前回のクロニクルの記事から、かなり経ったと思われます。死んでいた訳でもないですが、せっかく面白い映画を見てネタが出来たので更新という事で…
『パシフィック・リム』鑑賞!
なんと言いますか…
アツい!とにかくアツい!
(気温の事ではない)
・人型の超巨大ロボットのイェーガー
・着ぐるみを意識してデザインされた巨大怪獣
・一人ではなく二人で一つの意識を共有して戦うパイロットの存在
子供心忘れない男の夢見るモノがそのままスクリーンに現れ、ド迫力のオープニングから驚愕で涙が出てしまった。
もう男のロマンの塊じゃないか!
日本のリスペクトから生まれた他のロボット映画といえば(ロボットというより生命体だが)、「トランスフォーマー」などが挙げられると思うが、マイケル・ベイ監督は実際には元々トランスフォーマーファンではなく、製作が決まってからカルチャーショックを受け、トランスフォーマーファンになった。しかし『パシフィック・リム』の監督、ギレルモ・デル・トロは少年時代からの怪獣映画ファンで、筋金入りのキング・オブ・オタクなのだ。
鉄人28号やザクやボトムズやガンキャノンなどなど、日本のロボットを意識してデザインされたイェーガーたちが"拳"でKAIJUとガチンコバトルするシーンは「たまらん!」の一言。音楽や効果音の迫力も素晴らしい。
ちなみに私のお気に入りイェーガーはロシア代表「チェルノ・アルファ」です。
中々ブラックな意味が込められていそうなチェルノ・アルファ
しかし素晴らしいのは映像や音だけでなく、ストーリーも中々アツい。イェーガーの内部は右脳と左脳で別々にリンクさせる二人のパイロットがいる。二人がシンクロするには、パイロットがどれほどの相性があるのかが試され、当たり前だが兄弟や親子はベストなシンクロを果たす。バトル中にも家族や兄弟の絆が描かれる演出は見所。
幼少期のマコを演じる芦田愛菜の緊迫感ある演技も必見。元々芦田愛菜は好きではなかったが、本当に怪獣に怯えているような演技には驚かされた。
そして、現代のマコを演じる、菊地凛子は劇中何度か片言の日本語を話す。重要なシーンにも限って「アイシテマス」と言った時は腹立たしい事この上なかった。
何故片言なの?という意見もレビューでチラホラ見た気がするが、それは恐らく幼少期から日本人でない司令官に育てられた設定のため、わざと片言にしたのだろう。
個人的には見ている側が違和感を感じるだけで終わるなら、多少"嘘"をついても良かったのではないかと思う。
海外では少々コケ気味らしい『パシフィック・リム』、日本のプロモーションで「怪獣」や「ロボット」を極力伏せた日本の配給会社は恥を知るべきだが、この愛すべき現代のKAIJU映画は大ヒットしてほしいと願う。というよりも、日本人が見なくてどうするよ?と言った映画だ。
キャッチコピーに「日本の魂が、ハリウッドを本気にさせた」とあるが、どちらかと言うと「ギレルモ・デル・トロが本気を見せた」であろう。
そんな訳で、久々に映画で興奮した次第です。
入場者特典のポストカード(?)も中々。
パンフレットもボリュームはある方だと思います。小島監督のエッセイも丸々1ページ載ってます。他には、もう少しイェーガーのディティールを知りたかったですが、それは別売りのビジュアルガイドを買えという事でしょうか。