久々のゲームレビューです。
3ヶ月ぶりのパッケージ購入
『inFAMOUS Second Son / インファマス セカンドサン』
今回はしっかりクリアしましたので、書きたい事が書けてしまう状況ですが、久々にオススメしたいゲームですのでネタバレはしないつもりで。
ということで、前作から3年か4年ぶりくらいの『インファマス』シリーズですが、今回は次世代機であるPS4でリリースという形になりまして、主人公も新たなキャラクターの物語となります。
まず、インファマスって何ぞやってことなんですが、『スライクーパー』シリーズを手がけたサッカーパンチスタジオが開発したこのシリーズはPS3から始まりを迎え、1作目である『インファマス 悪名高き男』と『インファマス2』の作品があります。
『インファマス』の特徴としては、密度の濃いオープンワールドが舞台で、ある事故により超能力を持ってしまった主人公のアイデンティティを描く所にあるんですが、普通のアクションゲームにはあまりない‘‘カルマシステム”と呼ばれるシステムがあります。これは主人公、つまりプレイヤーが善の道を行くか、悪の道を行くか、という選択次第で主人公の性格、パワー、ストーリーやエンディングまで、プレイに影響を及ぼす全ての要素が変化する仕組みになっています。
例えば1作目では、荒廃した街が舞台ですので、貴重な補給物資などを市民に分け与えるか、自分で独り占めするかの選択を迫られたりする場面があったりします。
元々メッセンジャーだった主人公は電撃を操る超能力に目覚めたので、最終的には、そのパワーで街のヒーローになるか、それとも街の秩序を己の支配下におくか、と全てはプレイヤーの行動次第という事ですね。ちなみにそのような超能力者は「コンジット」と呼ばれています。
2作目では氷やオイルのパワーを持った味方のコンジットが登場すること以外には、特に変わったシステムはないのでそれだけですが、自分は2作品ともハマらなかったので2週目はしてないです。というよりも2作とも売ってしまったのが現状(笑)
セカンドサン(以下 SS)の話に移りますが、今作のストーリーは、前作から7年後が舞台になっており、スーパーパワーを持つ「コンジット」と呼ばれる能力者たちが各地で出現し、力を持たない人々が大多数を占める社会において、人知を超えた力を持つコンジット達は脅威とみなされます。コンジットは「バイオテロリスト」と差別されるようになり、彼らを追いつめる統一保護局「D.U.P.」が結成されます。そのD.U.Pを仕切っているのは、D.U.P最高指揮官の「ブルック・オーグスティン」と呼ばれるコンクリートの力を持ったコンジットで、他のコンジットたちは次々と容赦なく拘束されてしまいます。
そして、主人公は1~2作目の「コール・マグラス」から、「デルシン・ロウ」というキャラクターに変わりました。
このデルシン君はシアトルの郊外に住む不良少年で、自慢のステンシルアートで、警察官である兄「レジー・ロウ」の看板に落書きしたりと、何かと警察官(兄)のお世話になっているキャラクターです。そこである時D.U.P.の車両事故から逃げ出したスモーク(煙)の能力を持ったコンジットと出会い、彼に触れた瞬間に、デルシンも同じ能力を手にしてしまいます。
つまりは、デルシンも元々はコンジットで、彼のパワーは「コンジットのパワーをコピーする」という能力です。
スモーク能力を開花したデルシンですが、その最中に彼の家族や村の人々がオーグスティンとD.U.P.に危害を加えられてしまうんです。
デルシンは彼らを救うために、兄のレジーと共にD.U.P.が拠点とするシアトルに潜入し、そこで繰り広げられるコンジットへの激しい迫害の現実を目の当たりにし、デルシンは村の人々を救う為に起ち上がる。と。
不良少年と言っておきながらも、めちゃくちゃ良い子なんですが、他のコンジットから能力を手にした瞬間から「最高だなこれ!!」とはっちゃけるあたりは前作の主人公と違う点ですね。
今回はやはりPS4という事で、グラフィックが格段に向上しています。というよりも今のところでは確実にトップクラスです。
来月に日本版が発売されるオープンワールドゲームの『Watch Dogs』よりも綺麗かなぁという印象。
今作はスモーク以外にも、ネオンやビデオといったパワーを手にするんですが、エフェクトがとにかく細かい。緻密さと言うんでしょうか、いちいち作り込まれています。
舞台はシアトルですが、さすがにインファマス用にレイアウトされて縮小されているので意外にも再現度はあまり高くないです。雨の降りやすい街ですので、水たまりの質感や、NPCが傘をさしたりと、存在感で言えば圧倒的。コーヒーショップが多いことから店舗の再現率に関しては高めです(笑)
↓チャイナタウン的な所にある日本語で書かれたカラオケボックス。割れたグラスに歌うネコと横に書かれた「音痴」が中々シュール。
他の能力として、ネオンやビデオと触れましたが、これもシアトルで出会うコンジットからコピーした能力です。
プレイ中に、スモークなら車や排気口の煙から、ネオンなら、建物の電光から、ビデオは店に置いてあるテレビやアンテナから吸い取ってパワーを手にするので、様々な戦略を変更する手段として使用する事も出来ます。
とは言っても、スキルツリーから能力のパワーアップが可能ですが、どの力も操作性としては体感がそれほど変わらないのが残念。
移動手段は前作より増えていますので、スイスイとシアトルの街を快適に駆けることが出来ます。エフェクトが派手でも処理落ちが一切ないのでかなり気持ちが良く、前作でコールさんが必死にパルクールして建物を登っていたのは何だったのかと。
他には、コントローラーのスピーカーやタッチパッドを活用する場面が多いのですが、中でも面白いのが、デルシンが得意とするステンシルアートの操作で、コントローラーを縦に持ってモーションセンサーを活用しながらスプレーを放つという今までになかった遊びも用意されています。人によってはこういう直感的な操作は鬱陶しく感じるかもしれませんが、今作は戦闘中といった重要な場面では基本的に使われないので、安心して良いでしょう。
自分がSSにどハマりした理由ですが、前作「インファマス2」では、善ルートと悪ルートで、それぞれ違うヒロインどちらかを選んで手を組むシーンがありましたが、絶望的にも可愛いと言えないキャラクターで、特に悪ルートのヒロインに関しては趣味悪い感じで…。
ストーリーの後半ではそのヒロインとのキスシーンがあるんですが、自分はそのシーンに関しては、ゲーム史上最も気持ちの悪いキスシーンと思っています(笑)
しかもその二人のヒロインは主人公を巡って争ったりするという誰得だよとも言える三角関係の描写もあり、プレイしていられませんでした。
ですがSSでは、女遊びが好きそうな性格のデルシンにしては、そういったシーンが全くないという紳士ぶりと、むしろヒロインは兄貴だろ!と言わざるを得ないレジーとデルシンの掛け合いが楽しくて最後までプレイ出来た次第です。
吹き替えも前作よりも違和感なく入り込めましたし、比較的ストーリーミッションが少ないおかげでテンポよく進んだので、「クリア前に能力を全て開放して飽きてしまう」という事もなくスムーズに進むことが出来たなぁと。
利点が多すぎるんですが、3つほど欠点を挙げるなら、シアトルが舞台なのにストーリーミッション以外ではスペースニードルに登る事が出来ない点と、前作のような格闘のフィニッシュムーブが無くなった点と、サイドミッションが同じジャンルで目標も同じものばかりというところでしょうか。
ついでに「インファマス2」であったミッションクリエイトも廃止されています。アップデートで追加される可能性は無くはないですが…。
とまぁ、長々と無駄話多めに書いてしまいましたが、PS4持ちのユーザーならオススメのゲームです。主人公も時系も違いますので、前作をプレイしていなくても大丈夫だと思います。
実は言うと、最初はこのゲームを購入する気は全くなかったんですが、発売前にUstreamで生配信されていたプレイ映像と、デルシン君の公式Twitterのお陰で購入意欲が湧いたという。本命は『Watch Dogs』ですが、たっぷり楽しめましたし、次は悪ルートで2週目に行こうかなと。
ちなみに、このゲームの発売日に配信されたアップデートで「フォトモード」というのが追加されたのですが、これはゲームのプレイ中、好きな場面で一時停止して、好きな角度やフィルムを選んだりして撮影できるという中々面白いシステムが導入されました。実はこの記事に載せている画像の3枚目以降は自分が撮ったスクリーンショットだったりします。
この機能を使った「フォトコンテスト」というのが公式にTwitterで開催されていますので、参加してみてはいかがでしょうか。
最後に自分が撮ってきたスクリーンショットの中で一番お気に入りのものを貼って終わりたいと思います…。