後輩と自分が重なる | 自分が自分のお医者さんになる

自分が自分のお医者さんになる

なんとなく幸せな、心地よい毎日を過ごしていきましょう。

病院で働いています。

高次救急を担当している病院なので、

救急搬送の依頼が複数きます。

救急隊の話を聞いて受け入れの判断をし、

お断りすることはあまりないのですが、

若者のひとりが

自分の判断で救急車を断っていることがわかり、

ぷちっと問題になっていました。

日ごろの彼から

やる気を感じることはあまりなく、

年も離れすぎていて、

仕事以外の話をしたこともありません。

仕事の能力レベルはわからないのですが、

わかっている振りをしたり、

後輩に威圧的な態度をとるといううわさです。

どうして救急車を断ってしまうのか、

そのときに話し合った人々の見解によると

「出来ない自分を人目にさらしたくないから」

なんか、

自分と重なる部分があって

ずーんとなりました。

誰しも

自分のだめな部分は知られたくないし、

隠しておきたいものでしょう。

男性で職場ならなおさらなのかなぁ

(想像でしかありません)。

私も診察がイヤです。

できればやりたくないし断りたい。

私が行う診療自体が、

周りに人にどう思われるのか

かなり人目を気にしています。

医療は日々進歩しているので、

最新の医学知識を

取り入れていかねばならないのですが、

もう、その気力がありません。

数年前から放棄しています。

それがばれたらヤバイ!

私は退職を選びますが…

彼は国家資格を取得してまだ3年なので、

働きやすい場所に異動するのがよいかと

話が終わりました。

私が働く職場は、

相当な悪いことをしない限り、

強制的に退職させられることはありません。

職業自体、家業を継ぐ的なものでして、

以前もあまりに仕事できない後輩くんがおり、

その人はお母様が登場して

「私が責任をもって指導します」と言って

おうちにつれて帰ってくれました。

今回の彼のお父様も同業だということですが、

どうなることでしょう。

彼が困っているのなら

話を聞いてあげたいところですが、

行方を見守りたいと思います。