『東京大学大学院人文社会研究科の三浦俊彦教授』
『レズビアンたるもの、相手にペニスあっても女だと思ってヤレ』
世界で広がる狂ったLGBT議論を東大教授が斬る!
(https://tocana.jp/2019/05/post_95219_entry.html)。
主張は、トランスジェンダーに関する、
性的同意に関する不正確な理解を多く含んでおり、
トランスジェンダーの人々や
レズビアン女性に対する差別や偏見を助長するものです。
東京大学には、一般社会においてそうであるのと同様、
トランスジェンダーやレズビアンの学生も在籍していますが、
このような差別や偏見はこの学生達の心身の安全や
安定とを脅かしかねません。
『東京大学憲章』
「構成員の多様性が本質的に重要な意味をもつことを認識し、
すべての構成員が国籍、性別、年齢、言語、宗教、
政治上その他の意見、出身、財産、門地その他の地位、
婚姻上の地位、家庭における地位、障害、疾患、
経歴等の事由によって差別されることのないことを保障し、
広く大学の活動に参画する機会をもつことができるように努める」
ことを謳っています。
東京大学出身の、あるいは東京大学に在籍する
したことのある教員・研究者として、
私たちは本学教員の名前を冠して掲載されたこの記事が
本学の学生、大学院生に与え得る影響を深く憂慮し、
この記事の内容に抗議します。
社会的承認と性的同意との混同に異議を唱え、
トランス女性/男性へのミスジェンダリングと
中傷とに強く抗議します。[有志声明]
少なくとも私的な場では、各人をその望む性別として
扱うことはマナーであり、それに反することは失礼である、
と私も十分わきまえております。
ただそれはあくまで「扱い」です。
「◎◎であることを望む」と「◎◎である」は理論的に異なる、
という事実が、◎◎=性別 のときだけ否定される
べき合理的理由はありません。
以上、有志声明に対する私の主要な応答は、
以下の4点に要約されます。
① 元記事の文体が不適切であったこと。
それに伴って内容も堕落したものと化したこと。
非は全面的に私にある。大いに反省した。
別の文体で書いておれば、内容の歪曲もなく、誤解も生じにくく、
読者に不安や不快感を与えることも少なかった。
これについては深く悔やみ、恥じるとともにお詫びする。
本件で得た教訓は今後生かし続ける所存である。
私に自覚を促してくださった有志声明の方々に、
心よりお礼を申し上げたい。
②元記事の “cotton ceiling” の説明が「事実誤認」と
いう判定は訂正されるべきこと。
有志声明は論拠とするソースを誤っており、
議論として成立していない。
“cotton ceiling” の原義についても誤認している。
“cotton ceiling” の原義は、「レズビアン社会で、
シス同士と同等の性的関係をトランスが享受できない限り、
差別がある」という処理困難な苦情である。
③性的自由と社会的承認とは、単純に分離できないこと。
反差別思想の性的悪用から個々人が自己防衛できるためには、
現在の日本の性別変更に関する法体制の維持が最低限必要である。
そして、“cotton ceiling”の論理構造をめぐる
辛抱強い議論も望まれる。
④「LGBT先進国で法的な合意がある」という記述言明が、
「日本で同様の法制度に向かうべきだ」という
規範言明の理由にはならないこと。
もはや欧米の後追いをしている時代ではない。
いまだ銃犯罪や差別に揺れる国々のうわべの
倫理を模倣するよりも、日本が独自に一歩先を歩み、
彼らに対し模範を示すべき時である。 |