銀座にお店を出して6年目に突入、早いものです。
コロナかも大分落ち着いてきて最近は終電の時間でも街に人があふれてきました。活気が戻って来た感じです。嬉しい事です。
ともなってブライダルのマーケットも活況になってきていると感じています。実際私たちのお店は何とかギリギリ資金が回ったという状況から脱し、目標を楽しく追いかけれる様な現状迄来ています。これはお客様が完全に戻ってきてくださっている事と、私たちのお店が打ち出すダイヤモンドの美しさが少しづつ一般消費者のお客様に受け入れてもらってきたからなのかな？？と思っています。有難い事です。
しかし、今年に入って少しずつ懸念していた事が表面化してきました。それは宝石の価格と在庫数の減少です。大粒の高品質を除いてメイン商材のダイヤモンドはここへきて供給改善されてきて持ち直してる感じが有るのですが、サファイヤやルビーなどの色石の供給がとっても厳しい感じです。（ダイヤモンドの供給についてはまた今度）
ブルーサファイヤは婚約指輪のメインストーンとしても大変人気の宝石で毎月ある程度の需要が有る色石です。イギリス王室でダイアナ妃のイメージなんかも有るのかもしれませんね、ロイヤルブルーという色はそのままイギリス王室のカラーでもあるので
今週0，5ct以下サイズの最後の在庫を全て販売してしまって、11月後半から12月どうするか？？？思案に暮れているところです。
今月初めに横浜で国際宝飾展が開催され、そこでサファイヤを仕入れようと思っていたのですが、、、この展示会はもう業者が仕入れに行く場ではなくなってしまいました。
一般のお客さんが多く入場していて、表示価格も「？？？」と思うような設定が多く、まともなメーカーや輸入商社の数は激減。見るべきブースは極端に少ない、、、。
プロの私のような仕入れ担当にも平気で「安いよ！」とかって話しかけてきて、小売上代の何杯もかけた感じの値段を今なら半額にします。安くするよ！と変な交渉してくる始末。半額でも仕入れできないような価格なんだけど、、、と言うのも面倒くさいのでスルーしてると、見る所が無くなる始末。
1月にもあるんですが、そこではもう少しまともなメーカー多く出店してる事を祈ります。こんなこと続けてたら国際宝飾展はダメになりますね。この事について詳しくまた今度書きます。
ところで、どうしてサファイヤが市場に無いのか？というと、原産地でもあるスリランカの政治不安が間接的に影響しているのは言うまでも在りません。
今年の前半に1，5ctのブルーサファイア、色はロイヤルブルーで隅切りのエメラルドカットで１：１のほぼ四角のフォルムというオーダーが有り、国内在庫で厳しそうだったのでスリランカの取引先に連絡してみると
「国が問題で電気が来ない」「ガソリンも売ってないので車が動かせない」「インターネットも一日4時間しか使えない」と日本では考えられない状況である事がわかりました。
スリランカのサファイヤはハイランドコンプレックスという特殊な地形から産出します。そしてその採掘には水が必要なのです。水は地殻の川からくポンプで汲み上げるのですが、そのポンプを動かす電力が無いのです。ガソリンで稼働するエンジンでポンプを動かす場合も有るのですが、そのガソリンが供給されていないらしいのです。
社長Tのスリランカの記事↓
スリランカでは観光業が国を支える大切な事業の1つなのですが、コロナ禍で約3年もの間観光客が全く来ない状況が続き外貨獲得が出来なくなり国が破綻してしまったのです。
ダイヤモンド生産の現場でもコロナ禍で需要減少したことを受けて労働集約型の宝石生産を大幅に人員削減した結果、供給量が著しく低下して完全な品薄の状況に今年の2月3月は陥っていましたが、需要の回復が有るとみるや供給量を回復させマーケットの混乱は余り無い状況へと改善されてきています。まぁダイヤモンドの供給を牛耳ってるのはインド人なのでさすがと言った所でしょうか、しかし、サファイヤはそう云う訳にはいかなかったみたいです。
と言う事で今様々なルートからサファイヤを集めていますが、なかなか国内には既に綺麗なサファイヤがほとんど残っていない事も判ってきました。あーーーーどうしよう