原武史の「歴史のダイヤグラム(2号車) 鉄路に刻まれた、この国のドラマ」を読んだ! | とんとん・にっき

原武史の「歴史のダイヤグラム(2号車) 鉄路に刻まれた、この国のドラマ」を読んだ!

 

原武史の「歴史のダイヤグラム(2号車) 鉄路に刻まれた、この国のドラマ」(朝日新書:2023年5月30日第1刷発行)を読みました。

 

過去に書いた記事

 

(2号車)とあるのは、「歴史のダイヤグラム」の2冊目ということです。

 

「事件」は点、「時間」は線。

鉄道は、第一級の証言者だ。

 

以下、「あとがき」より。

2021年9月に刊行した「歴史のダイヤグラム」続編であり、朝日新聞土曜別刷り「be」4面で連載している「歴史のダイヤグラム」の21年6月5日から23年2月11日までの80回分をまとめて一冊にしたものである。連載当時の文章のままでは事実関係や表記に問題があるとみなされる箇所を直した以外、加筆修正は必要最小限にとどめた。

 

コロナ禍が収束せず、対面で人になかなか会えず、ふさぎがちな日々が続くなかで、「歴史のダイアグラム」の連載は外から射してくる一条の光となった。「毎週の連載は大変でしょう」と言われることがあったが、そんなことはなかった。不思議なことに、ネタには全く困らなかったのだ。

指定された新聞の枠組みを最大限使い、いかにして文章の精度を上げ、凝縮された文章に仕上げてゆくか――。邪念を払いのけ、その作業に心身ともに集中できる時間は、まさにかけがえのないものだった。

 

本書に登場する人びとと関連する路線・列車・駅など

大正天皇と上野発臨時列車/西園寺公望と東海道本線興津駅/東条英機と御召列車/秩父宮と御殿場線/卜部亮吾侍従と半蔵門線/高松宮と奥羽本線峠駅/大隈重信と東京駅/林芙美子と内房線/五島慶太と田園都市線/堤康次郎と「西部園ゆうえんち」/小林一三と特急「へいわ」/松本清張と夜行列車「出雲」/太宰治と跨線橋/吉田健一と「こだま」/有吉佐和子と阿佐ヶ谷駅前/谷崎潤一郎と阪急神戸線/宮本百合子と東北本線/落合博満を東海道新幹線ホーム/川端康成と上越線/三島由紀夫と東海道本線三島駅/原敬と東京駅南口/辻政信と信越本線/石橋湛山と身延線/全学連と佐世保ゆき「西海」/茨木のり子と東海道本線根府川駅・・・

 

原武史:

1962年東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。東京大学大学院博士課程中退。放送大学教授。明治学院大学名誉教授。専攻は日本政治思想史。著書に「『民都』大阪対『帝都』東京」(サントリー学芸賞)、「大正天皇」(毎日出版文化賞)、「滝山コミューン1974」(講談社ノンフィクション賞)、「昭和天皇」(司馬遼太郎賞)、「一日一考 日本の政治」、「歴史のダイヤグラム」など多数。