殿―!!
今宵ばかりは、信長公ではなく道三さまを「殿」とお呼びしたい・・・!
神々しい・・・道三様・・・!
本木道三様にハートを奪われました、そんな今週の麒麟さん。
ネタバレありますよ。
今週は、明智十兵衛光秀にとって、大きな岐路の一つでしたね。
良かった。
彼の葛藤が、そして「麒麟がくる」における明智光秀という人の人となりがとても分かりやすく描かれていたと思います。
相変わらず暗躍中の帰蝶さま。
そして帰蝶さまの侍女も何者・・・伊呂波大夫への伝手があるにしても、返事の仕方と表情が既に戦士の顔なんですけど。
忍ですか?
帰蝶さまの意向がそこまで戦に影響するのかはやや疑問ではありますが、とりあえず今週も信長公は素敵でした。
感情が落ち着いている時の染谷信長公は、話し方も理性的。
そして言葉に不思議な力がある。
「古今和歌集」読んでる殿。
そのお姿が素敵で見惚れまする。
この時期に古今和歌集を読んでいるということに意味がないとは思えないので・・・
古今和歌集=「古今伝授」細川藤孝=将軍家&京
信長公が既に京を視野に入れてるということで良いの?
取りあえず「わからん!」ゆって古今和歌集を投げ捨てる信長公は可愛い。
そして、怒りながらも律儀に「雪を花に喩えているのです!」と応えて上げる帰蝶さまが、十兵衛さんへのキレ方と差があって可愛い。
帰蝶さまが去った後の信長公の表情の意味は何かあるのかな。
松平の元信さん。
小さい頃の方が聡明そうなお顔だったような。何かやや天真爛漫になって風間俊介くんの顔に近づいてる。
左馬之助さん美形。
光安おじ。
兄から預かった領地を守るためならばと、道化にもなった。
それなのに、それが叶わぬ今、最早義龍に仕えていることは意味をなさなくなったのですね。
甥の十兵衛の為、道三様のためならば道化にもなれたけれど・・・
「あの高政ごときに儂の命を預けようとは努々思わぬ。」
「道三様のためなら、心置きなくひと踊りできる!」
これぞ主従。
ありがとう、光安おじ。
「武士の意地」
それが全ての答え。
色々と気になるシーンも多々ありましたが、今週はもう、道三様と十兵衛さんの二人のシーンに尽きますね。
城中に張りめぐらされた二頭立波の家紋がかっこいいー!!
本木道三様にはこの家紋が良く似合う。
道三様の覚悟を決めた遠くを見つめる目が美しい。
その目には、遥か遠い「大きな国」が映っていたのでしょうか。
自分と同じく目の前の領地ではなく、「その先」を見ている信長公に、道三さまは夢のその先を託した。
道三様は勝ち目のない戦に「ついて来い」とは光秀に言わなかった。
道三さまは「その先の夢」に辿り着くには、信長公への理解者が必要であることもまた、自身の経験から知っていたのでしょう。
だからこそ、十兵衛さんにその想いを伝えた。
と私なりの解釈。
散る覚悟を乗せた道三様の「さらばじゃ!」は重い。
光安おじの道三様への想いが、道三様の想いと覚悟が、十兵衛の心を動かした。
「麒麟がくる」で一貫して描かれてきた、人々の心の動きの丁寧さがここにきてグッと意味と重みを増した気がします。
十兵衛さんの「敵は高政様!」の後の顔、武士らしい良い顔になりましたね。
しかしながら、何だろう・・・「敵は本能寺にあり」に重ねてしまうのですが・・・。