違う歩みを始めたイオンとIY | とんきちのブログ

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どちらも20世紀末にはGMS業態の店舗の出店によって日本のトップに躍進した企業だ。


しかし、ここ最近、様相が変わってきている。


GMSが支持されなくなってきて、終焉論まで出てくる始末だ。


果たしてなくなるのか? それはNoだろう。 なんらかは残る。


その残るものは何なのか? それは客が欲しいと思うものが、欲しいときに買いやすい価格で、いつでも手に入るということが出来たところは残るだろう。

ここが昨今のGMS不振の根本的な要因だろうと私は思う。


いっぱいあるけど、欲しいものがない、買うものがない。 という状態だ。


マーチャンダイジングという言葉があるのだが、そもそもそこが間違っているから客離れを起こしているのだ。


そこを気づいて、あるべき方向に向かう、最適な対策を行う企業と、要因分析を間違って違う方向に進んでしまう企業とでは自ずと数年後の状況は変わってくる。

まさにこの2社がその状態だと思う。


イオンは何が要因かということを適切に分析しあるべき対処を行っている。(そういうように見える)

しかし、IYはちょっと違う方向に進んでいるように見える。


衣料品などの専門店化。両者とも取り組んでいるが、ちょっと違う。

イオンが正しいと思う理由は、チェーンストア理論の原理原則をきちんと守った上で、取り組んでいるということだ。

これに対して、IYは専門店が担うべきところを自前でやろうとしている。


どういうことかというと、イオンは実用衣料を中心にPB化を図り、ファッション衣料の分野でもPBはあるが、それを前面に押し出してはいない。

対してIYは、ファッションの分野で自前のブランドをつくろうとしている。


別にどの分野でPBをつくろうが構わんのだが、プライスポイントが違うのだ。

ちょっと前のイオンは商品構成グラフを描くとフタコブらくだになっていることが多かったのだが、最近では右肩下がりのグラフ形状を徹底している。

知らん人からしたら、何を意味不明なことを言ってると言われそうだが、知ればわかる。


つまり、イオンはロア、せめてロアポピュラーを目指しているのに対し、IYはミドルあたりを軸に据えようとしている。そこが、大きく違うのだ。


恐らく失敗したら、IYはそれを基本的なMDの失敗と捉えず、テイストの不一致という結論になって、また的外れの方向に進むだろう。

しかし、イオンはより右肩下がりが鮮明なグラフにし、さらにプライスレンジを狭める政策に打ってでるだろう。


同じように見えて、全く異質なもの。

それが今のイオンとIYだと思う。


IYの場合は、セブンイレブンジャパンという孝行息子が頑張ってくれていたおかげで、ダイエーと同じようには今のところなっていないが、お荷物になったら孝行息子も見放すだろう。


まあ、ちょっとIYの批判ばかりしてしまったので反省だ。