前川のロケで思うこと。 | サムライフィッシャーマンの日常

サムライフィッシャーマンの日常

バスフィッシングを通じていろんなゲームフィッシングに出会い、さらにそこからいろんな人達に出会い、またいろんなことを知り…全ては釣りから始まり絆となる。

勝利と名誉と幸せを掴むために今日も湖上で投げ続けます。

釣りってすげーよ。

この件に関してはネットを中心に物議を醸し出してるわけだけどついにニュースになったので様々な角度から見て自分なりの意見を書きたいと思います。
まずこの趣旨。
「不法投棄された粗大ゴミを撤去、外来生物を駆除して潮来本来の風景を取り戻そう」だっけ?
ホントにそう思ってるのだろうか?
偏見かも知れないけど、もしオレが役所の環境課の人間でテレビ局側に
「ゴミの撤去費用だけ面倒見てもらえれば後は全部こちらが負担しますよ。」
なんて言われたら…
「仮に1000万かかるとこ500万負担で済むなら別にいいんじゃね?手間省けるし当初より安く上がるしテレビだと地域のPRにも繋がるし美味しいことだらけでしょ」
って考えるけどどうでしょう?
要は「お金」でしょって考えちゃう。

市民側の立場から見るとこれは賛否両論割れると思う。当然オレらバスフィッシャーマンからすればとんでもない話なのは言うまでもない。
今までのロケ地は公園の野池だったりお堀だったり人工的に造られた水辺。本来水生生物はいるわけないエリア。それが水を入れた時に稚魚が混じってて増えたとか人間が放流しちゃったとかで住み着いちゃったわけだから100歩譲って「仕方ない」と納得せざる終えないけど今回は
「水路」「川」ですよ。当然霞ヶ浦なんかと繋がってるからたくさんの生物が入ってきてもおかしくないわけでそれをゴミもろとも制裁を下すってのはね…実際捕獲した生き物の管理がずさんで在来外来問わずたくさん死んだってのはニュースでも話題になったから今回もそうなるでしょう。(局も多少の犠牲は仕方ないとか言ってるし)
地域の人からすれば…
「なんかのロケやるんだ」
「タレントの誰々が来るんだってよ」
常にドブ臭いだのそれが原因で虫がわくだのしない限りオレならそのくらいしか感じないかな?(超個人的な意見だけど)
それに参加してどう感じるかはオレにはわからないけどね。
でも、元を辿れば一部の「人間」がいけないわけ。
リサイクル料をケチってテレビやら車のタイヤやらを投げ入れた人。
盗難チャリとか原チャリとか捨てた人。
釣り人で言えば根掛かりしたラインを手元でチョッキンする人。
酒飲みながら釣りしてワンカップの瓶を放置する人。
言い出したらキリがないけど全ては人間の仕掛けたこと。
役所の問い合わせで「釣り人の経済効果が…」って書いてあったけど客観的に見たら「ただ釣りしたいだけの言い訳」に聞こえちゃう。それが現実なんです。
一番の被害者はその水辺に済む全ての生き物。魚に限らず水生昆虫、爬虫類、植物全て。生物からすれば
「人間なんて絶滅すればいい」
って思われてるよ。オレならそう思う。

今回このイベントが行われて結果がどうってのは終わってみないとわからない。
ただこれだけは言える。
川、水路である以上一度はゴミと一緒に除去されても塞き止めない限り魚達は必ず帰ってくる。
だから現地に行って暴動を起こすのだけは絶対にしないで欲しい。争い事にメリットなど存在しない。最終的に自分達を不利な状況に追い込むだけ。
そして潮来のお役所さん、日本にはたくさんこの地を必要としている人がいることを忘れないで欲しい。それがたった一匹の魚を釣るために遠くから足を運んでくれる人がいることをわかってほしい。
そして「殺す駆除」ではなく「活かす駆除」を考えて欲しい。

最後にこれだけ。
自分のホームレイク、茨城県にある「上野沼」は今年の夏からオカッパリが禁止です。(釣りは魚種問わずボートのみ)
原因は散歩してる人にルアーを引っ掛けたと聞きました。
しかし、残念なことにオカッパリで釣りをしてる人がいます。張り紙が貼ってあってあるにも関わらず。
きっと「みんなやってるし…」みたいな考えなのでしょう。
「ダメだ」と言ってるのに守れない人がきっと前川みたいな残念な結果に結び付くのではないかと考えています。
「自分は注意してるから大丈夫」
「周りに人いないから大丈夫」
そんな理屈は通用しません。
オレはマナーが改善されていつの日かオカッパリが復活すればいいなって思います。(あくまでもマナーが改善されたうえで)周りの協力で釣り禁止が解除された事例があるのは確かなのでゼロではありません。上野沼に限らずこれ以上自分達の行き場を減らさないためには一人一人が今の現状を理解し行動していくこと。周りがどうこうではなく「自分は守る」が大事なんです。

偉そうなこと言ってますけどそれだけ自分の中で「ブラックバス」は偉大なんです。
これからもずっとこの魚と付き合っていける国であることを願っています。