において歴史的に愛され続けてきた素材です。オリンピックという国家的なイベントを契機として、未来につながる街を、「木」を中心につくっていくことは、ごく自然なことではないでしょうか。
展覧会の構成は、以下の通りです。
1.オリンピック施設展示
2.実物大展示
3.100の木造建築展示
4.木と木造建築の基礎知識展示
5.杉の休憩スペース
・オリンピック施設展示
有明地区
・オリンピック施設展示
晴海地区
・実物大展示
・100の木造建築 展示(一部)
Timberize TOKYO 2020
~都市木造が2020年の東京を未来につなげる
これまで木造建築は、地産地消のもと森林資源の豊かな地域で積極的につくられてきました。しかし、森林を活性化させることは、その地域のみならず全国規模で考えて行かなければならない問題です。特に、森林資源の恩恵を享受している都市部ではその積極的な活用が望まれます。2020年のオリンピックは、都市木造の可能性を考える貴重な機会と考えられ、実際に都市木造によるまちづくりが行われれば、オリンピックはもちろん、それ以降の都市の姿に大きな影響を及ぼすことになります。1964年のオリンピックが創り出した近代都市としての東京は今や飽和状態に達し、その役割を終えようとしています。2020年のオリンピックは、これからの東京のあるべき姿を描き出し、新しい価値観を提示するまたとない機会です。本展覧会では、その一つの姿を模型や情報展示でご紹介し、それに加えて実物大木造スタンド、2000年以降に建てられた100の木造建築の模型を展示します。2020年という一つの道しるべに向かっていく動き(2014~2020)とそれ以降(2020~)を来場者に実感していただきます。
南青山の「スパイラル」で、建築家やデザイナーによるNPO「team Timberize(ティンバライズ)」による、2020年東京五輪・パラリンピックの競技会場や選手村を木造でつくろうという提案の作品が展示してあるという。記事にはティンバライズの建築家・八木敦司(45)が、次のように語っています。「日本は、突っ走り続けた20世紀のような状況は終わった。コンクリートや鉄ではなく、身近な木材を使ってどんな未来が描けるかを示したかった」と。
(朝日新聞:2014年9月12日)