こんにちは。
ハイ・パイン・サンキュー!です。
いつもとなりのかがわさんをお読みくださり、ありがとうございます。

 

暑い日差しの日が続きました。

少し雲が出てきたので、この後は雨だろうか、という天気です。

 

さて、ここ2年程毎年訪れている4/29善通寺の古墳ですが、今年も一年に一度の一般公開があるというので、行って見ました。

王墓山古墳(おうはかやまこふん)宮が尾古墳(みやがおこふん)に続いて、今回は野田院古墳(のたのいんこふん)です。

こちらの野田院古墳は山の上にある古墳なのですが、行く前からずっと行きにくいところだな、と思っていました。

いろいろ下調べもしたのですが、どうにも情報が少ないため、結局歩いて行ってきました。

結論から先に言うと、車で行っても大丈夫そうな感じのところでした。

ですので、今回は山道の画像が多め(ほとんど)です。

もしかして、善通寺古墳の日に、野田院古墳まで行きたいのだけれど、道幅がどのくらいなのか、あるいはその道はどんな様子なのか、そして野田院古墳はどんなところにあるのか、なんていうことにご興味がおありでしたら、どうぞお読みください。

 

※追記

昨年2020年に引き続き、善通寺古墳の日は2021年も中止となりました。
大変残念ですが、また来年…。

(お知らせ)令和3年4月29日の「古墳の日」中止について
ホームページをご覧いただいている皆さんにおかれましては、毎年「古墳の日」を楽しみにしていただき誠にありがとうございます。
この度、令和3年4月29日(祝日)に開催を計画していた令和3年度「古墳の日」について、全国的な新型コロナウイルス感染症の状況から中止を決定しましたのでご連絡いたします。
毎年4月29日(祝日)に史跡有岡古墳群(王墓山古墳、宮が尾古墳、野田院古墳)の石室内などを特別公開する「古墳の日」ですが、本行事のメインとなる王墓山古墳、宮が尾古墳の石室内が密室となり、史跡保護の観点から強制換気などの新型コロナウイルス感染症対策を行えないため、本年4月29日の開催を中止いたします。
「古墳の日」にご参加を検討されていた皆さんには大変ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解・ご協力をいただけますようお願いいたします。

(お知らせ)4月29日の「古墳の日」中止について - 善通寺市ホームページより引用

 

※追記終わり

 

※2022年の追記

そしてその翌年、2022年(令和4年)は古墳の日が開催されるようです。

善通寺市の王墓山古墳、宮が尾古墳、野田院古墳を公開します。文化財保護協会の方々が現地で説明してくれたり、古墳の石室に入ったりといった、年に一度の体験ができます。

日時:令和4年4月29日(金・祝) 8時30分~15時

令和4年 古墳の日を開催します - 善通寺市ホームページより引用

開催出来るようになってよかったですね。

※2022年の追記終わり

 

善通寺野田院古墳は山の上

4/29が近づくと、ここ数年僕はこの古墳について調べていました。

まずは、恒例の「なぜ4/29が古墳の日なのか」というところから。

善通寺教育委員会の方によると、
「特に日付に意味があるということではないです。整備事業が完了した平成9年3月末の翌月の祝日を「古墳の日」とし、その年から毎年一般公開を続けています。

とのことでした。

毎回お馴染みですが、特に日付に意味はないのですね。

 

そして今回の場所ですが、行ったことのある方なら、ああ、大体あの辺はこんな感じだよな、というのがわかりますが、行ったことがないと、全くどんな様子かわからないのが野田院古墳です。

いや、どんな古墳かはわかるのですが、そこに行くまでの道が何となくはっきりしていない感じがします。

車で行けるのか、車で行くにはどの道から入ればよいのか、など、地元の方は当たり前のことですが、はじめて行く場合には、少し不安にありますよね。

というわけで、いつものようにまずは場所から。

 

 

野田院古墳は善通寺市になるので、かがわのやや西側にあり、高松からは高速を利用して約40分。

 

 

お茶まつりだったら行く、と言っていた奥さんと子どもですが、山の古墳だけと言うと、行く気はなくなったようです。

野田院古墳は「食べられない」「動かない」「山の中」という三大要素が揃っています。

ですので、今回は僕だけでしたが、午後から雨が降る予報だったので急いで行けて、それはそれでよかったです。

 

周囲には総本山善通寺や金刀比羅宮、朝日山森林公園などがあります。

 

 

金刀比羅宮のある大麻山(おおさやま)の南西にあります。

最初はこんぴらさん奥社から歩いて行ってみようか、とも思ったのですが、いろんな情報を見ていると整備されていなくて、険しい道のようなのでやめておきます。

僕が歩いて行ったのは、こんなルートです。

 

 

 

何となく表現しづらいのですが、自衛隊の官舎があるあたりのローソンを南に向かって、四国学院大のサッカー場が見えてきたら、その先で山の方へ曲がる、という感じです。

 

 

パンフレットには「四国農業試験場を入る」という風にあったのですが、これがわからなくて、帰ってから調べたら「農業・食品産業技術総合研究機構近畿中国四国農業研究センター 四国研究センター(独立行政法人)」でした。長いね、名前が。

 

 

しかし、僕の行った.感じで言うと、善通寺方面から行った場合、四国農業試験場まで行くと行きすぎで、その手前の「ペット霊園」という青い看板を右折します。そうすると看板がありました。

 

 

 

なるほど、この一帯が大麻山のハイキングコースになっているのですね。

しかし、看板を見かけたのは、ここ一か所のみで、古墳までの間に看板は見かけませんでした。

池の名前は「樽池」というのだそうです。

 

 

 

いよいよ野田院古墳に向けて歩き始めます。

野田院古墳、大麻山キャンプ場への道

何となく古墳自体よりも道の方のお話が長くなってしまいそうですが、お付き合いください。
 
 
樽池の周りを歩いていくと、山の方へ上がって行く道があります。
いやあ、狭いね、この道は、なんて思っていたらマイクロバスに続いて、車が何台もやってきました。
 
 
まあ、ここは狭い道だったのですが、そんなにたくさんの往来があるわけではなく、1台、しばらくしてまた1台、という感じです。
 
 
前から車が来たらすれ違えるだろうか、と心配していましたが、十分に離合できる道でした。
 
 
こちらの分岐も上の方向へ進みます。
この辺までは家や工場があったけれど、この先には森というか、山の中に入って行きます。
 
 
どれくらいの方が古墳に来ているのかな、と思って大体数えましたが、下りてくる車、上ってくる車が10台ずつで合計20台、バイクが2台、自転車が3名、徒歩の方が4名でした。
 
 
途中でこんな階段がありましたが、その先が見えなかったので、行っていません。
ここからも山頂に登れるのでしょうかね。
しばらく景色は見えませんでしたが、15分くらいで電線が見えました。
 
 
 
見晴らしがよいということはないのですが、何となくここまで来ているという目印があると安心できます。
自転車の方は、息を切らしながら登っていきます、いやあ、すごいなあ。
 
 
緑の隙間から瀬戸大橋の方が見えました。晴れていたら、綺麗に見えるだろうと思います。
 
 
マップを見ると、宮が尾古墳の方から上がる道も出ているので、きっとこの道がそうなのだろうと思います。
 
 
大きな車が来たら、どうしようって思うけれど、意外と大丈夫だろうな、と歩いている僕は思います。
初心者マークの方も1台いましたが、はじめて来る場所がここだと、ドキドキするかもしれませんね。
雰囲気としては紫雲出山山頂に行く道に似ています。
 
 
道沿いには瓦が残っていて、廃屋になった家屋が茂みの中に見えました。
大きな石も道沿いに見えます。
 
 
この道を歩いていると、どうしても「なんでこんなところに古墳を?」という気持ちになってきます。
時折見え隠れする五岳の山ですが、見え方が変わっていくので、自分のいる場所が、徐々に上がっているのがわかります。
 
 
 
この辺りが最後のくねくねしたところの道で、途中にペット霊園スカイフレンドパークがありました。
 
 
ここまでの道には、人の気配を感じることはなかったのですが、この辺りには小屋や作業場みたいなところがいくつかありました。
徐々に歩き疲れていましたが、もうひと頑張り、という気持ちで緩い坂を登っていきます。
 
 
この辺で、先ほど登って行った自転車が下りてきました。帰りには下りなので、楽ですね。
出発から40分で野田院古墳、大麻山キャンプ場に到着です。
 
 

野田院古墳に立つ

一番近くに見える茶色の建物はお手洗いです。
手洗い用の水道は飲用ではないし、自販機もありませんので、飲み物だけは持参してください。
 
 
ありました、「古墳の日」の看板。毎年4/29の8:30~15:00のみ、特別公開を行っています。
 
 
駐車場は20~30台くらい停められそうです。
 
 
なるほど、この上が大麻山の山頂になっていて、時期によっては桜が見られる場所になっているのですね。
山の上に桜があるということは聞いたことがあったのですが、この辺りのことだったのですね。
ハイキングコースの名前が「チェリーライン」なのも、これがあるからでしょうかね。
 
 
連休がはじまったところだったので、2つほどテントがありました。
 
 
展望台が整備されていて、ここからは通年古墳が見えます。
 
 
おお、なかなか素敵な景色です。古墳というより、山の上に来た感じ。
 
 
ちょうど目の前の人が立っている辺りが野田院古墳です。
野田院古墳(有岡古墳群)
鶴ヶ峰の南のふもとにある樽池のほとりの大型案内板を目印に、大麻山に向かって林道を上がっていくと、標高400m、直径200mの窪地に野田院古墳があります。野田院古墳は、3世紀後半につくられた全長44.5mの前方後円墳です。前方部は長さ23.5m×最大幅13m×高さ約1.6mで、盛り土をした後に表面に石を置き、後円部は直径21m×高さ約2mで石だけを積んでつくった「積石塚」になっています。平成9年(1997年)からの発掘調査では、それまで確認されていた堅穴式石室の他にもうひとつの石室が発見され、ガラス玉や鉄剣、土師器(はじき)などが出土、古墳の周囲からは壷形土器が数多く出土しました。こうした副葬品は弥生時代の特徴をもつもので、もっとも古い時代の古墳と考えられます。また、中世には野田院という山岳仏教寺院があったといわれています。
なるほど、古い時代には古墳があって、中世には仏教寺院があった場所なのですね。
きっと何世代にも渡って受け継がれてきたことがあったけれど、いつの頃かそれが途絶えてしまったのでしょうね。
 
 
普段はこの周囲から古墳を眺めるだけですが、この日だけは中に入って見学することができます。
 
 
 
どんな感じなのか、その上からの景色がどんな雰囲気か、やっぱり見てみたいですよね。
 
 
金毘羅山は海からもよく見えるようなところに、という位置にあるそうなので、野田院古墳もよく見えるのでしょうね。
なるほど、晴れていれば、しまなみ海道の因島大橋が見えるのだそうです。
僕は因島大橋にはちょっと馴染みがあって、東洋一の橋として建設された当時から、何度も渡っている、とても好きな橋です。
確かに因島大橋からは海の向こうに荘内半島や、山々が見えるから、きっとその一つは大麻山なのでしょうね。
 
それでは一年に一度開く古墳の門扉を入ります。
 
 
前方部から見てみます。
簡易テントでは、係のボランティアの方がいて、ガイドもしてくれていました。
 
 
土器のレプリカが置かれています。
 
 
王墓山古墳も宮が尾古墳も、石を積んだ感じというより、土の山という感じだったので、歩くとごつごつとした岩の感触は、また他のものとは違います。
石清尾古墳の中に、もう少し小さいこんな感じのがあった気がします。
 
 
後円部には石室が2つあるようで、じっくり見てみます。
 
 
 
ちょうど東西の向きに近い形で石室がありました。
 
 
振り向いてみると、やはり景色がとても良いです。
 
 
反対側は大麻山の山頂を向いています。
 
 
 
きっと景色が気に入ったとか、ここから安らかに全体を見守れる、みたいな気持ちだったのでしょうね。
作る方は大変だと思うけれど、埋葬された方は尊敬を集めた優れたリーダーだったのだと思います。
 
 
※追記
動画も作成しましたので、よろしければご覧ください。
 

 

 

※追記終わり

 
ずっといてもよいのだけれど、雨が降る前に帰らなくてはいけません。
展望台の下には、調査時の写真や解説がありました。
 
 
 
 
こんな感じから修復したのですね。
 
その後このまま同じ道を下りて帰りました。
帰り道は写真なども撮らなかったので、5分ほど早く35分ほどで樽池に到着しました。
下りていく車が1台「下りるんなら、乗っていくかい?」とお声をかけてくださいました。
疲れていたけれど、歩いてきたので、歩いて帰りたいと思い、遠慮しました。
お気持ちだけでもうれしかったです。お声をかけてくれた方、ありがとうございました。
 
古墳がブームになるかどうかはよくわかりませんが、景色がよい、という点では野田院古墳はお勧めです。
中に入れなくても、晴れていれば遠くまで見えるだろうから、綺麗な景色が見えると思います。
この日は特別公開があったから、何台もの車が行き来していましたが、普段はそんな感じではないと思います。
楽しかった年に一度の善通寺古墳の日、ちょっとした穴場のような、景色の良い古墳でした。
お出かけの際には、是非立ち寄ってみてください。
 
それでは、今日はこの辺で。
 
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
 
 

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