
JLPT N2レベルの傾向と対策
引き続きJLPTの事を書きます。
JLPT N2レベルの試験内容
JLPT N2レベルの問題例
JLPT N2レベルの合格率
JLPT N2レベルの勉強方法
JLPT N2レベルをとるメリット
STEP.1JLPT N2レベルの試験内容
日本語能力試験(JLPT)のN2は、日常生活やビジネスシーンで、ある程度の日本語を理解できるレベルです。試験は「言語知識(文字・語彙・文法)」「読解」「聴解」の3つの項目に分かれており、各項目には60点ずつ点数が与えられます。合格するには、合計180点のうち90点以上取得し、かつ各項目で19点以上取得する必要があります。
「言語知識(文字・語彙)」では、漢字、ひらがな、カタカナ、語彙、文法を問う問題が出題されます。
「読解」では、新聞記事、エッセイ、小説などの文章を読んで、内容を理解する問題が出題されます。
「聴解」では、会話、ニュース、講演などの音声を聞き、内容を理解する問題が出題されます。
JLPTのN2は、日本語を学習している人にとって、ひとつの目標となる試験です。合格するためには、日頃から日本語に触れ、勉強を続けることが大切です。
STEP.2JLPT N2レベルの問題例
日本語能力試験(JLPT)のN2レベルの試験問題をいくつか紹介します。
言語知識
- 漢字の読み方や意味が近い言葉を選ぶ問題
- 適切な表現を入れる問題
例えば、次のようになります。
コード スニペット
* 戦後、日本は「貧しい」時代を経験した。
この文の「貧しい」の読み方を答えなさい。
1. まずしい
2. きびしい
3. けわしい
4. はげしい
答えは1です。
- 今日は、ごみの「しゅうしゅう」日ですか。
この文の「しゅうしゅう」を漢字で答えなさい。
- 拾集
- 修集
- 取集
- 収集
答えは4です。
文法
- 文中に当てはまる言葉を選ぶ問題
- 言葉を適切に並び替える問題
例えば、次のようになります。
- 最終のバスに間に合わなくて困っていた()、運よくタクシーが通りかかり、無事帰宅できた。
この文の()に入れるのに最もよいものを答えなさい。
- あげくに
- ために
- とたんに
- ところに
答えは3です。
読解
- 文章の読み上げのあとに複数の問題が出題されます。
- 文中に出てくるキーワードの具体的な意味や指示代名詞が指す内容、筆者の考えを答える問題などです。
例えば、次のようになります。
- 次の文章を読み、次の問いに答えなさい。
ある日、私は町を歩いていると、小さな動物を見つけました。動物は小さくて、毛は茶色で、目は大きくて黒でした。私は動物を家に連れて帰り、名前を「ちびまる」とつけました。ちびまるは、とてもかわいい動物で、私はちびまるをとてもかわいがりました。
次の問いに答えなさい。
- 動物はどんな色でしたか?
- 動物の目はどんな色でしたか?
- 動物の名前は何でしたか?
答えは次のとおりです。
- 茶色
- 黒
- ちびまる
JLPTのN2レベルの試験は、日本語をある程度理解している人でも難しいと感じるでしょう。しかし、日頃から日本語に触れ、勉強を続けていけば、合格できるはずです。
STEP.3JLPT N2レベルの合格率
日本語能力試験(JLPT)は、日本語を母語としない人の日本語能力を認定する国際的な試験です。N2は、日常生活やビジネスシーンで、ある程度の日本語を理解できるレベルです。
2021年12月に行われたN2試験の国内外の受験者数と認定率は、以下のとおりです。
受験者数(人) 合格者数(人) 合格率(%) 国内 58,559 17,078 29.2 海外 42,839 25,001 58.4 合計 101,398 42,079 41.5
N2試験の合格率は、国内で29.2%、海外で58.4%です。海外の合格率が国内よりも高い理由は、海外の受験者の多くが、日本語を学ぶために日本に留学しているためです。日本に留学している人は、日本語を学ぶ環境が整っており、日本語を勉強する時間も長いため、合格率が高いのです。
2021年のデータを見ると、N1~N5のなかでN2の受験者数が最多です。これは、N2が日本語能力試験の中で最も難易度の高いレベルではないため、多くの人が受験するからです。N2に合格すると、日本語で日常生活やビジネスをすることができるようになります。また、N2に合格すると、日本の大学や大学院に進学したり、日本で就職したりする際に有利になります。
STEP.4JLPT N2レベルの勉強方法
日本語能力試験(JLPT)のN2に合格するためには、日常生活を含めたさまざまな場面で使われる日本語への理解が必要です。新聞や評論、ニュースなどに用いられる日本語を理解していないと解けない問題が出題される可能性もあります。そのため、日ごろから意識して新聞やニュースを見聞きしたりJLPTの問題集を解いたりして、日本語に触れる時間を作ることが重要です。
また、学校や職場で日本人と話す機会がある人は、積極的に新しく覚えた日本語を使ってみましょう。また、日本人同士のやりとりを聞くのもおすすめです。実際の会話を聞くと、似たような意味の言葉の使われ方やニュアンスの違いなども学べるでしょう。
JLPTのN2レベルになるには、語彙は約60,000語、漢字は約1,000字も覚える必要があるといわれています。日本の小学校6年間で習う漢字が1,026字であることから、簡単に覚えられる文字数ではないと分かるでしょう。なお、JLPTのN2合格に必要な勉強時間は約600〜800時間です。個人によっても異なりますが、合格するためには長い時間が必要と考えて、早めに試験勉強に取り掛かりましょう。
JLPTのN2に合格することで、日本語で日常生活やビジネスをすることができるようになります。また、JLPTのN2に合格すると、日本の大学や大学院に進学したり、日本で就職したりする際に有利になります。
JLPTのN2に合格するためには、日々の努力が大切です。日本語に触れる機会を増やし、語彙力と漢字力を身に付けましょう。そうすれば、JLPTのN2に合格できるはずです。
STEP.5JLPT N2レベルをとるメリット
JLPT(日本語能力試験)は、日本語能力を測定する国際的な試験です。N2は、日常生活やビジネスシーンで、ある程度の日本語を理解できるレベルです。JLPTのN2に合格すると、就職活動や在留資格の取得に役立つ可能性があります。
JLPTのN2に合格すると、中学校卒業程度認定試験の国語科目が免除されます。日本の中学校を卒業していない外国人は、高等学校へ入学する際に「中学校卒業程度認定試験」を受けなくてはなりません。受験科目は、「国語」「社会」「数学」「理科」「外国語」の5科目です。1つでも免除されるとほかの科目の勉強に時間を費やせるため、メリットといえるでしょう。
JLPTのN2に合格すると、就職活動の際に日本語能力をアピールできます。日本語をある程度話せても、客観的に日本語能力の高さを示す手段がないと履歴書でアピールできません。その結果、書類選考で落とされてしまうケースもあります。日本語能力の高さを第三者に分かりやすく伝える手段として、JLPTのN2に合格しておくのがおすすめです。
なお、企業によっては、JLPTのN2以上への合格を応募の条件としている場合もあります。JLPTのN2に合格しておくと、就職先の選択肢が広がる可能性があります。
JLPTのN2に合格すると、高度人材ポイント制のポイント付与の対象になります。高度人材ポイント制は、専門的な知識や技術を持つ高度外国人材の受け入れを進めるためにできた制度です。外国人の活動を「高度学術研究」「高度専門・技術」「高度経営・管理」に分類して、学歴や職歴などに応じてポイントを付与します。ポイントの合計数が70点を超えた外国人は、「高度専門職」の在留資格が認められ、出入国在留管理上の優遇措置を受けることが可能です。
「高度専門職1号」に与えられる優遇措置は、複数の在留資格にまたがる活動許可や配偶者の就労の許可などです。「高度専門職1号」として日本に3年以上在留し活動を行った場合は、「高度専門職2号」の在留資格を取得できます。「高度専門職2号」に与えられる優遇措置は、就労系の在留資格で認められるほぼすべての活動の許可や、在留期間の無期限化などです。
高度人材ポイント制のポイント付与の対象には、JLPTのN1、N2も含まれます。N1を持っていると15ポイント、N2で10ポイント付与されるため、取得するメリットがあるといえるでしょう。
なお、JLPTのほかに、BJTビジネス日本語能力テストで400点以上取った場合もポイントが付与されます。BJTビジネス日本語能力テストに関しては、「外国人におすすめの就職資格!役立つ検定も紹介」のコラムでも解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
JLPTのN2に合格するためには、日常生活を含めたさまざまな場面で使われる日本語への理解が必要です。新聞や評論、ニュースなどに用いられる日本語を理解していないと解けない問題が出題される可能性もあります。そのため、日ごろから意識して新聞やニュースを見聞きしたりJLPTの問題集を解いたりして、日本語に触れる時間を作ることが重要です。
また、学校や職場で日本人と話す機会がある人は、積極的に新しく覚えた日本語を使ってみましょう。また、日本人同士のやりとりを聞くのもおすすめです。実際の会話を聞くと、似たような意味の言葉の使われ方やニュアンスの違いなども学べるでしょう。
JLPTのN2レベルになるには、語彙は約60,000語、漢字は約1,000字も覚える必要があるといわれています。日本の小学校6年間で習う漢字が1,026字であることから、簡単に覚えられる文字数ではないと分かるでしょう。なお、JLPTのN2合格に必要な勉強時間は約600〜800時間です。個人によっても異なりますが、合格するためには長い時間が必要と考えて、早めに試験勉強に取り掛かりましょう。
JLPTのN2に合格することで、日本語で日常生活やビジネスをすることができるようになります。また、JLPTのN2に合格すると、日本の大学や大学院に進学したり、日本で就職したりする際に有利になります。
JLPTのN2に合格するためには、日々の努力が大切です。