ペットのがん治療 犬の細胞免疫療法 -3ページ目

がんと闘う

いつか自分もがんになるかもしれない・・・
若いころはそんなこと思いませんでしたが、
最近はやはり少しずつですが気にはなります。
がんは遺伝もありますし・・・・
私の場合父も、祖父もがんでした。叔父もがんだった・・。

三人に一人ががんになると言われています。
三人家族であったら一人はがんになるということですよね。

さっきニュースステーションにジャーリストの鳥越俊太郎さんが
出ていました。自らががんということを公表し、積極的に
活動することで、がんに悩まれている方々に勇気を与えて
いるとのことです。肝臓に転移したがんを摘出し、術後とは
思えないエネルギッシュな感じです。神は試練に耐えられる
者に試練を与え続けると言うのが人間の人生といいますが、
闘病を顔色に出さない・・・・凄いと思います。
幸いなことに私は未だがんになったことがありませんが、
同じ状況におかれたら、ある程度自暴自棄になるんじゃ
ないかなー。

今回は犬のがん治療から離れた話になりました。


犬のがん治療 化学療法

犬のがんの治療でも化学療法(抗がん剤)があります。
使用する抗がん剤は人のものと一緒です。
抗がん剤については皆さんご承知かもしれませんが、
抗がん剤に伴う副作用というのがmustであるという
ネガティブな認識が大部分かと思います。

しかしながら、犬のがん治療や猫のがん治療においても
外科的療法とともに、全身に動き回っているかもしれない
がん細胞を叩くためには重要な要素もあります。
また外科的な処置がまったく無い白血病などのがん治療
にも治療目的として利用されます。

どうしても化学療法で問題になることは
「もうやる手段が無いから抗がん剤を選択した治療」
これが一番厄介です。患者さん(飼い主様)を無視した
この方法が取られることは珍しくありません。

特に切除もできず、QOLが低下している体への抗がん剤の
投入はただの毒にしかなりません。
抗がん剤はがん細胞も叩きますが、元々の正常な細胞も
叩きます。
大きながん細胞を少し小さくして余命を伸ばすか、抗がん剤の
副作用から避けて短くはなるがより苦しみの無い生活を
求めるか・・・・・

人の場合であれば
「自分ががんで余名も短い。しかしながら抗がん剤で
少しでも余命を伸ばし、遣り残したことをやる」
という自覚とともに戦うことが可能(それでも想像を
絶する忍耐力が必要でしょうが)です。

しかしながらわんちゃんやネコちゃんは
「がん」
という自覚は当然ありません。
「少しでも長生きして遣り残したこと・・・」
も当然ありません。

こういった場合の選択は飼い主様と、それをサポートする
獣医師が舵を握っています。

医療は非常に進歩していて、副作用の少ない抗がん剤も
出てきています。獣医療も同じです。
色々な薬も沢山世の中に出てきます。

しかしながら

「この子にとって何ができるか」

これだけは絶対妥協してはならない部分です。











犬のがん治療 外科的療法

犬のがん治療の中の選択の中で、まず日常行われるのが
外科的治療、つまりがん自体を取ってしまうという治療です。
言うまでも無く人のがん治療同様、外科的治療はがんの
根治を主な目的としています。
がんの発生のメカニズムは解明されてきていますが
皆さんも含め、がん細胞は毎日のように体の中で発生し、
体の免疫機能により殺傷されているということを繰り返して
います。色々な要因によって、そのがん細胞が殺される
ことなく増殖するとがんが組織となり、「自分の体に寄生
した異性物」となるわけです。

異性物のがん組織は正常な体の組織を蝕んでいきます。
豊富な血管を有し、栄養をむさぼり食うように増殖を
していきます。そして正常な組織でできているいろいろな
体の臓器に支障を来たし、やがて体の死というところまで
追い詰めていくのです。

そのような非常に厄介なものを切除する、すなわち外科的に
処置するということは、言うまでもなくがんとの戦いでは
最優先となります。

しかしながら残念なことに、がんを切除できないということが
非常に多いのです。